CSR

  1. ブリヂストンホーム
  2. CSR
  3. 特集
  4. 「地域との共生」に向けた各国における取り組み

特集3「地域との共生」に向けた各国における取り組み

世界各地に広がるブリヂストングループの活動拠点では、それぞれの地域社会が直面している様々な課題の解決に向けた活動を行っています。その地域で事業を行う企業の責任として、地域社会と協力しながら課題の解決を図っています。

地域の人々の暮らしを支える

インド 地域社会が健やかな明日を迎えるために 地域住民のための健康相談活動

インド大陸のほぼ中央に位置するマディヤ・プラデーシュ州南西部インドール郡。人口約160万人を抱える郡都インドールにあるブリヂストン インディア プライベート リミテッド(BSID)の工場近隣の村々は、デング熱やマラリア、コレラといった感染症に長く悩まされてきました。原因は、公衆衛生についての教育が十分行き届いていないこと。健康や衛生に対する知識を得る機会がないことに加え、医療インフラの整備の遅れも様々な病気が蔓延する遠因でした。

「地域が健康でなければ、工場が健康であるはずがない」。BSIDはその思いをもとに、自分たちが地域に対してできることは何かと考え、2009年、「健康相談」活動をスタート。村民の皆さんに健康・衛生そのものにまずは関心を持ってもらおうと、パンフレットを配布し、併せてポスターを村に貼って告知。BSIDの従業員が会場の設営はもちろん「健康相談」活動の運営支援まで積極的に携わりました。当日集まってきた人たちには、感染症予防に必須である飲料水の衛生管理について丁寧な教育を実施。説明終了後には、水を浄化する塩素錠剤や消毒剤を使用法の説明とともに一人ひとりに手渡しました。

健康相談キャンペーンの進化

村民との健康相談

2年目の2010年、参加する村民を更に増やすため、BSIDの従業員は事前に一軒一軒の家を訪ね、気軽に会場に来てもらうよう促しました。難しい話をする集まりではないこと、ふだん使っている水をきれいにする方法等の説明を行うことを伝え、それでもためらう人たちには、更にパンフレットや昨年の写真などを見せながら、「病気にならない知恵」の大切さについて理解してもらえるまで語りかけました。

こうした地道な活動が功を奏し、参加した村民の数は大幅に増加。この盛況ぶりは、地元メディアにも大きく取り上げられました。2011年5月、2年間の活動を通じて得られた経験・知識や参加者からの声をもとに、活動内容を更に進化させました。婦人科、歯科、内科、整形外科、心臓外科の医師を招いての「健康診断」活動を開始。BSID従業員は事前の周知活動、会場設営、運営支援など、活動を縁の下から支えました。

「健康診断」活動

「健康診断」活動のスタートは、インドール工場近隣のケダ村。続いて同じく工場近隣地域のカンドワ、サゴレ、カリ・ビロッドの3つの村で展開されました。性別・年齢を問わずたくさんの村民が受診し、5日間の期間中の合計は1,552名。また、公衆衛生に関しての相談会も行われ、予定された時間が過ぎても、参加者たちの熱心な質問が飛び交いました。

2011年に「健康診断」活動を5回開催。更に発展した形で2012年1月からは、女性と乳幼児を対象とした「健康診断」活動もスタートしており、婦人科医による健康チェックはもちろん、衛生や栄養価の高い食事、定期的な健康診断の重要性についてアドバイスを行っています。

参加者の笑顔に励まされました

ティム・ランダー医師

ブリヂストン インディア 産業医
シャルマ医師

同じコミュニティの一員として、今回の「健康診断」活動に参加して、村の人たちがどんな問題で困っているのかを深く知ることができました。もちろんそれを気づかせてくれたのは、活動をサポートいただいた病院の医師や医療従事者の方々のおかげです。また、カウンセリングに参加した子どもや女性たちの笑顔が、私たちに元気と意欲を与えてくれました。

参加した人たちのこうした笑顔と、従業員の活動運営への熱意に後押しされ、2012年以降もこの活動を続けていきたいと考えています。

公衆衛生意識向上の大きな原動力です

ラカン・パテル氏

カリ・ビロッド村長
ラカン・パテル氏

私たちの村に住む恵まれない人々のために、「健康診断」活動を行ったBSIDの方々には「ありがとう」という言葉しかありません。健康に関しての貴重な知識や親身なアドバイスをいただき、村の一人ひとりが自分や自分の家族の健康を考え、それを守るきっかけになったと思います。この村ばかりでなく、周辺の村々も同様に知識を持つことで、きっと地域全体の健康・衛生のレベルが上がるでしょう。BSIDには、このサポートを子供たちの世代まで続けてほしいですね。

ベネズエラ 自分の力で所得を得るスキル習得をサポート コミュニティへの職業訓練講座

職業訓練講座

失業率の高いベネズエラでは、とくに女性が安定した仕事を得ることが難しく、夫やパートナーの収入に依存している人が少なくありません。

このような状況の下、定職を持たない従業員の家族や地域の人々に無料で様々な講座を提供し、スキルを身に付けてもらうことを目的に、ブリヂストン ファイアストン ベネズエラ シー エー(BFVZ)は2008年に、職業訓練プロジェクトを立ち上げました。習得したスキルを活かして自分の手で収入を得ることができれば、生活の質を高めることにつながります。

講座を通じて習得できるスキルはネイル技術、ジュエリー・工芸品・衣類・服飾用品の制作など多岐にわたります。月2日、6カ月間、計90時間の講座は盛況で、これまで約300名が受講しました。2012年からはハンドクラフトの石鹸や木工品の制作、お菓子づくり、ギフト包装、電化製品の修理などの講座も新たに開講しました。取り組みを継続していく中で、ネイル講座を受けた人がビューティサロンに就職するなど、訓練で学んだことが就職に結びつくケースも増えています。

