オリンピックで悲願のメダル獲得へ!
チームの強みと本番への課題とは?
冬季オリンピックにおいてアイスホッケー女子が正式競技として採用されたのは、1998年の長野大会から。そこから平昌に至るまでの計6大会を振り返ってみると、2006年のトリノ大会をのぞけば、決勝はすべてカナダとアメリカで争われ、3位までに入ったメダル獲得国はカナダ、アメリカ、スウェーデン、フィンランド、スイスの5ヵ国のみとなっている。
スマイルジャパンの愛称で知られるアイスホッケー女子日本代表チームは、これまで3大会に出場。近年ではソチ2014、平昌2018と2大会連続で出場を決め、平昌では念願の初勝利をはじめ、2勝3敗の結果を残し、大躍進を遂げた。来たる北京2022冬季オリンピックでは強豪国の牙城を崩してのメダルの獲得が期待されている。
そんなスマイルジャパンを代表して、ディフェンスの要として北京2022でオリンピック3大会連続出場となる鈴木世奈選手、そして、姉妹揃って初出場となる姉の山下光選手、妹の山下栞選手が、現在までの道のりや本番での目標などを語った。
平昌2018では、チームも自分も成長を感じた。
ー前回の平昌2018冬季オリンピックでは、韓国とスウェーデンに勝利する活躍を見せたスマイルジャパン。今、振り返ってみて、鈴木選手はどのように感じていますか?
鈴木選手 私はソチ2014から出場させていただいていますが、ソチでは1勝もできずに終わってしまい、本当に何もできなかったなと思って日本に帰ってきました。それを思えば、平昌2018は目標に掲げていたメダル獲得には届きませんでしたが、2勝できたことによってチームも自分も成長を感じた大会だったと思います。国際試合を増やして経験を重ねたり、ウェイトトレーニングを強化してフィジカルを鍛えることで、当たり負けもしなくなりましたし、いろいろな場面で相手に競り勝つことが増えて、それが勝利につながったんだと思います。
ー平昌2018のあとは、どのようなトレーニングや練習を重点的に行ってきましたか?
鈴木選手 とにかく実戦経験を増やしたい、試合を通じて世界やオリンピックで通用する力をつけたいと思って、海外のチームで3シーズンプレーしていました。例えば、フィジカル面では日本人よりも海外の選手のほうが強い印象なのですが、それを練習だけで感じ取ることは難しく、実際に戦ってこそ実感できることだと思います。少なくとも私はそういう風に感じましたし、自分の課題でもあったので、海外に行こうと決めました。毎年違うチームに所属していたんですが、日本と海外ではホッケーのスタイルも若干違いますし、チームによっても異なります。そこにどういう風にフィットしていくかを学べる機会でもあったので、いろいろな意味で良い経験をさせてもらったと感じています。
ー技術面でレベルアップしたことはありますか?
鈴木選手 スキルの部分でいえば、海外でプレーすることでクリエイティブさを学ぶことができました。海外の選手のほうが氷上でいろいろなことにチャレンジするので、そういう姿を見て、こういうプレーもあるんだなと思ったり。あとはやっぱり一緒に対戦したり、同じチームの選手と氷上で同じ目線に立って考えることで、ホッケーの幅が広がりました。
本番に向けて、姉妹で課題を克服。
ー山下姉妹は、北京2022冬季大会に向けてどのように練習に取り組んできましたか?
光選手 私は3年ほど前にスマイルジャパンの候補合宿に初めて呼んでいただきました。世界選手権の代表を選考する意味合いの強い合宿で、この時に監督からシュート力がないから世界選手権に代表として連れて行くことができないとバッサリ言われたんです。それが悔しくて、そこからシュート力をあげる練習を行いました。シュートを打つ時に下半身がブレている感じがしたので、どっしり構えて打てるようにスクワットのおもりを増やしたり、トレーナーさんに相談してメニューを教えていただいたり。陸上でもシュートを打つ素振りをしたり、実際に壁に向かってパックを打ったりしました。試合のビデオを観て、自分の課題を見つけたりもしましたね。
栞選手 私はアンダー18の世界選手権の時に、海外の選手と比べて自分の体の弱さを感じていました。日本人の中でも小さいほうなので、スマイルジャパンに入るためにはフィジカル面で強くしていかなきゃいけないと感じて、上半身と下半身の筋トレを重点的に行いました。
ー姉妹で高め合うようなことはありますか?
