トップコミットメント

※このページはサステナビリティレポート 2019-2020に掲載された内容です。

2050年以降を見据え、
社会価値・顧客価値を持続的に
提供するサステナブルな
ソリューションカンパニーへ
進化していく

私たちは、創業者・石橋正二郎の時代から変わらぬ理念、企業理念の使命である「最高の品質で社会に貢献」を大前提に、将来に向けたビジョンをもって経営を進めていきます。

今日、私たちはこれまで誰も経験したことがない激動の時代を生きています。社会の仕組みや取り巻く環境は不安定で大きく動いており、自動車産業は100年に一度の大きな変革期を迎えています。急速な都市化や人口の増加、高齢化社会など、私たちがこれからの10年に経験する変化は、これまで100年の間に業界が経験した変化の規模やスピードを大きく上回るものになるでしょう。このような環境の中で、私たちは社会の変化を先取りし、変化をチャンスに変えて、より積極的に社会課題の解決に貢献することが必要だと考えています。

激動の時代において、1968年に社是として制定した「最高の品質で社会に貢献」は、私たちの立ち返るべき使命として、より一層その重要性を増しています。そして、私たちの社会的責任を果たそうとする強い姿勢は、グローバルCSR体系「Our Way to Serve」に体現されています。「Our Way to Serve」では、「Mobility(モビリティ)」「People(一人ひとりの生活)」「Environment(環境)」の3つの重点領域と、責任ある企業として欠かせない6つの基盤領域を設定しています。「Our Way to Serve」を持続可能な社会の実現に向けた指針として、当社グループは、社会・お客様・パートナーの皆様との価値の共創に向け、様々な取り組みをグローバルに推進しています。例えば、2016年には、ソリューション事業をグローバルに推進するための組織を新設し、2019年のWebfleet Solutionsの買収によりデジタルソリューションビジネスをスタートさせています。当社グループはこれらの領域において、イノベーションとソリューションを通じて新たな価値を創造し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。

私たちは、ブリヂストングループがこれまで、その事業活動を通じて持続可能な社会の実現に向け着実に取り組んできたことを誇りに思っています。2019年には、当社グループのこれまでの取り組みが評価され、代表的なサステナビリティ指数である「Dow JonesSustainability Index」と「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に再び選定されました。引き続き、当社グループは「顧客密着」というビジネスのユニークネスを活かしながら、社会やお客様の課題を解決し新たな価値を提供するソリューションビジネスをさらに加速していきます。

これから先、2050年にもサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供する会社であり続ける。これが私たちの思い描く、当社グループのビジョンです。私たちは今年、新たに「中長期事業戦略」を策定し、このビジョンの実現に向けて、新たなチャプターへと踏み出します。サステナビリティを経営の中核に据え、「タイヤ・ゴム事業の強みを活かしたソリューションカンパニー」へと進化していくことで、社会価値と顧客価値の両立を図る成長戦略を推進していきます。そのために、断トツの商品・断トツのサービス・断トツのサービスネットワークを組み合わせたソリューションを提供するビジネスプラットフォーム「Bridgestone Tire and Diversified Products as a Solution (Bridgestone T&DPaaS)」を本格的にグローバルに展開し、ソリューションビジネスをさらに加速していきます。そして、この「中長期事業戦略」をグローバル共通戦略として、各地域の事業ユニットが地域特性に合わせてローカル戦略を構築・実行することによって、グローバル各地にて持続可能な社会の実現に貢献し、お客様・パートナーそして私たちの事業も発展させていきたいと考えています。

また、環境の取り組みもさらに進化していきます。私たちは、2011年に「未来のすべての子どもたちが『安心』して暮らしていくために…」という思いを込めた環境宣言をリファインし、(1)自然と共生する(2)資源を大切に使う (3)CO2を減らす という3つの活動の方向性を明確にしました。2012年には、2050年を見据えた環境長期目標を策定するとともに、その実現に向けて2020年を目標年とした環境中期目標を定めて取り組みを進めてきました。グローバルで取り組みを進め、設定していた取水量削減目標とCO2排出量削減目標を前倒しで達成しています。

そして今年、環境長期目標の達成に向けて、2030年を目標年とした新たな環境中期目標「マイルストン2030」を策定し、ステークホルダーの皆様の期待に沿いながら、以下の取り組みを通じて私たちの環境パフォーマンスをさらに向上させていきます。

  • グループ共通の「環境宣言」を軸に、引き続き3つの活動を推進
  • デカップリングの考え方に基づき、環境インパクトの改善と経済成長の両立を実現
  • 事業を通じたサーキュラーエコノミーへの貢献を促進
  • お客様やパートナーの皆様とともに、商品のライフサイクル、バリューチェーン全体を通してCO2削減を推進

当社グループの全ての活動において、サステナビリティ視点は不可欠です。2020年1月にグローバルなサステナビリティ推進体制を構築し、サステナビリティ戦略を当社グループの企業文化や成長戦略の中核として位置付け、日々の業務にさらに深く統合するべく取り組みを始めています。詳細は、このレポートのGlobal Chief Sustainability Officerのメッセージの中でご紹介しています。

当社グループにとって、2020年はビジョン実現に向けた新たなチャプターが始まる年であり、新たな価値創造の起点となる重要な年です。それを象徴するグローバルなイノベーション拠点として、私たちは「Bridgestone Innovation Park」の開設に向けた準備を進めています。当社グループはこの拠点を、社会・お客様・パートナーの皆様と新たな価値の共創に取り組む場所と位置づけ、技術・ビジネスモデル・デザインのイノベーションを加速し、新たなソリューションを生み出していきます。

このメッセージをしたためている2020年5月時点において、新型コロナウイルスの感染が広がり、私たちの生活、そしてグローバル経済にも大きな影響を与えています。当社グループ従業員やその家族、地域社会の安全・安心を第一に、当社グループの事業を継続し、問題解決にも貢献していきます。そして、この危機を経て、今まで以上に「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて継続的に取り組むことが重要になると考えています。引き続き、当社グループの事業を通じて、人々の安全・安心とレジリエントな社会基盤を足元から支えていきます。

また、新型コロナウイルスの世界規模での影響を考慮し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の1年の延期が決定されましたが、当社グループがオリンピック・パラリンピック競技大会においてアスリートや大会運営を支えていく姿勢が変わることはありません。「スポーツを通じてより良い世界の実現を目指す」オリンピック・パラリンピックムーブメントは、サステナビリティを行動原則として位置付けており、当社グループが掲げる地域社会への貢献や多様性の尊重と相通じています。また、東京大会は「Be better, together / よりよい未来へ、共に進もう。」をコンセプトとしてサステナビリティに取り組んでいます。私たちは、その理念・価値観を共有するワールドワイドパートナーとして、大会を支えていくことを誇りに思っています。

最後になりますが、当社グループと当社グループのサステナビリティに向けた取り組みに関心を寄せていただきありがとうございます。私たちは、お客様、株主の皆様、お取引先様や協力会社様、政府関係者を含むステークホルダーの皆様、そして当社グループ従業員と新しい価値を共創することに、大きな意義があると考えています。本レポートを通じて、さらに多くのステークホルダーの皆様に、私たちの思いや活動への理解を深めていただけることを願っております。

石橋 秀一
株式会社ブリヂストン
取締役
代表執行役 Global CEO