CSR

労働安全・衛生

職場の安全衛生・従業員の健康管理の充実

ミッション

安全はすべてに優先する
安全は私たちブリヂストンの企業経営の基盤です。
安全な職場で安心して働くために一人ひとりが実践します。

ブリヂストングループは2012年、「安全宣言」をリファインし、「安全はすべてに優先する」「安全は私たちブリヂストンの企業経営の基盤です。安全な職場で安心して働くために一人ひとりが実践します」と制定しました。

その中で具体的なブリヂストングループの統一的な活動として「ブリヂストン共通安全規定項目」(「3S(整理・整頓・清掃)」「KY(危険予知)」「RA(リスクアセスメント)」「安全ルール」)を定め、全事業所の全従業員が、労働安全・衛生・防災活動に継続的に取り組んでいくための指針としてその浸透・定着に向けた活動を続けています。

安全宣言

ブリヂストンの「安全宣言」

推進体制

ブリヂストングループ全体でCSR活動を進めていくために、グローバルCSR推進体制、リージョナルCSR推進体制、領域・機能別ワーキンググループ(WG)という体制を構築しています。

グローバルCSR推進体制として、各SBU※1のマネジメントやCSRのそれぞれの活動領域・機能の委任者などから構成されるグローバルCSR推進コミッティ(Global CSR Enhancement Committee:GCEC)を設置し、様々なグローバル課題について取り組むべき領域の優先順位づけ、サステナビリティにおけるグローバル戦略の立案など、ブリヂストングループ全体のCSRの取り組みにおける基本的な考え方を立案、執行に関する最高位の会議体であるGlobal EXCOに答申します。また、ブリヂストングループ全体のCSR活動の進捗や社内浸透状況の確認も行います。

2016年、GCECの下で、各SBUのメンバーからなる労働安全・衛生WGが設立されました。労働安全・衛生WGでは、「ブリヂストン共通安全規定項目」をグループ全体でいかに効果的に推進していくかについて検討しています。労働安全・衛生WGには3つの作業部会(グローバルマネジメントシステム、グローバル標準、評価基準/KPI)があり、それぞれの観点からグローバル戦略を立案します。労働安全・衛生に係る災害や類似災害防止に関する情報については、GMP※2によって収集され、四半期毎に報告する体制があり、WGはそれらの情報を適宜活用しています。

2016年は、「安全宣言」及び「ブリヂストン共通安全規定項目」の適用範囲を従業員だけでなく委託業者や訪問者まで含めることをWG内で検討し、GCECで議論しました。

ブリヂストングループでは、安全・防災・環境推進本部と各SBUでネットワークをつくり、災害情報の共有化・類似災害発生防止活動、課題整理と活動方針の決定などを行っています。また、グループ全体で方針や施策内容を共有するため、ブリヂストングループ各社の安全衛生に関わるメンバーで開催する会議で、事業管理部署・SBUの安全衛生責任者との意見交換を実施しています。

ブリヂストンでは、経営的な視点に立った安全の本質的な課題を論議・審議するため、安全・防災・品質の責任者である安全・防災・環境推進担当執行役員が、人事・労務本部などの関連部署と連携を図りながら全社の安全衛生活動を推進し、「ブリヂストン共通安全規定項目」の展開状況の確認などを行い、それぞれの課題の検討を進めています。

併せて、労使による全社レベルの「中央安全衛生委員会」で、職場の安全衛生の向上に向けた議論を積極的に行っています。

  • ※1 Strategic Business Unit:戦略的事業ユニット。
  • ※2 Global Management Platform:グローバル経営プラットフォーム。
ブリヂストン安全衛生管理組織図

ブリヂストングループ安全中期経営計画と施策の展開

ブリヂストングループは、安全を確保するために、あるべき姿を目指した中期経営計画を策定し、その達成に向け「意識」「技術」「仕組み(マネジメント)」の3つの領域について、具体的な施策をグループ全体で論議し、推進しています。2012年からは、これまでの安全活動に基づき、「ブリヂストン共通安全規定項目」を策定しました。今後も、グローバルで統一した安全活動を継続していきます。