光選手 私はフォワードで、妹の栞はディフェンスなので、お互いの立場からアドバイスをし合いますね。例えば、ディフェンスから見ると、そこにいたらパスを出しにくいから、ここに居てほしいとか。逆にこういうことをされたらディフェンスはイヤだから、相手のディフェンスにはこういうことをしたらいいよとか、お互いに教え合うことは多いです。
栞選手 自分はシュート力が課題のひとつ。ディフェンスはフォワードよりも遠い位置からシュートを打つので、その時に敵がゴール前にたくさんいるとなかなか強いシュートが打てません。それを克服するために、姉に相手選手役になってもらい、うまくシュートが打てるようになる練習につきあってもらったりしています。
世代交代がチームに勢いをもたらす。
ー平昌2018から北京2022までの間にチーム内の世代交代が進みましたが、鈴木選手の立ち位置や果たすべき役割はどのように変化したと感じますか?
鈴木選手 ソチから平昌にかけてはあまりメンバーが変わりませんでしたが、それ以降は世代交代が進み、若い選手がスマイルジャパンにどんどん入ってきました。私は年齢的には、中堅からベテランの立場になってきましたが、チームでの役割はあまり変わらないと思っています。私はあまり言葉で周りを鼓舞するタイプではなく、練習も試合も一生懸命頑張ることでチームの雰囲気をよくしたり、みんなにエネルギーを与えるタイプで、それは今も変わっていません。ただ、若い選手がチームに早く浸透できるように声をかけたりするようになり、そういうところは変わったのかなと思います。
ー山下姉妹から見て、鈴木選手はどんな存在ですか?
光選手 優しくてよく声をかけてくれる存在です。10月にスマイルジャパンで挑んだ大会がありましたが、大会前に私に対して、チームを引っ張っていく立場になってほしいからこういうプレーをしてほしいと言ってくれたり、試合中も周りを見てくれていて「ナイスプレー!」と声をかけてくれます。ひと言でも言ってもらえると気持ちがすごく楽になるんです。
栞選手 自分はポジションが世奈さんと同じディフェンスなので、よく組ませてもらうことがありますが、質問しても優しく教えてくれたり、的確なアドバイスをくれたりするので、すごく助かっています。試合中に自分がミスをした時にカバーしてくれたりもするので、先輩として尊敬もしていますね。
ー山下姉妹は、スマイルジャパンの中での自分たちの役割はどのように感じていますか?
光選手 メンバーの中でも若い世代なので、エネルギッシュに動いてチームを活気づかせるようなプレーをしたいと思っています。自分の長所であるスピードを活かして相手選手に早くプレッシャーにいったり、敵を抜いてスコアリングチャンスを作るようなプレーをどんどん出していきたいですね。
栞選手 今のチームの中では私が最年少で、やはり経験や技術の面ではほかの選手に劣ってしまう部分があると思うんです。でも、一番年下だからこそ、失敗を恐れずにのびのびとプレーをすることが自分の役割だと思いますし、それによってチームに勢いを生み出したいと思います。
4年前に観ていた舞台に自分たちが立つ。
ー世代交代はチーム全体のプレースタイルにどのような変化をもたらしていると感じますか?
鈴木選手 山下姉妹もそうですが、今の若い世代はパスが上手だったりクリエイティブなホッケーをする選手が多くなってきていると感じます。そういった意味でチームにいい影響を与えてくれていますし、これまでとは違うスマイルジャパンを見せることができると思います。
ー山下姉妹は、観客として応援する立場から、北京2022では選手として実際にメダルを目指す立場になりましたが、心境や競技への向き合い方に変化はありましたか?
光選手 栞ともよく話しますが、4年前に観ていた場所に、今、自分たちが立とうとしているのは信じられないというのが素直な心境です。実際にスマイルジャパンの合宿に呼んでいただき、先輩方の練習やトレーニングに対する意識を目の当たりにして、自分は全然足りなかったと感じ、先輩方に追いつき追い越すくらいの勢いでトレーニングに取り組むようになりました。先輩方はわからないことは自分がわかるまでトレーナーさんや監督に質問していて、もっと知りたいとかもっと理解したいっていう気持ちが見えています。そういう貪欲さが自分には足りなかったんだと気づきました。
栞選手 私はソチ2014の時は小学生で、全国大会にスマイルジャパンの選手が来てくれてサインをもらったんですが、その選手たちと今、一緒にプレーをしていることがとても嬉しいし、当時は考えられなかったなと思います。小学6年生まではディフェンスではなくフォワードのポジションだったので、まさかディフェンスとしてオリンピックを目指しているとは思いませんでした。フォワードは得点を取ることがおもな仕事ですが、ディフェンスは守ることが仕事です。失点したらチームが負けてしまう可能性があるので、守りに重点を置きますが、それだけではチームとして勝てないため、得点にもつなげられるようにディフェンスとしてフォワードとは異なる形で攻撃に参加しています。
壁にぶつかることでレベルアップ。
ー平昌2018からこれまでに壁にぶつかったことはありますか?