訓練を通じて得たスキルにより、安定した仕事を得て、家計を支えることができる人が一人でも多く生まれるよう、今後もBFVZでは職業訓練プロジェクトを続けていきます。

学びたい人たちのために続けてほしい

ジェニー・ダザさん

ジェニー・ダザさん

BFVZの講座ではとてもいい先生に巡り合えて、たくさんのことを学びました。でも、私ばかりではなく、ここには少しでも家庭の収入を増やすために、学びたがっている人がまだまだたくさんいます。ぜひとも、BFVZにはこの講座をいつまでも続けてほしいと思っています。

ページの先頭へ

災害に遭った人々を支える

日本 震災復興のために 東日本大震災に対するボランティア活動

濡れた畳の運びだし(岩沼)

津波で埋まった側溝の泥だし(石巻)

ブリヂストングループの被災地復興支援ボランティア活動は、東北への交通が復旧し始めた2011年4月から開始されました。初めて復興支援に向かったのは、ブリヂストンコーポレートコミュニケーション本部のメンバーを中心とした20名。被災地区に散乱する瓦礫やゴミの撤去、人手のない被災者宅での家具の運び出しや不用品の整理などの作業を行いました。「本当にすることはたくさんありました。実際に現場に行って初めて被害の大きさが分かりました」と参加者の一人は語りました。

5月からは、国内全グループの従業員・家族を対象にボランティアメンバーを募集。8月まで主に宮城県石巻市を中心に、半壊地区で排水路を確保するため、側溝から汚泥をかき出し、土のうに詰めて運び出す作業を行いました。

長期的なボランティア継続のために

養殖イカダ用アンカーへのロープの結びつけ(牡鹿半島)

首都圏に避難された方対象のイベントに協力

9月。石巻市市街地で側溝掃除が必要とされる地区はかなり少なくなったため、復興支援ボランティア活動は牡鹿半島に活動拠点を移しました。ここは日本有数の牡蠣の養殖地区ですが、漁具が山に打ち上げられ、谷間に漁船が転がるといった光景がいたるところで見受けられるような状況でした。漁師の方々からの依頼により、漁具の回収、漁船の移動、養殖イカダを固定するための重しづくりなど、牡蠣養殖再開に向けた支援は11月まで続きました。

2012年1月から宮城県気仙沼市、岩手県陸前高田市の両市で活動を再開し、瓦礫の撤去作業や牡蠣養殖の再開支援活動を行っています。2012年3月末までで、参加者は計22班、延べ628名にのぼります。また、被災地のニーズは片付けの手伝いから被災者の生活支援・産業復興支援へと変化しています。今後も自然環境の再生活動など、被災地で必要とされている活動を行っていきます。

また、「被災地に行きたいという気持ちはあるが事情がありなかなか実現できない」との社員の声も多く、首都圏でできるボランティア活動も続けられています。福島県から首都圏に避難された方を対象に、NPOが行うヘルスケアイベントに協力。2011年は会場のゲームコーナーの運営を計4回担当しました。2012年は都内在住の県外避難の方々を対象に、同郷の方々が不安や悩みを共有したり、相談できる場づくりのイベントを予定しています。

被災地に通うたび復興の兆しを感じます

ギザ・エミル

ブリヂストン
補強材料開発部
有機・接着技術開発ユニット
ギザ・エミル

震災に直面し、ボランティアに参加したいけれど一人で行動するのは難しいと考えていたところ、このプログラムによる会社の後押しを受けて行動に移すことができました。私は2011年5月から2012年の4月までに計10回参加しました。職場や業務内容が全く違う人たちと同じチームで作業を行いますが、毎回初対面とは思えないチームワークを発揮し、ブリヂストングループの団結力を感じます。最初の頃は、映像で見ていた以上に激しい被害状況に大きな衝撃を受けました。しかし何度か通うたびに、住民の方が戻ってきたり瓦礫が片付けられたりと普通の生活も少しずつ戻っていることを実感しています。今後もブリヂストングループが被災地のお役に立つことができればと思っています。

日本 震災復興のために 東日本大震災に対するボランティア活動

水没した地域に支援物資をお届け

従業員自ら袋詰めした物資を贈呈

東日本大震災から半年も経たない2011年7月から始まったタイの洪水は、その後5カ月にも及び、チャオプラヤ川流域に大きな被害をもたらしました。7つの工業団地が約40日間水没し、多くの現地企業が生産をストップせざるを得ない状況となりました。

タイ ブリヂストン カンパニーリミテッド(TBSC)は、過去より準備していたBCP(事業継続計画)をもとに、マネジメントと従業員が一丸となって工場の浸水防止壁の強化や土のうの積み上げなどを行い、被害を最小限に食い止めました。

生産再開を含めた事業継続の体制を整える一方で、地域への復興支援も開始しました。工場周辺は全域が被災し、従業員を含めた周辺住民も一人ひとりの努力で復旧・復興している状況でした。TBSCでは食料や生活必需品などの提供を行いましたが、課題は洪水によってあらゆる交通網が被害を受け、物資を届ける方法がないことでした。しかしTBSCの従業員たちはあきらめませんでした。洪水が近隣地域に迫る可能性が出てきた時点で購入をしていた必需品や食料を自らの手で袋詰めし、冠水した道路に四輪駆動車で、あるいはボートで、水没した近隣地域の人々やビジネスパートナーの皆さんヘ届けたのです。安全に留意しながら水没して孤立した地域に物資を届けるという作業は、彼らの根気と熱意に支えられ、洪水が一段落する11月末まで続けられました。