ブリヂストン共通安全規定項目に沿った活動

「インストラクター研修」に参加した従業員
普利司通(中国)投資有限公司
ブリヂストン ロジスティクス ヨーロッパ エヌヴィー

全事業所統一の安全活動として「ブリヂストン共通安全規定項目」に定めた活動を推進しています。この活動は基本的な安全活動事項を「3S(整理・整頓・清掃)」「KY(危険予知)」「RA(リスクアセスメント)」「安全ルール」と定め、ブリヂストングループの全事業所・全従業員がばらつきなく、継続的に取り組んでいくことを目指しています。

具体的な実施事項を定めた「活動ガイドライン」の発行とこれに沿った活動の推進だけでなく、各事業所に「ブリヂストン共通安全規定項目」に精通したインストラクター(指導者)を配置することで、全事業所が統一された内容で安全活動を展開・実行できる体制を整備しています。

また、「自分の体は自分で守る」「仲間の身も守る」ことを従業員一人ひとりが実践できるよう各事業所において管理・監督者層を含む階層別の安全教育を実施しています。こうした推進組織を明確にした全員参加型の推進体制を構築し、積極的な活動を進めることで、ブリヂストングループ全事業領域に浸透・定着するよう、今後も引き続き取り組んでいきます。

安全意識の醸成

安全で安心な職場を構築していくには、従業員一人ひとりが決められたことをしっかり守る安全意識の醸成が不可欠です。

このため、ブリヂストングループでは2009年から「安全意識調査」を実施しています。この調査は災害発生や安全活動に関連した設問を設定し、毎年安全意識の向上度合いを調査しています。回答から挙げられた様々な課題の改善にも取り組み、更なる安全意識の向上につなげています。2016年も国内外グループ会社を対象に調査を実施しました。

また、安全意識強化を目的に、経営層が海外グループ会社も含めた各地の現場を訪れ、「安全はすべてに優先する」ことの大切さを語る活動を継続しています。

今後もこうした取り組みを継続すると共に、「ブリヂストン共通安全規定項目」の積極的な推進に向けて、経営層が主導し、職場の安全意識の醸成を促進させていきます。

技術面での取り組み

大きなケガにつながる恐れのある作業・設備については、事故を発生させないよう技術面でも確実な対策をとる必要があります。このためブリヂストングループでは生産設備だけでなく店舗・倉庫の設備も含めて危険作業や設備の危険箇所を洗い出すリスクアセスメントを実施し、設備設計段階からの安全追求と使用時の安全状態の維持によるリスク低減を図っています。

2016年も設備安全の専門家であるSE(セーフティーエンジニア)の設置・育成を進めると共に、リスクアセスメントの実施を継続しています。また、この結果に基づき、災害リスクが大きい設備から優先して設備の安全対策を推進しています。店舗・倉庫の設備についても、危険度の高い設備と作業を洗い出し、安全対策を進めています。「ブリヂストン共通安全規定項目」のRA(リスクアセスメント)活動を通じて、各作業の危険度を再確認し必要な安全対策を行うことで、継続的に安全な職場づくりを進めています。

仕組み(マネジメント)に関する取り組み

ブリヂストングループでは、法令の順守を含めた安全衛生活動の実施状況をチェックリストによって把握し、必要箇所の改善に取り組んでいます。また、ブリヂストングループ内で発生した労働災害や出火事故情報、同業他社や一般社会で発生した同様な事故情報をグループ内で共有し、類似災害の対策を講じるなど、未然防止に努めています。

また、現在は労働安全衛生マネジメントシステムのブリヂストングループ全体への導入・拡大を進めており、今後も継続していきます。これによって「ブリヂストン共通安全規定項目」の運用をより確実なものにしながら、継続的改善を推進しています。