鈴木選手 壁と言えるかどうかはわかりませんが、海外に挑戦した時にチームにどういう風にフィットするのかをいろいろ考えた時期があります。スウェーデンのチームに加入して1年目の時で、日本のホッケーとも違いますし、以前所属していたカナダのチームのホッケーとも違います。当然チームメイトも違いますし、全部が新しかったので、どうしたらいいかなと。ディフェンスだと特に味方の動きを読んでプレーしなければいけない時があるんですが、最初はそれが読めなかったので、まずはチームメイトを知ることから始めなければいけないなど細かい課題がたくさんありました。それを克服するためにビデオを観て課題を書き出したり、コーチやチームメイトに聞いたりしましたが、なかなかうまくいかず、最後にやったのは一旦競技から離れること。突き詰めて考えてばかりだと気持ち的にも落ちていく一方なので、リーグがクリスマス休暇の時期に一度アイスホッケーから離れて、チームメイトの家でクリスマスを楽しみました。そこからまた課題と向き合ったら、いい方向にいって乗り越えられたんです。
ー山下姉妹は、最近、大きな壁にぶつかったことはありますか?
光選手 所属チームで目標としていた2つの大きな大会で2冠をとることが達成できなくて、悔しい思いをしました。どちらの大会も私はフォワードとして点数を取らなければいけない立場なんですが、大事なところで決め切ることができなくて、2大会とも優勝を逃してしまい、なにもできてないなと感じました。大会後はどうしたらいいんだろうって悩みましたね。コロナ禍であまり練習ができなくなってしまいましたが、それを逆手にとって、アイスホッケーのプレー動画に向き合う時間を増やしました。点を取る選手はどこがうまいのか、ポジション取りやゴール前に入っていくタイミングなどを分析して、自分との違いを学んだんです。そのおかげで得点効率が上がっている手応えはあります。
栞選手 私は高校1年生の時に初めてフル代表となるスマイルジャパンに選んでもらうことができたんですが、翌シーズンの最初の合宿で落とされてしまい、伸び悩みました。まだアンダー18の世代でもあったので、気持ちを切り替えてそちらに集中することにしたんです。アンダー18はスマイルジャパンよりも合宿の数が少なくて、どんどん差をつけられてしまうという焦りもあったので、その差を埋めようと練習量を増やしました。当時は所属チームに加えて高校でも部活でアイスホッケー部に入っていたので、双方の練習に出られるものにはすべて出て、さらに授業の前に朝練をしたり、ホッケーショップがやっている夜中のスクールにも参加するなど、スマイルジャパンの人たちとの差を埋めようと思って頑張っていましたね。すると次の年にはまた代表に呼んでもらうことができて、そこから今まで残り続けられているので、この時期に練習量を増やしたことは大事だったのかなと思います。
コロナ禍でコミュニケーション不足に。
ーコロナ禍でスマイルジャパンの練習や競技環境にはどんな影響がありましたか?
鈴木選手 コロナ禍になって一番大きな影響を受けたのは、2020年3月に行われる予定だった世界選手権が、今年8月に延期になってしまったことです。当時は中止だと言われましたし、そこに向けて準備をしてきたので、とても残念でした。そのあとも通常であれば、合宿が5月や6月からあるんですが、それも全部中止になってしまって、なかなかみんなで集まる機会がなくて。10月くらいからはまた合宿ができるようになりましたが、それまでとは違ってトレーニングや氷上練習も少人数でやらなければいけなかったり、ご飯を食べる時に黙って食べなければいけなかったり、コミュニケーションがうまくとれない状況が今も続いています。
ー今年、東京2020オリンピック・パラリンピックで活躍されている選手からどんな刺激をもらいましたか?
