ブリヂストンのサステナビリティに向けた考え方

「最高の品質で社会に貢献」し続けるために

ブリヂストン創業者 石橋正二郎
私の事業観は、単に営利を主眼とする事業は必ず永続性なく滅亡するものであるが、社会、国家を益する事業は永遠に繁栄すべきことを確信するのであります。— ブリヂストン創業者 石橋正二郎

創業者・石橋正二郎は、社会の役に立ち貢献する事業は永続する、という現在のサステナビリティの考え方につながる信念を持っていました。現在、社会課題やお客様の課題、事業を取り巻く外部や環境の大きな変化の中で、この信念はかつてないほどに重要性を増しています。

「最高の品質で社会に貢献」は1968年に創業者が制定し、これまで変わることなく受け継がれてきたブリヂストングループの使命です。そしてこの使命を実現するために、従業員一人ひとりが実践すべき行動指針「Our Way to Serve」を2017年に制定しました。これらは、当社グループのサステナビリティの考え方を示す「サステナビリティフレームワーク」と共に、当社グループが社会価値の創出と顧客価値の創出を両立させ、社会・お客様・パートナーの皆様と持続的な成長を目指す上で変わらぬ基本軸となるものです。

当社グループは、これからも、サステナブルなソリューションカンパニーへの進化へ挑戦し、あらゆる企業活動を通じて社会やお客様のジャーニーを支え、持続可能な社会の実現に向けて世の中にポジティブなインパクトを創出していきます。

「Our Way to Serve」

グローバル化に伴う様々な課題や気候変動による影響が拡大する中で、ブリヂストングループは、社会からのグローバル企業への期待の高まりに応えるためにも、責任ある企業として持続可能な社会の実現や社会課題の解決に向けて取り組む必要があると認識しています。当社グループが、業界のグローバルリーダーとして未来に対する責任を進んで果たしていくための指針、それが2017年に制定したグローバルCSR体系「Our Way to Serve」です。

Our Way to Serve

「Our Way to Serve」を通じて、当社グループは、世界中の多様なメンバー、グローバルなネットワーク、業界でのリーダーシップ、積み重ねてきたイノベーション、といった自社の強みや特性を活かしながら、人々がより快適に移動し、生活し、働き、そして楽しむことに貢献していくために、「モビリティ」「一人ひとりの生活」「環境」の3つの重点領域で社会価値と顧客価値を創出していきます。また、責任ある企業として欠かせない経営の基本となる6つの基盤領域「コンプライアンス・公正な競争」「BCP(事業継続計画)・リスクマネジメント」「人権・労働慣行」「労働安全・衛生」「調達」「品質・お客様価値」で先進的な活動を進めています。

“Our”は、世界中の様々な組織、あらゆる階層のリーダーと従業員の一人ひとりがこの取り組みに関わることを指し、“Serve”は全員が重点領域と基盤領域を自らの意識と仕組みに落としこみながら仕事に取り組み、役割を果たし、日々の業務を進めていくことを意味しています。

当社グループが社会からの期待に応え、ビジョンや中長期事業戦略を実現していくために、「Our Way to Serve」を経営の基本軸として、すべての取り組みの中核に位置づけています。これを通じて、企業文化、事業戦略、事業活動にサステナビリティを統合する取り組みを行っており、世界中の従業員を対象とした調査では、回答した従業員のうち97%が「Our Way to Serve」を認識しています。

重点領域・基盤領域での具体的な取り組みについては、以下リンクからご覧いただけます。

重点領域
(PA:Priority Areas)
基盤領域
(MF:Management Fundamentals)

重点領域 (Priority Areas)

当社グループの強みや特性を活かしながら、イノベーションと先進技術を通じて共通価値(顧客価値と社会価値)を創出する領域。

基盤領域 (Management Fundamentals)

ISO26000に準じ、基本ルールや社会規範の遵守など、責任ある企業として欠かせない取り組みを整理した領域。

重点領域と基盤領域

持続可能な開発目標(SDGs)への貢献

「持続可能な開発目標(SDGs)」は、持続可能な社会を実現するために2030年までに世界が達成すべき課題を示しています。グローバル共通のゴールを目指して社会が変革していく中で、当社グループ自身が持続可能な企業として社会に貢献し続けるためにも、強みと特性を活かして、世界が抱える課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

