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2000~2006年

第10章 苦闘を糧に、将来に向けた事業基盤の再構築

第10章 苦闘を糧に、将来に向けた事業基盤の再構築 2000~2006

第3節 タイヤ事業のグローバル展開

第1話 日本のタイヤ事業

新ブランド「Playz」発表会
新ブランド、Playzの登場

2005年、車やタイヤにあまり関心が無いと言われる団塊ジュニア層や若年層に向けて、「非対称形状」という新技術と、タイヤにとっては世界初となる"らく"というコンセプトを採用した新たなブランド「Playz(プレイズ)」を立ち上げました。
販売を開始したところ、ユーザーから称賛のメールや手紙が届くなど、前例の無い反響がありました。業界でも商品コンセプトが高く評価され、「Playz PZ-1」は2005年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

TB新ビジネスモデルの開発導入

2003年、ある運送会社に対して、スタッドレスタイヤと低燃費タイヤ「ECOPIA(エコピア)」を併用し、いずれも2シーズン使用すること、当社のTBサービス体制を活用してメンテナンスを当社が請け負うことを提案した結果、燃費低減、整備管理者及び運行乗務員の労働負荷軽減などの効果をもたらしました。当社は、これを新ビジネスモデルとして展開し、顧客の増加やシェア拡大などの面で大きな効果をあげることとなりました。

トラック・バス用低燃費タイヤ「ECOPIA(エコピア)」の発売

2002年、環境にやさしく、かつ安全性の高いトラック・バス用低燃費タイヤ「ECOPIA」の販売を開始しました。
2005年には小型トラックの領域にもこの技術を拡大し、「ECOPIA M812」の販売を開始しました。

お客様相談室の設置

2000年、幅広いお客様からの問合せに対応できる専門部署として、タイヤ技術サービス部にお客様相談室を開設し、2001年に広報・宣伝部(当時)に移管しました。お客様相談室では、毎年1万5000件前後の問合せや苦情を受け付けています。
お客様からの受付情報やお客様の声は、開発、商品企画、販売、生産物流などに活かすよう、定期的にトップや関連部署へ情報提供するとともに、個別問題については問題提起を行っています。また、ブリヂストングループ全体へのお客様第一主義の浸透のため、関連会社との情報交換会を開催するとともに、販売会社や社内に対し、お客様対応の重要性についてプレゼンテーションを実施するなど、顧客満足度向上の支援を行っています。

第2話 欧州事業の再構築

事業の再構築、そしてBSEUへの社名変更

欧州で確固たる存在感を築くため、取締役常務執行役員の荒川詔四がベルギー・ブリュッセルにあるBFE本社に赴任しました。着任した荒川は、BFE本社がヨーロッパ全体を統括する体制の再構築を目指し、SBU(Strategic Business Unit)制を取り入れました。
BFEは、まず中期計画を策定し、中期の需給状況を見極め、成長領域にある製品の生産体制の拡充が必要と判断しました。そこで、ポーランドのポズナン工場とスペインのビルバオ工場の生産能力の増強や、イタリア・ローマの新しいテストコースの建設などのための増資を実施することとなりました。
また、2003年、BFEの社名からファイアストンをはずし、「ブリヂストン ヨーロッパ エヌヴィ/エスエー」(以下BSEU)とするとともに、傘下の子会社の社名変更も行いました。
その他、減損会計処理の適用などにより、BSEUははっきりとした増益基調に転じました。

第3話 米州での新工場建設

メキシコ・モンテレー工場鍬入れ式
メキシコ新工場の建設

2005年、BSAは、メキシコでは3番目となるタイヤ工場をモンテレーに建設することを決定しました。

BFBR、バイーアに新工場建設

ブラジルでは、国内及び近隣のラテンアメリカ諸国において、近年のモータリゼーションの進行に伴う乗用車需要の拡大が見込まれていたため、2004年、バイーアに乗用車用及び小型トラック用タイヤの生産工場を建設することを決定しました。

