社会貢献活動

「地域特有の課題」に取り組む社会貢献活動|各地域での活動事例|日本

イルカ人工尾びれプロジェクト

  • プロジェクトについて
  • 人工尾びれ開発ドキュメント
  • 開発者インタビュー

「誰もやったことがない開発が出来るというのは面白い。
フジに喜んでもらえるものを作れたらいいですね。」

ブリヂストンエンジニアリング化工品株式会社 技術部 設計課
藤川 義則

─ 初めてイルカの人工尾びれ製作の依頼を受けたとき、どう思いましたか?

「びっくりしたというのが率直な感想です。私は2005年夏からプロジェクトに加わりましたが、このプロジェクトの話は前から知っていて、面白そうだなあと思っていました。ちょうど、ブリヂストンエンジニアリングがプロジェクトに協力することになり、誰もやったことないし面白そうだなと思っていたら、『これをやってみるか』と上司から話をもらい、びっくりしましたね。」

─ プロジェクトにおいて主に担当されていた内容や役割は何ですか?

「人工尾びれの三次元データをとり、それをもとに金型を作ることです。 金型があれば、あとはいくつでも作ることができますから。私は普段から金型の設計が仕事なので、そのノウハウが人工尾びれの金型製作にも役立ちました。一番初めにデータを取ったのは、造形作家の方が作ったシェル型の人工尾びれで、これをもとに強度などに関して改良を加えたものをいくつか作製しました。そして2006年7月ごろからは、カウリング型の人工尾びれも同様に金型を作りました。カウリング型の人工尾びれも、形状や装着方法など何度も改良を重ねています。その結果水族館からは24時間装着が可能になったとの連絡を頂いていますが、今後も改良を進めていくつもりです。」

─ 人工尾びれの開発でもっとも難しかったのはどんなことですか?

「人工尾びれをデータ化するまでがすごく大変な作業で、時間もかかりましたね。データは線の集まりでできているのですが、最初実際のシェル型モデルを測定した際、線が全部つながっていないんですね。そういうところを補いながら、元の形をなるべく崩さないようにデータにするのに苦労しました。とくに、フジの尾びれに当たる部分は確実に形状が合うものにしないと、フジを傷つけてしまう可能性があるので気をつかいました。
それと、相手がイルカですから、人工尾びれが本当に泳ぎやすいものなのかどうかわからない点が難しいですね。水族館の方が『動きがいいよ』とか『スムーズだよ』と言ってくれるので、それを聞いて判断するしかないんです。
気をつけているのは、イルカに優しいもの、フジにとって良いものでなければいけないということが一番ですね。あとは、飼育係の方が装着しやすいことも念頭に置いています。」

─ 開発に携わって嬉しいと感じたことなど、このプロジェクトの醍醐味は何ですか。

「手元に人工尾びれが出来上がってきたときに、まずうれしい。その後に、それをフジがつけて泳いでくれたときは、またうれしいですね。それが目標でもあるし、やりがいでもある。だからこういうことができるんじゃないんですかね。誰もやったことがない開発ができるというのは面白いですよ。」

─ 藤川さんにとって、フジはどのような存在ですか?

「うーん、難しいですね。イルカはイルカなんですよ、確かに。しかし、こうやって一緒に開発しているメンバーなのかなという気もします。」

─ 今後、このプロジェクトをどのように見守っていきたいですか?

「いいものを提供できればと思います。フジの気持ちはわからないですが、フジに喜んでもらえるものを作れたらいいなと思っています。」