COVID-19の感染拡大により、社会の脆弱性が露見され、日常は大きく変化しました。COVID-19の感染拡大は、SDGsを達成するための課題を改めて認識させると共に、SDGsの達成に向けて社会を変革する転機であることも示しています。

当社グループは、人々が地球と共生しながらより良く活き活きと暮らしていくことができるように、「Our Way to Serve」の3つの重点領域「モビリティ」「一人ひとりの生活」「環境」を中心に、企業活動全般、バリューチェーン全体を通じてSDGsの17のうち13の目標達成に向けてさらに貢献していきます。

ブリヂストングループの主な貢献

    • 世界各地でのタイヤ安全活動と教育活動(3.6)
    • 地域医療サービスへの支援、健康診断活動(3.8)
    • 教育機会に恵まれない子どもたちへの学校施設の提供、職能訓練プログラムの提供(4.1、4.4、4.5)
    • 「グローバル人権方針」に沿ったダイバーシティ&インクルージョンに向けた取り組み推進(5.5)
    • ウォータースチュワードシッププランの推進、生産拠点での取水量削減(6.4)
    • 再生可能エネルギーの導入拡大(7.2)
    • タイヤの転がり抵抗の低減(7.3)
    • 生産工程でのエネルギー効率向上(7.3)
    • 資源生産性の向上(8.4)
    • 持続可能な天然ゴムの取り組み推進(8.4、8.6、8.7、8.8)
    • リサイクル事業の探索、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組み推進(9.4)
    • タイヤセントリックソリューション、モビリティソリューションの提供(9.5)
    • バリアレス縁石・タイヤによるアクセス改善(11.2)
    • 免震ゴムを通じた防災インフラの提供(11.5)
    • リトレッドタイヤによるライフサイクルを通じた資源生産性の向上、廃棄物の削減(12.2、12.4、12.5)
    • 再生可能資源の拡充・多様化(12.2)
    • サステナビリティ関連情報の開示(12.6、12.8)
    • カーボンニュートラル化に向けた取り組みの推進(13.1、13.2、13.3)
    • 自然災害への防災対策推進、地域貢献(13.1)
    • サプライチェーンにおける森林破壊ゼロに向けた取り組み推進、森林回復支援(15.2、15.5)
    • 生物多様性保全に向けた取り組み(15.1、15.5)
    • コンプライアンス上の問題に対する考え方や行動の指針を明確化した「行動規範」に沿った取り組みの推進(16.5)
    • 社会課題解決に向けたオープンイノベーションの推進(17.6)

当社グループが特定した目標は、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)のタイヤ産業プロジェクト(TIP)が策定したSDGセクターロードマップ外部リンクとも整合しています。ロードマップは、タイヤ業界全体としてSDGsの目標達成により積極的に貢献していくために、TIP参加企業が取り組むべき行動指針を示したものです。バリューチェーンに沿った意思決定の指針や情報を提供し、ステークホルダーの皆様との対話を通じて、バリューチェーン全体の課題について業界全体で取り組みを加速させていきます。当社グループはTIP作業部会の共同議長としてロードマップ策定に積極的に貢献し、業界団体、NGOや専門家など、世界中の様々なステークホルダーとの協議にも参画しました。

TIPの具体的な取り組みについては、こちらのページをご覧ください。

サステナビリティフレームワーク

2020年、当社グループは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして、社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンと、それを実現するためのサステナビリティを中核に据えた中長期事業戦略を新たに策定し、経営を推進しています。

サステナブルなソリューションカンパニーへと進化していくために、当社グループのサステナビリティの捉え方をサステナビリティフレームワークとして体系化しました。このフレームワークに沿って、事業活動や社会貢献活動、あらゆるパートナーとの共創活動を通じて社会やお客様への価値を創出していきます。

また、サステナビリティフレームワークに基づき、今後重点的に取り組む実施事項を明確にしています。

第1層「サステナビリティビジネス」は、タイヤ・ゴム事業、ソリューション事業、リサイクル事業の推進と、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラルへの貢献を通じて、社会価値と顧客価値を両立させながら創出していく領域です。また、「サステナビリティビジネス」から左に伸びる矢印は、中長期事業戦略に沿って競争優位を獲得しながらビジネス領域を拡大していくことを示しています。