安全活動評価

ブリヂストングループでは、教育・育成訓練実施の状況、作業手順書作成や異常情報の吸い上げ・改善活動の状況、防災機器の日常・定期点検などの安全活動の状況をチェックリストで確認しています。この結果の把握や掘り出された課題の改善を確実に進めることで、活動のレベルアップを図っています。

災害発生状況

ブリヂストングループでは、生産拠点や物流拠点、販売拠点などで発生した災害の状況を把握するため「グループ・グローバル労働災害区分」を定め、四半期ごとに発生状況を把握すると共に、類似災害発生の防止に活用しています。

ブリヂストンの2016年の労働災害発生状況は、度数率※1、強度率※2共に全国製造業平均を下回りました。またブリヂストングループの生産・物流拠点190事業所において、2016年は25件(2015年対比+3件)の死亡・重傷災害(転倒による骨折災害を含む)が発生しました。(2016年12月末現在)

ブリヂストングループでは、こうした重大な災害の発生をゼロに近づけていくために、「ブリヂストン共通安全規定項目」を軸に、ブレない、妥協しない、例外をつくらない安全活動を推進しています。

度数率
強度率
  • ※1 度数率=労働災害における死傷者の発生頻度を示す指標。 度数率=(死傷者数/延実労働時間数)×1,000,000
  • ※2 強度率=労働災害の発生の程度を示す指標。 強度率=(延労働損失日数/延実労働時間数)×1,000

防災管理活動

過去の出火事故事例をもとに「防災グローバルガイドライン」を作成し、初期消火訓練(無人・夜間含む)や防災点検(電気配線含む)などの重要項目を着実に実施しながら、火災を未然に防止する活動を強化し、安全で安心な職場をつくるよう努めています。

また、ブリヂストングループで発生した出火事故内容及び対策項目は各事業所へすべて連絡し、類似事故の発生防止に努めています。

更にブリヂストングループでは、9月8日を「ブリヂストングループ防災の日」と定め、毎年国内全事業所で一斉に防災訓練や点検を実施しています。

グローバル防災センターでの活動

グローバル防災センターでの教育の様子

ブリヂストンは、安全宣言「安全はすべてに優先する」の防災視点でのメッセージをブリヂストングループ従業員一人ひとりの心に刻ませるために、ブリヂストングループの従業員を対象とする「グローバル防災センター(Global Disaster Prevention Center)」を東京都小平市の研修施設内に設立しました。

グローバル防災センターは、ブリヂストンが2003年9月8日に発生させた栃木工場火災など、忘れてはならない防災事故の原点を振り返るための教育・研修拠点です。

センター内では、過去の火災の事実を語り、心に響かせ、意識に繋げる研修、静電気/粉じん爆発等を体感することができる体感機を使用して火の怖さの教訓を行動に繋げる研修、また、火災の残存機材や設備の模型を使った未然防止・早期発見に繋げる研修などを行います。火災事例については、日本だけでなく海外事例も取り上げ、グローバルで研修できる環境を整えています。

なお、2016年3月11日に、「火災」に加えて東日本大震災で得た教訓を基に、「自然災害」に関するテーマを「グローバル防災センター」の教育・研修プログラムに追加しました。今後も「グローバル防災センター」の更なる充実を図っていきます。

衛生管理活動

衛生管理の考え方

ブリヂストンでは、「健全な労働力の確保と働きやすく快適な職場の整備」を目指して、健康管理を含めた衛生管理活動を推進しています。

主な取り組み

定期健康診断

ブリヂストンは、労働安全衛生法に基づいて、従業員の定期/特殊健康診断、海外勤務者健康診断などを実施しています。異常のあった従業員については、社内の健康管理センターに駐在する産業医を中心に、適切な保健指導などを実施しています。

全国12の事業所にそれぞれ専属産業医を配置するほか(全国合計12名)、年1回程度、産業医会議を開催し、情報共有を行っています。また、特定健診・保健指導に対応するために保健師などの産業保健スタッフの充実にも取り組んでいます。

