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機能も見た目も特別な、とっておきの車いすテニスタイヤを

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トップアスリートたちの活躍の裏には、彼らが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、日夜地道に研究開発を続ける技術開発者たちの尽力があります。
今回は、車いすテニスの田中愛美選手を支えるブリヂストンの技術をご紹介します。

特別に開発されたタイヤが、田中愛美選手のプレーを支える。

特別に開発されたタイヤが、田中愛美選手のプレーを支える

車いすテニスで世界を舞台に挑戦し続けている田中愛美選手。2019年には世界ランキング9位に到達し、日本の車いすテニス界を代表する選手のひとりとして、さらなる活躍が期待されています。

田中選手の武器は、高い守備力と低く深く打つバックハンドスライス。守るだけではなく、攻めるテニスが彼女の持ち味です。勝敗を左右するのは、チェアワークと呼ばれる車いすを自在に動かす技術。思った時に思った場所に進むためには、なによりタイヤ選びが重要になります。タイヤによってリアクションや伝達の速さが変わってくるからです。

そこで田中選手は、ブリヂストンにとって初めての挑戦となる、車いすテニス用のタイヤの開発を依頼。タイヤのエキスパートたちが立ち上がりました。

グリップ力と痛みの軽減をトレッドパターンで解決。

グリップ力と痛みの軽減をトレッドパターンで解決

タイヤを開発するにあたって田中選手が最優先で求めたのは、グリップ力の向上でした。ほかの選手に比べてターンの回数が多いため、走らされたり、横に振られたりすると、遠心力でドリフトのような横滑り状態になりやすい。グリップ力をあげることでスムーズにターンができれば、パワーロスもなく、次の動きにすぐに移行できるようになります。

研究の結果、車いすテニス用のタイヤは、乗用車向けとは違い、転がりやすいタイヤでも十分にグリップ力を確保できることがわかりました。ただし、車いすテニスではタイヤに手を触れて操作するため、できるだけ手が痛くないことも重要になります。そこで注目したのがトレッドパターン、つまりタイヤの溝のデザインです。試行錯誤を繰り返した結果、痛みを低減させながら、手とタイヤ/コートとタイヤのグリップ力を向上させるパターンを生み出すことに成功しました。

カーボンブラックなしで、高性能を実現する難題をクリア。

カーボンブラックなしで、高性能を実現する難題をクリア

田中選手のタイヤへの要望は色にまで及びました。試合中のテンションが上がるように、好きな赤色をリクエスト。実はこれが難題で、そもそもほとんどのタイヤが黒いのは、耐久性やグリップ力などをあげるために、カーボンブラックと呼ばれる黒い素材が配合されているため。タイヤを赤色にするためには、他の色を配合するだけではなく、カーボンブラックなしで高性能を確保する必要があります。そこで登場したのが、乗用車用の一番高性能なタイヤに使われる最先端の素材です。これを使うことで、優れた機能性と赤いカラーリングを兼ね備えた車いす用のタイヤを実現。冒険とも言える攻めた配合に挑んだ結果でした。

開発開始から約2年。ついに完成したファーストモデルのタイヤは「愛美スペシャル」と名付けられ、田中選手のプレーを力強くサポートしています。

※ブリヂストンが開発しているのはタイヤのトレッドゴムとトレッドパターンです。
※タイヤの試作はパナレーサー株式会社にご協力いただいています。

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    田中愛美 インタビュー(車いすテニス)

    田中愛美 インタビュー(車いすテニス)

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