航空機用タイヤ

技術

バイアスタイヤからラジアルタイヤ そして更なる安全性向上を目指して。

航空機用タイヤの特徴

航空機用タイヤは、乗用車用タイヤなどとは異なり、航空機の重量を支えながら離着陸を繰り返すという過酷な条件下で使用されるため、その製造には高度な技術が要求されます。

©Japan Airlines

速度

航空機は非常に高速で離着陸を繰り返します。
例えばボーイング777の場合、着陸時には250km/h、離陸時には時として350km/hを超えます。

©AIRBUS

重量

航空機の重量は、例えばエアバス社の最新鋭A380では、560トンにもなり、この高荷重を前脚2本 主脚20本のタイヤで支えなければなりません。

高内圧

スピードや高荷重に耐えるタイヤには高内圧が必要となります。航空機用タイヤの内圧は乗用車用タイヤの6倍以上にもなります。

航空機の内圧は乗用車タイヤの6倍以上

耐熱

着陸時のタイヤ表面温度は250度以上にもなるため、高温に耐えられなければなりません。また、外気温の差も大きく、フライト時、高度35,000フィート(10,000メートル)の気温はマイナス45度にもなり、航空機用タイヤはこの温度差にも耐えることが要求されます。

軽量化

航空機開発においては軽量化が大きな課題であり、タイヤそのものにも軽量化が要求されます。速度・重量・熱に耐えながら、同時に軽量化を実現しなければなりません。

リトレッド

バイアスタイヤの場合、機種にもよりますがおおむね約200回程度の離着陸で路面に接するゴム部分(トレッド)が摩耗し返却され、トレッド部分を張り替えるリトレッド※を実施します。一般的にバイアスタイヤはリトレッドを約6回繰り返し、新品時と合わせ合計で約1,400回/1本使用が可能です。ラジアルタイヤの場合、約350回の離着陸でリトレッドを行い、それを約3回繰り返す事が可能です。

※リトレッドについては"サービス・ネットワーク"を参照下さい。

航空機用タイヤの種類と構造・・・より安全に・・・より効率よく

航空機用タイヤは、これまでバイアスタイヤが多く採用されていました。
しかし近年は、バイアスタイヤに代わって、より耐摩耗性が向上し、軽量化の進んだラジアルタイヤが主流になっています。

バイアスタイヤ ラジアルタイヤ

ブリヂストンでは、航空機メーカーからの 「より安全な製品開発を」という依頼により最新ラジアル構造RRR(Revolutionarily Reinforced Radial)外部リンク(※以下RRRと表記)を開発しました。

この新構造では、安全性がさらに向上し、異物を踏んでもダメージを受けにくく、傷がついたとしてもより壊れにくい性能を実現しています。それと同時に経済面でも、軽量化により燃費を向上させ、耐摩耗性向上により省エネルギーにも貢献しています。

ラジアルタイヤ断面図 最新ラジアル構造(RRR)タイヤ断面図

このようなたゆまぬ努力の成果は、世界のエアラインに認められています。

ボーイング787
©ANA
  • ボーイング787 最新ラジアル構造(RRR)を供給
    最大離陸重量 ボーイング787-8 約228トン ボーイング787-9 約247トン
    タイヤ許容スピード 235mph(376km/h)
    タイヤの本数 主脚 8本 前脚 2本
エアバスA350
©AIRBUS
  • エアバスA350 最新ラジアル構造(RRR)を供給
    最大離陸重量 約560トン
    タイヤ許容スピード 245mph(394km/h)
    タイヤの本数 主脚 8本 前脚 2本
エンブラエルE175-E2
©Embraer
  • エンブラエルE175-E2 ラジアルタイヤを供給
    最大離陸重量 約45トン
    タイヤ許容スピード 225mph(362km/h)
    タイヤの本数 主脚 4本 前脚 2本
MRJ(三菱リージョナルジェット)
©MRJ
  • 三菱リージョナルジェット(MRJ)ラジアルタイヤを供給
    最大離陸重量 MRJ70ER 39トン MRJ90ER 41トン
    タイヤ許容スピード 225mph(362km/h)
    タイヤの本数 主脚 4本 前脚 2本

ブリヂストンの世界シェア

100席以上の民間航空機で全世界シェアの約40%程度を占めています。
出典:当社調査による

このように航空機用タイヤは、様々な過酷な条件下で使用されるため、タイヤメーカーの総合的かつ高度な技術力が反映される製品です。そのため航空機用タイヤを製造できる企業は世界でも限られており、ブリヂストンは世界で認められた数少ないメーカーの1つです。

100席以上の民間航空機で全世界シェアの約40%程度を占めています。