鈴木選手 やっぱり競泳の萩野公介選手などチームブリヂストンの選手たちの活躍は、私たちにとってもすごく大きな力になりました。パワーを与えられてばかりではなく、次は私たちも日本のみなさんになにかを感じてもらえるように、東京2020大会から北京2022冬季大会へ、夏から冬へとバトンをもらった気持ちで、スマイルジャパンのメンバー全員で力を合わせていきたいと思います。
光選手 国内合宿中にホテルのテレビでいろいろなスポーツを観戦しましたが、すごい勇気や元気をもらって、その時の合宿はいつも以上に力が入りました。卓球の混合ダブルスで水谷選手と伊藤選手が金メダルを獲った時や、準々決勝のドイツ戦で1点取られたら負ける場面で追いついて、逆転して勝ったシーンがすごく印象に残っています。最後まであきらめない大切さを学びましたね。自分がオリンピックを目指す立場になったからこそ、東京2020オリンピック・パラリンピックを通して、オリンピック選手ってこういう風に人に影響を与えられるんだと感じることができましたし、北京2022では自分もそういう存在になりたいと思いました。
栞選手 私は女子のバスケットボールチームが決勝まで進んで銀メダルという歴史的な快挙をあげたシーンに感動しました。アイスホッケーは日本ではマイナーな競技だと思いますが、オリンピックで日本のみなさんに感動を与えるような結果を残せば、多くの方に知ってもらえる機会が増えると思うので、自分たちも奇跡的な活躍ができるように頑張りたいと思います。
本番に向けての課題は得点力。
ー現時点でのスマイルジャパンの強みと、今後の課題を教えてください。
鈴木選手 平昌2018の時と同様に、スマイルジャパンの強みはチーム力や組織力、スピード、運動量、パス・レシーブの精度であることは変わりません。緻密な連携プレーも得意ですし、大きく崩れない結束力も日本の誇るべきところです。海外のチームはうまくいかないことが続くとチームとして崩れていくことが多いんですが、今のスマイルジャパンはひとりが崩れてもサポートし合えたり、ひとりが調子よかったらそれに乗っかれるんです。本番に向けての課題は得点力ですね。アイスホッケーは得点しないと勝てません。ただ、それはフォワードだけではなく、ディフェンスの課題でもあるので、ゴールキーパーを含めた氷上の6人で協力して、どういう風にゴールに向かい、得点を決められるか? いろいろなアイデアを出し合いながら、もっともっと練習してオリンピックで結果を出せるようにしていきたいと思います。
光選手 私が思うスマイルジャパンの強みはスタミナとスピードです。スタミナがあるから大きく崩れることなく安定した戦いができるのかなと思っています。スピードで言えば、最近のヨーロッパ遠征の時に早いプレッシャーからパックを奪ってスコアにつなげるプレーが増えていたので、そこも強みですね。課題はやはり得点力。今年8月にカナダで行われた世界選手権の時もオフェンスゾーンから得点につながるプレーがないことがチームの課題でした。オフェンスゾーンで簡単にパックをとられないようなパックプロテクションや、ゴール前での細かい技術、狭い隙間を狙うハイショットとか、そういう技術が海外の選手はうまいし、クリエイティブ性も含めて日本に足りない部分だと思うので、そこをレベルアップしていければ、得点力もあがってくると思います。
栞選手 スマイルジャパンには、接戦になっても集中力を切らさず、しっかり勝ち切ることができるスタミナや組織力があります。課題の得点力ですが、得点パターンを増やすことが重要だと思っていて、今までの日本はスピードを活かしたラッシュの形での得点が多かったんですが、8月の世界選手権ではそれだけでは世界と戦うことができないと感じました。本番ではもっと狭いエリアからの得点や、遠い位置からのディフェンスのシュートでの得点を増やしていきたいです。
全てを出し切り、メダル獲得へ。
ーあらためて悲願のメダル獲得を目指す北京2022冬季オリンピックに向けて、現在の心境を教えてください。
鈴木選手 ソチの時も平昌の時もそうでしたが、オリンピックが間近に迫っても、実感が良くも悪くも湧いてこないんです。ただ、これまでは壮行会をしていただいたり、所属する会社にご挨拶に行って、みんなから激励されたりすることで気持ちが高ぶりましたが、今回はコロナ禍なので人に会う機会も少ないですし、なおさら実感が湧きにくいのかもしれません。それを良い方向にとらえて、オリンピックを特別視することなく、あまり力まずに、一試合一試合やるべきことをやるんだっていう気持ちでのぞんだほうが結果がついてくると思うので、今やるべきことに集中して本番までの時間を過ごしていきたいと思います。
ー北京2022での目標は?
