株式会社ブリヂストン(社長 荒川詔四)は、ランフラットタイヤ
※1 の乗り心地の向上を可能にする技術の開発・実用化に成功、ランフラットタイヤは第3世代へ進化します。2009年から新車装着用として、順次、新技術を採用した第3世代のランフラットタイヤの商品化を予定しております。
地球規模で環境意識が高まり、車両の軽量化や小型化が加速する自動車業界において、当社はスペアタイヤ(応急用タイヤ)を不要とするスペアタイヤレス化を、この第3世代ランフラットタイヤにより大きく前進させることができるものと確信しています。安全・環境に優しいという特長を持つランフラットタイヤが普及することにより、車社会に大きく貢献できると考えています。
スペアタイヤレス化を実現する方法は様々ですが 、当社は次の点においてランフラットタイヤに大きな優位性があり、スペアタイヤレス化の最適解であると考えています。
1. パンクした際の走行安定性。
2. パンクした際に危険な路上作業をせずに安全な場所まで移動できること。
3. 路面と接するタイヤトレッド部だけでなく、タイヤサイド部の損傷に対してもパンク時走行が可能なこと。
そして、全ての車両のスペアタイヤレス化が実現すれば、現在新車に装備されている年間約5900万本
※2 のスペアタイヤが無くなることから省資源化にも貢献。またスペアタイヤのライフサイクル(原材料採取から廃棄に至るまで)において排出されるCO
2約200万トン-CO
2/年間
※3 が削減されることになります。さらに、スペアタイヤと組み合わせるホイールなども不要になることから、これ以上のCO
2排出量削減が可能となります。
この様に第3世代ランフラットタイヤにより、当社は、自動車産業に携わる企業として“より安全で環境に優しい車社会の実現”へ大きく貢献できると考えています。
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ランフラットタイヤは、空気圧がゼロになっても、所定のスピードで一定距離を走行できるタイヤです。
・空気圧0kPa時に通常の使用状況下において、「80km/h以下で80km」まで走行可能(ISO技術基準)
・ランフラット(空気圧0kPa時)の走行可能距離80kmは、ISO技術基準に基づいた試験条件で走行
可能な距離です。実際に走行できる距離については、車両オーナーズマニュアルを参照下さい。 |
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ブリヂストン調べ(全世界の2008年年間乗用車生産台数から、ランフラットタイヤ装着車両及び修理キット搭載車両の台数を引いてスペアタイヤ搭載車両台数を算出。) |
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ブリヂストンのテンパータイヤTR2(サイズ:145/70R18 107M)のライフサイクルにおけるCO2排出量を基に算出。CO2排出量の算出方法は、日本ゴム工業会編「タイヤのインベントリー分析試行(1998年)に準拠しています。尚、使用段階のCO2排出量は0としています。 |
第3世代ランフラットタイヤの特長は、ノーマルタイヤ(通常タイヤ)と比べても遜色ない乗り心地を達成した点です。その概要とそれを可能にした「熱をコントロールする」新技術の詳細は、下記の通りです。
1. 第3世代への進化の概要
ブリヂストンのランフラットタイヤは、タイヤサイド部に補強ゴムを使用したサイド補強型ですが、タイヤサイド部が厚く硬いため、1987年の量産開始当初は、乗り心地がノーマルタイヤに比べ硬くなる傾向にありました。2005年以降はサイド補強ゴムに改良を加え乗り心地を改善した第2世代に進化しています。
第3世代ランフラットタイヤは、さらに乗り心地を改善する新技術を採用し、第2世代からタイヤ縦バネ指数
※ を低減。ノーマルタイヤと比べても遜色のない乗り心地を実現します。さらに、今まで開発が困難であったサイズも含め、幅広いサイズでランフラットタイヤ開発が可能になります。
※タイヤは車と路面の間で衝撃を吸収するバネとして機能します。この場合の指数は、その「バネの強さ」を表します。
【世代別ランフラットタイヤの乗り心地比較】
ノーマルタイヤのタイヤ縦バネ定数を100として各世代指数表示。指数が小さいほど乗り心地が良くなります。(タイヤサイズ 245/40R18 93W。当比較で使用した第3世代は、新サイド補強ゴム、新プライを採用。)
(1)発熱を抑える新サイド補強ゴム
「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)」採用により、カーボンの分散が向上した新サイド補強ゴムは、タイヤに負荷がかかった際に発生するカーボン同士の摩擦が減り、発熱が抑制されます。ランフラット走行(空気圧が失われた状態での走行)時のタイヤサイド部の屈曲運動による発熱を、第2世代のサイド補強ゴム対比約半減させました。
1. 新サイド補強ゴムによる発熱を抑える効果
2. NanoPro-Tech技術概要
| 従来のポリマー |
ナノプロテックを採用したポリマー |