第2層「価値共創への招待~信頼の醸成」は、顧客やパートナーと信頼関係を築くことの重要性を表しています。中長期事業戦略の達成に向けて、パートナーからの信頼を醸成することで、イノベーションの共創へとつなげていきます。より多くのパートナーと、より深い信頼関係を構築することによって、社会価値と顧客価値を創出するサステナビリティビジネスのさらなる機会を創出していきます。

そして第3層「価値創造の基盤」は、当社グループがサステナビリティの取り組みを加速するために不可欠なガバナンスなどの基盤領域を示しています。価値創造の基盤の確立に向けて取り組むことで、リスクをより積極的にとらえ、成長の機会を生み出していきます。

サステナビリティ重点課題の抽出プロセス

サステナビリティフレームワークの策定に際しては、社内外のステークホルダーからの意見を反映させたマテリアリティアセスメントを2020年に実施しました。社会からの期待とサステナビリティ観点での重要事項を総合的に把握するために、インタビューおよびアンケート形式で社内外のステークホルダーにヒアリング調査を行い、次の26のマテリアルな課題を特定しました。

環境 社会 労働環境 製品とソリューション ガバナンス
  • 大気汚染
  • 生物多様性
  • サーキュラーエコノミー・使用済みタイヤ
  • 気候変動
  • 温室効果ガス
  • 産業廃棄物、有害化学物質管理
  • サステナブル調達
  • 地域社会との連携・支援
  • 地域の雇用とインフラ
  • モビリティの革新
  • 交通安全と安全教育
  • サプライチェーンと人権
  • 優れた人材の確保と能力開発
  • ダイバーシティ&インクルージョン
  • 労働慣行
  • 安全、健康
  • 天然ゴム・原料
  • 製品の影響と効率
  • 製品の安全性・品質と信頼性
  • 製品・ソリューションのイノベーション
  • コーポレート・ガバナンス
  • 倫理、コンプライアンス
  • 世界不安、ビジネスレジリエンス
  • 産官連携・公共政策
  • テクノロジー・サイバーセキュリティ
スクロール

このマテリアリティアセスメントの結果をもとに、体系化したサステナビリティフレームワークに沿って、当社グループの事業戦略や事業ニーズの観点から重点課題を整理しました。また、重点課題を推進するために、進捗を管理する目標値やKPI、測定基準の策定を進めています。

表における3つのアイコンは、「Our Way to Serve」の「モビリティ」「一人ひとりの生活」「環境」の3つの重点領域との関係を表しています。なお、重点課題の内容については、サステナビリティフレームワークの枠組みに沿いながら、ダイナミックに進化させていきます。

ブリヂストングループ全体でのサステナビリティの統合

当社グループは、中長期事業戦略の実行に向けて、サステナビリティを企業文化・事業戦略・事業活動の中核とし、組織全体で取り組みを進めています。

企業文化への統合

サステナビリティフレームワークと「Our Way to Serve」を、従業員の日々の行動の基軸となる企業文化、企業としての価値基準やブランドとしての考え方に組み込んでいます。

事業戦略への統合

サステナビリティを中核に据え、サステナビリティフレームワークに沿って中長期事業戦略、そして中期事業計画の実行を進めています。

中長期事業戦略及び中期事業計画について、こちらのページをご覧ください。

事業活動への統合

執行における最上位のコミッティであるGlobal EXCOの下に設置されたグローバルサステナビリティコミッティが、当社グループのサステナビリティフレームワークを包括的に推進する役割を担っています。当コミッティにおいて、部門横断的・地域横断的なメンバーで構成されたワーキンググループが活動しています。

グローバルサステナビリティコミッティのリーダーでもあるGlobal COOは、当社グループのサステナビリティ戦略を指揮し、Global EXCOに活動の方向性を答申しています。Global EXCOへの報告内容を含む当社グループのサステナビリティに関する取り組みは取締役会に報告されています。

  1. ※1戦略的事業ユニット
  2. ※2日本タイヤ事業・化工品ソリューション事業・G-MAA(Global Mining, Aircraft, Agriculture)ソリューション事業・スポーツ/サイクル事業の統括
  3. ※3米州事業(米国・カナダ・中南米を含む)の統括
  4. ※4欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ地域のタイヤ事業の統括
  5. ※5中国・アジア・大洋州のタイヤ事業の統括
  6. ※6グローバルビジネスサポート

サステナビリティに関する方針とガイドライン