鈴木選手 スマイルジャパンとしての一番の目標はメダル獲得です。過去2大会で徐々に順位をあげてきているので、今回は本当にメダルが欲しいですね。個人での目標は全てを出し切ること。究極を楽しむって自分では思っているんですけど、オリンピックのような大きな大会は究極の場でもあるので、それを楽しむためにはなにができるのか? そこを考えて日々いろいろなことに取り組んでいきたいです。
ー山下姉妹は初めてのオリンピックだと思いますが、意気込みや目標を教えてください。
光選手 どういう感じなのか想像もできない舞台ですよね。目標としていた場所に立てることを楽しんで、今までやってきたことをぶつけていけたらいいなと思っています。チームでの目標はメダルをとること。それを達成するために自分のプレーができたらいいですね。個人的には、オリンピックで自分の力がどれくらい通用するのか試してみたいですし、自分を知るいい機会にできたらと思います。
栞選手 私は初めてのオリンピックで不安や緊張はありますが、それ以上にずっと目指していた舞台に立って日本代表としてプレーできることの喜びや、オリンピックという特別な場所で世界のトップ選手たちと戦って自分のプレーがどれだけ通用するのか、楽しみな気持ちのほうが今は大きいです。個人的な目標は、バトルに負けないプレーをして、チームに勢いをつけること、ディフェンスとして失点をしないという仕事をやり遂げることです。
ー最後にアイスホッケーの魅力や見どころを教えてください。
鈴木選手 アイスホッケーの魅力はリンクを駆け回るスピード感や、選手同士が激しくぶつかり合うような迫力のシーンが観られることですね。シューズのブレード(刃)で氷が削れる音や、選手同士がぶつかった時の音などがかなり聞こえるので、ご自宅のテレビでも臨場感を味わえると思います。もしかしたらアイスホッケーはプレーの激しさから怖いというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、氷上で選手が集まった時やベンチでは選手同士が笑顔で話していることも多いんです。ハードなプレーと明るい表情とのギャップを楽しみながら、試合を観戦してもらえたら嬉しいです。
スマイル
ジャパンSMILE JAPAN
アイスホッケー女子日本代表チーム。1990年、第1回女子アイスホッケー世界選手権に初出場。
オリンピックは1998年の長野冬季大会から正式種目となり、開催国枠で初出場。その後は最終予選での惜敗が続き、2014年のソチ冬季オリンピックに4大会ぶりに出場。チームの愛称「スマイルジャパン」もこのとき決まった。世界ランキングは2020年に過去最高の6位を獲得。2018年の平昌冬季オリンピックで果たせなかった「初のメダル獲得」を目標に北京に挑み、オリンピックで初の決勝トーナメントに進出した。
鈴木 世奈SENA SUZUKI
1991年生まれ、北海道苫小牧市出身。小学校1年生の時、兄の影響でアイスホッケーを始め、高校在学中にU-18世界選手権と世界選手権に出場。大学在学時にはアジア冬季競技大会で銀メダルを獲得。冬季オリンピックではソチ2014、平昌2018で出場権獲得に貢献し、平昌2018では6位入賞を果たす。北京2022では「初のメダル獲得」を目標に北京に挑み、オリンピックで初の決勝トーナメントに進出した。2017年のチームブリヂストン発足時にブリヂストン・アスリート・アンバサダーに就任。ブリヂストンタイヤソリューションジャパン株式会社従業員。2022年に現役引退。引退後もチームブリヂストンの一員として夢や挑戦の楽しさを伝え、挑戦する人を支えられる活動を行う。
山下 光HIKARU YAMASHITA
FW 身長:157cm 2000年9月23日生まれ
所属チーム:SEIBUプリンセスラビッツ
所属:早稲田大学
チーム歴:柏原オークスジュニア-三星ダイトーペリグリン-道路建設ペリグリン-SEIBUプリンセスラビッツ
山下 栞SHIORI YAMASHITA
FW 身長:158cm 2002年4月28日生まれ
所属チーム:SEIBUプリンセスラビッツ
所属:早稲田大学
チーム歴:柏原オークスジュニア-三星ダイトーペリグリン-道路建設ペリグリン-SEIBUプリンセスラビッツ