CHASE YOUR DREAM INTERVIEW #01 トライアスリート AI UEDA / 上田藍

RIO 2016

世界ランキング一桁の成績を携えて望んだリオデジャネイロ2016オリンピックは
39位という予想外の結果に終わった。
明るい笑顔を絶やさない上田選手が競技後のインタビューではからずも見せた涙に
胸を打たれた人は多かっただろう。勝負の世界はかくも厳しい。
しかし、その痛いくらいの悔しさをバネに、上田選手は再び挑戦を開始した。
4年後の東京2020オリンピックに向けてのロードマップは、既にくっきりと描かれている。

1983年京都府出身。155㎝、44㎏。2016年日本選手権優勝、世界ランク3位、ジャパンランキング1位。4歳から水泳を習い始め、中学時代は水泳部に所属し、冬は陸上部の駅伝メンバーとして活動。高校時代は陸上部に所属。高校3年の夏、それまでの競泳と陸上の経験を活かし、トライアスロンへの道を歩むことを決める。

リオ2016の敗因は、スイムでその後追いつけないくらいの大差がついてしまったことです。スイムで遅れず、バイクで追いつき、得意のランで引き離す。私のこのいつもの勝ちパターンを、リオ2016では展開できませんでした。トップと30〜40秒以内の差でスイムを終えれば、バイクで力のある選手たちと一緒に前を狙えます。トライアスロンでは選手同士が競り合いながらペースをつくっていくので、どんなメンバーと走るかがとても重要なんです。バイクでトップ集団に入り、ランスタートを切るという勝ちパターンのレースを世界のトップ選手たちと共につくりあげ、できるだけ多くの成功体験を積み上げようと思います。

今シーズンは世界トライアスロンシリーズ(WTS)で5戦連続入賞を果たし、リオ2016を迎えるという、とてもいい流れでした。でも、メダルを取った選手たちは皆、入賞はもちろん表彰台の常連で絶対的な強さの差があり、私もその仲間入りをしなければならないと痛感しました。「勝てる選手」のゾーンに片足を突っ込んだ状態で望んだのがリオ2016。これから2020年に向けては、そのゾーンにどっぷり浸かる決意でいます。表彰台の常連になると他の選手にマークされ、レース展開でも、自分にとってより良い流れをつくりやすくなります。調子よさそうに走っているだけで相手にプレッシャーを与えられる、そんな選手になるつもりです。

この10月に33歳になりました。東京2020は36歳。私自身は年齢を考えずに突き進んできたので、周りからベテランといわれたり、若手選手と比べられたりするとハッとします。特にスポーツ選手は年齢をいわれがちですが、でも、体の声をきちんと聞けるようにもなるんです。ジュニア時代は一晩寝れば済んだところを、食事やストレッチなど自分で回復力をつくるという作業をしながら、結果的には同じようなベストな体調を保ってこられました。先輩の庭田清美選手が北京2008オリンピックで自己最高の9位をマークしています。しっかり体をつくりあげていけばベテランでも進化し続けられると、私も後輩選手に示していきたいです。

私の金メダルへの挑戦は初出場の北京2008直後に始まり、ロンドン2012オリンピック、リオ2016の8年を経て、今、東京2020を目指す12年計画に変わりました。リオ2016は心身ともにとてもいい状態だったのに結果が残せず、正直、喪失感が大きかったです。でも、悔しさがこみ上げる中で望んだWTSのグランドファイナルで5位入賞。世界ランクも3位に上がり、それがリベンジPart1。東京2020へのスタートになり、今までやってきたことはやはり間違ってなかったという自信も持てました。オリンピックでの悔しさはオリンピックでしか晴らせません。2020年までに必要なことをすべてやり遂げ、悔いなく、堂々とスタートラインに立てるように励むつもりです。

上田 藍 / Ai Ueda トライアスリート 上田 藍 / Ai Ueda トライアスリート

主な戦歴

2006年 ASTC アジアトライアスロン選手権 優勝
第15回アジア競技大会 ドーハ 銀メダル
2007年 第13回日本トライアスロン選手権 優勝
2008年 ASTCアジアトライアスロン選手権 優勝
北京2008オリンピック 17位
2009年 ワールカップ最終戦 メキシコ ウアツルコ 優勝
2012年 ロンドン2012オリンピック 39位
2013年 ITU世界デュアスロン選手権ワールドゲームズ コロンビア カリ 優勝
2014年 第17回アジア競技大会 仁川 金メダル
2015年 ITUトライアスロンワールドカップ コスメル 優勝
2016年 ITU世界トライアスロンシリーズランク 3位
JTUトライアスロンジャパンランキング 1位
リオデジャネイロ2016オリンピック 39位
第22回日本トライアスロン選手権 優勝(通算5勝目)
ITUワールドカップトライアスロン 宮崎大会 優勝(通算6勝目)
ITU世界トライアスロンシリーズ 横浜 3位
ITU世界トライアスロンシリーズグランドファイナル コスメル5位