【BWSC19】タイヤとゴムの博物館「ブリヂストンTODAY」で、BWSCを学ぶイベントを開催

ブリヂストンはBWSCを通じて、「Dream bigger. Go farther.」をテーマに人々の夢への挑戦を支えています。 ここでは、ブリヂストンの企業博物館「ブリヂストンTODAY」と、ソーラーカーについて学ぶワークショップの様子をご紹介します。

BWSC(Bridgestone World Solar Challenge)への挑戦は、テクノロジーへの挑戦でもあります。

特に、トップ争いをするチームは、あらゆる素材や技術のサポートを受け、まだ世に出ていない“最先端“のものを用いて、1秒を削り出す——その積み重ねで戦っています。

ブリヂストンはこのレースにタイトルスポンサーとして協賛するとともに、一部の参加チームへタイヤを供給することで、技術面でもレースをサポートしています。

今回はモビリティの未来に向けてブリヂストンが取り組む技術的挑戦と、BWSCと連動して2019年8月に開催されたワークショップの様子をご紹介します。

ブリヂストンの“いま”を知る『ブリヂストンTODAY』

東京都小平市。ブリヂストンは自社の技術センターの敷地の一角に、ゴム、タイヤ、ブリヂストンの情報を紹介する企業博物館「ブリヂストンTODAY」を2001年より運営しています。ここでは、ブリヂストンの持つゴムやタイヤを中心とするテクノロジーを学べるほか、企業の歴史やタイヤの種類、仕組み等に関する展示などを紹介しています。

また、ブリヂストンTODAYでは、ブリヂストンが日夜挑戦を続ける、モビリティの未来に向けた技術の一部を、社会実装に先駆け紹介しています。ここでは、2019年8月時点で展示されている、2つの“最先端の技術”を紹介します。

1つ目は、タイヤの空気充填を不要とする技術「エアフリーコンセプト」を用いた次世代タイヤ。その名の通り、定期的に空気を入れる必要がないこのタイヤは、これまで空気が支えていたタイヤにかかる負荷を樹脂製の特殊形状スポークが支えることで、空気充填を不要にしています。

空気を入れる手間を削減するのはもちろん、空気圧の低下によるパンクの危険性の低下、リサイクルしやすさ、設計自由度の向上などに寄与し、次世代のタイヤのあり方を提示する存在になるかもしれません。

ブリヂストンTODAYには、この次世代タイヤの自転車用と自動車用の双方を展示。自転車は実際に乗ってペダルを漕ぐことができます。

2つ目は、ブリヂストンが横浜国立大学(「交通と都市研究室」:中村文彦教授)、公益社団法人日本交通計画協会、株式会社アドヴァンスとともに開発し、岡山県岡山市で実用化した「バス停バリアレス縁石」。

一般的なバス停では、バスを縁石に寄せてもバスの乗降口と縁石の間に隙間が生じ、特に車椅子やベビーカー、高齢者の方々にとってはバス乗降時に負担となることがありました。

バス停バリアレス縁石はこの課題に対し、特殊な形状により、縁石がタイヤをガイドすることでバスを停留所に寄せやすくすることを可能とし、バス乗降口と停留所の隙間を小さくすることで利用者のスムーズなバス乗降を実現するものです。ブリヂストンでは、縁石に合わせたバリアレスコンセプトタイヤについても研究を実施。縁石とタイヤを組み合わせたバリアレス化システムの開発を進めています。

いずれも、直接的にBWSCに関連する技術ではありませんが、モビリティの未来へ繋がるという意味では、これらの技術も、BWSCと同じ方向を見据えているものなのです。

また、2019年6月4日に東京・京橋にある東京スクエアガーデンにも展示された、2015年のクルーザークラスで準優勝を果たした工学院ソーラーチームの『OWL』が、8月5日から10日の間、ブリヂストンTODAYの入口に展示されました。

ちょうど夏休み期間だったこともあり、自由研究などの勉強のために訪れた親子を中心に、たくさんの来場客で賑わっていました。

ソーラーカーについて学ぶ、ワークショップを開催

8月9日、10日の2日間には『地球に優しい未来のクルマ ソーラーカーについて学ぼう』と題したイベントを開催。1日2回、計4回開催されたプログラムでは、53組の親子、計156名が参加し、ソーラーカーの仕組みを学びつつ、人気DIY作家pikaさんが監修したソーラーカーの工作ワークショップを実施しました。

イベントの前半は、10月の大会参加に向けて準備を進めている工学院大学ソーラーチームのメンバーを講師に、ソーラーカーの仕組みについての講義を実施。

簡単な座学のあとは、模型を用意し、3つの実験を行います。1つ目は、「太陽パネルを動力に動く仕組み」。並列、直列でパネルをつないだ場合の違いなどを説明しました。

2つ目は「風を受ける大切さ」。

わずか150kgほどしかなく、空力性能の高いソーラーカーは、3kgほどの風圧があればトップスピードを出せます。その特性を理解するために、風が推進力になることを可視化する実験を行いました。

3つ目は、「ゴムタイヤと金属タイヤの違い」。

ソーラーカーにはゴムタイヤが装着されますが、なぜゴムである必要があるのか。摩擦の重要性を、金属タイヤとゴムタイヤをはかせた模型に簡単なコースを走らせて説明しました。

これらを通して、ソーラーカーに対する理解を深めた後は工作ワークショップへ移ります。

牛乳パックを用いて、30分〜1時間ほどかけてソーラーカーの形を模した工作をするワークショップ。人気DIY作家pikaさんに監修いただいたこの工作を、小さなお子さんからお父さん、お母さんまで皆が熱中し楽しんでいました。

本ワークショップの様子は、漫画家の横山了一さん吉本ユータヌキさんからも参加レポートがリリースされる予定です。是非ご覧ください。

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今回ブリヂストンTODAYに展示されていた技術は、今回のBWSCに直接影響を与えるものではありませんが、皆さんの日常には着実に浸透していく新たな技術です。

10月に開催される本大会では、タイヤにとどまらないさまざまな最先端の技術がきっと目にできるはずです。各チームが選りすぐったその技術にも是非注目してみてください。

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