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(2)熱の力を利用して変形を抑制する新プライ(骨格)
新プライは、最先端繊維とその繊維をタイヤ材料に応用する当社の材料開発技術によって実現した新技術です。ランフラット走行時、タイヤサイド部の屈曲運動による発熱によって収縮した新プライがタイヤサイド部の変形を抑制し、温度上昇を緩やかにします。
1. タイヤ構造図
2. 新プライによるタイヤ変形抑制のメカニズム

(3)タイヤサイド部を冷却する「COOLING FIN(クーリングフィン)」
「COOLING FIN」は、タイヤサイド部の表面に設けたタイヤ径方向に延びる突起により、空気の乱流を促進してタイヤを冷却する技術です。
1. タイヤの外観
2. 「COOLNG FIN」による乱流促進のメカニズム
※図中の微小な線は、空気の流れを表しています。線の色は、速度を表しており、青色に比べ緑・赤茶色の方が、速度が速いことを表しています。
3. 「COOLING FIN」の効果・・・タイヤサイド部表面温度を比較
【弊社SUVサイズのサイド補強型ランフラットタイヤにて検証(内圧0kPa走行)】
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「COOLING FIN」非採用 |
「COOLING FIN」採用 |
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| 「COOLING FIN」非採用タイヤに比べ、「COOLING FIN」採用タイヤは明らかに表面温度が低く冷却効果が確認できます。 |
〈参考1〉ランフラットタイヤの歴史
当社のランフラットタイヤへの取り組みは、1980年代前半に身障者用車両向けに空気圧が失われた状態でも安全な場所まで走行可能なタイヤとして製造したのが始まりです。量産車両への納入は1987年のポルシェ959への標準装着タイヤとしての納入が最初となります。1999年以降、自動車社会を取り巻く環境の変化により、ランフラットタイヤ装着車両が次々と発売されました。ランフラットタイヤの累計メーカー出荷本数は2008年4月に1000万本を突破。2006年8月に500万本を突破してからわずか1年8ヵ月で2倍に成長しています。尚、第1世代は1987年の量産車両への納入から2004年まで、第2世代はサイド補強ゴムを改良し、乗り心地を改善した2005年から現在までとして区分しております。
【世代別商品化時期】
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第1世代 |
第2世代 |
第3世代 |
新車装着
納入開始
時期と特徴 |
1987年〜2004年 |
2005年〜現在 |
2009年〜 |
| 量産車両への納入開始 |
サイド補強ゴムを改良 |
サイズ・車両条件、実用化時期を踏まえ、新サイド補強ゴム、新プライ、COOLING FINより、必要技術を適宜採用。 |
〈参考2〉サイド補強型ランフラットタイヤの仕組み

■2006年11月「中期経営に関する基本的な考え方」発表後の主な対外発表の位置付け
2007年以前の対外発表は除いています。
| 最終目標:タイヤ会社・ゴム会社として「名実共に世界一の地位の確立」を目指す |
| 経営の基本方針: |
| 1. 「更に上」を常に目指して、全ての製品・サービスで世界最高を目指す |
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(1)戦略商品群への 積極的なリソース投入 |
1. タイヤ 戦略商品 |
2009.03.03 ランフラットタイヤが第3世代へ進化
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2. 環境対応 商品・事業 |
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| 3. 多角化事業 |
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(2)基礎戦闘力の向上 (材料技術・生産技術) |
2008.10.27 東洋ゴム工業株式会社との業務提携における今後の取り組みについて
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| (3)総合的企業活動の強化 |
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| 2. 長期戦略を明確化し、事業領域の統合・拡大を推進する |
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| 3. 戦略的事業ユニット(SBU)制で真のグローバル企業を目指す |
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| 4. 「中期経営計画」を核に、全体最適のグループ経営を目指す |
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