過重労働の防止

過重労働による健康障害の発生を未然に防止するためには、従業員の長時間に及ぶ在社や、時間外労働・深夜労働が常態として発生することを未然に防ぐ必要があります。

ブリヂストンは、労働基準法の順守、時間外労働の削減に取り組むと共に、年次有給休暇の取得を促進しています。なお、2016年の年次有給休暇取得率は75.5%、平均取得日数は15.1日となっています。

また、一定時間以上の長時間労働を行った従業員への産業医による面接指導制度を導入しており、従業員の健康確保を図っています。

平均年間総実労働時間  2,060時間(2016年度)
平均年間所定外労働時間   259時間(2016年度)

※ (年間総実労働時間)=(年間所定内労働時間)+(年間所定外労働時間)-(年次有給休暇取得分)-(その他の休暇取得分)

分煙の徹底

ブリヂストンは、2003年5月の健康増進法の施行を受けて、分煙の徹底を進めています。来訪されるお客様にもその旨をお知らせし、理解と協力を求めています。

メンタルヘルスケアの取り組み

ブリヂストンは、従業員の身体面の健康だけでなく、精神面での健康管理にも取り組んでいます。メンタルヘルスケアに関する厚生労働省の指針(セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフなどによるケア、事業場外資源によるケア)に基づき、各事業所において「こころの健康づくり計画」を策定し、産業医・産業保健スタッフが中心となり、外部EAP(Employee Assistance Program)とも連携しながらメンタルヘルスケアを推進しています。

ブリヂストンの取り組み

  1. 1.2006年から、管理・監督者を対象とした「ラインケア」の研修や新入社員・中途入社者を対象とした「セルフケア」の研修を実施
  2. 2.2006年に従業員家族も対象とした外部EAP制度を導入
  3. 3.2007年から、社内イントラネット上に「心の健康相談」サイトを開設し、情報を提供
  4. 4.2010年に「復職支援プログラム」を導入し、人事部門、上司、産業医、主治医、外部EAPが連携して長期療養者の確実な職場復帰支援と再発防止を推進
  5. 5.2011年から二次予防の強化として、主に健康診断時にメンタルヘルスに関するアンケート(ストレスチェック)を実施。アンケート結果を従業員本人にフィードバックし、心の不調を早期に発見する取り組みを推進
  6. 6.2013年4月から、ブリヂストン本社内にキャリアカウンセラーによる「カウンセリング室」を設置。対象層を選定し、その全員に対して広くカウンセリングを実施、一次予防と二次予防を兼ねたメンタルケアとして推進。
  7. 7.2014年6月より首都圏3事業所において「組織診断」を実施。一次予防として、職場によるメンタル不全発生リスクの低減に向けた取り組みを開始。
  8. 8.2016年から全事業所対象にストレスチェック及び「組織診断」を実施

「健康経営銘柄」に選定

【健康経営銘柄ロゴマーク】

2016年2月、ブリヂストンは経済産業省と東京証券取引所が共同で紹介する「健康経営銘柄」に選定されました。

「健康経営銘柄」は、東京証券取引所の上場企業の中から、従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる企業が選定されるものです。経済産業省と東京証券取引所が長期的な視点での企業価値を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介し、企業による「健康経営」の取り組みを促進することを目的としています。

ブリヂストンでは、従業員の健康管理の充実を図るため、過重労働の防止やメンタルヘルスケアの充実、生活習慣病対策など、様々な施策を展開しており、その企業姿勢と取り組みが評価され、「健康経営銘柄」として選定されました。

衛生活動評価

ブリヂストンでは、衛生面での活動評価の「見える化」に取り組んでいます。衛生の5分野3管理(総括管理、衛生教育、作業環境管理、作業管理、健康管理)に関する自主基準に基づいて管理項目をチェックリスト化し、2010年から国内事業所で展開、2011年から国内グループ会社にも展開し、定期的な確認を行いながら改善を進め、体制の確立・維持に向けた活動に努めています。今後も更なる衛生教育の充実を図ると共に、ブリヂストングループ全体での衛生順法体制の維持向上に向けた活動を継続していきます。