第4話 中国でのタイヤ事業の展開

中国各地で「車之翼」開業

到来するモータリゼーションの進展に伴い、質の高いサービスを提供するため、2003年、PSRを生産・販売する普利司通(天津)輪胎有限公司(BSTJ)が新しい小売チャネル「車之翼」の展開を開始し、広州に1号店を開店しました。その後も着実に店舗数を拡大しています。

新工場の建設

2003年、江蘇省無錫市にPSRの生産拠点として「普利司通(無錫)輪胎有限公司」(以下、BSWX)の設立許可を取得し、念願の中国における当社100%出資の工場建設となりました。
また2005年には、広東省惠州市に、TBRの新会社「普利司通(惠州)輪胎有限公司」(BSHZ)設立の許可を受け、工場建設を開始しました。

統括会社の設立と中国販売訓練センター、プルービンググラウンド、研究開発拠点の設置

2004年、中国国内の複数のタイヤ生産拠点の統括機能組織として上海市に統括会社「普利司通(中国)投資有限公司」(以下、BSCN)を設立しました。BSCNは市場の伸長や変化に即応した効果的な事業運営を図るとともに、販売統合による迅速な顧客サービスを具現化しました。また、BSWX敷地内に販売訓練センターを開設しました。
このように、中国における事業運営を拡充する一方で、中国市場向けの新車用タイヤ開発評価、テスト、性能確認の迅速化・効率化を図るため、また、試乗会などによる技術力訴求、ブランド力向上による販売力強化のため、中国国内にプルービンググラウンドを建設する検討を進めました。2005年、江蘇省宜興市に「普利司通(中国)輪胎試験研発有限公司」(CNPG)を設立、コース建設に着手しました。
加えて、かねてより申請していた中国における研究開発拠点の設立許可を取得できたことから、2005年、無錫工場の隣に、当社グループの技術センターとしては世界で5番目となる「普利司通(中国)研究開発有限公司」(CNTC)を設立し、2006年から原材料評価業務を開始しました。それにより、当社グループの中国タイヤ事業会社に対し、より良い原材料を供給するための迅速な研究開発が可能となりました。

第5話 アジア・大洋州でのタイヤ事業の展開

タイ ブリヂストン(TBSC)とブリヂストンタイヤインドネシア(BSIN)の輸出基地化

TBSC、BSINともに1990年代よりアジア、中近東への輸出を開始していましたが、輸出のウェイトが高まり、輸出基地としての機能も果たすようになりました。その機能をより高めるため、品質改善や生産性向上を図り、企業体質の強化を推進しました。

BSINにプルービンググラウンド建設

2000年、インドネシアのカラワン工場内に建設していた全長約2キロのプルービンググラウンドが完成しました。

タイにTBR専門工場(BTMT)を建設

2000年、当社100%出資の「ブリヂストンタイヤ マニュファクチャリング タイランド社」(以下、BTMT)を設立し、タイ・チョンブリ市にTBRの専門工場を建設しました。2004年に生産を開始し、欧米や東南アジア、中近東、アフリカ向けに輸出を開始しました。
2005年、更なるグローバルな需要増に対応するため、BTMTの生産能力を増強し、同時にTBR用のスチールコードを安定供給するため、ブリヂストン メタルファ タイランド(BMT)の生産能力も増強しました。

第6話 アフリカでのタイヤ事業の展開

1996年、マーレイ・アンド・ロバーツ・エンジニアリング・ホールディング社傘下のフェドストン社(1987年にファイアストン社が手放した会社)を買収し、1997年、同社を「ブリヂストン ファイアストン サウス アフリカ ホールディング社」(以下、BFSA)とし、この下に100%出資の製造販売会社として、「ブリヂストン ファイアストン サウスアフリカ社」を置きました。 1999年には生産財タイヤ販売会社のMaxiprest社に46%の出資を行って子会社化しました。その後BSAFの100%子会社とするとともに、「ブリヂストンマキシプレスト社」に社名変更しました。親会社BFSAは2003年に「ブリヂストン サウス アフリカ ホールディング」(以下、BSAF)に社名変更しました。

第7話 OR/APタイヤ事業の展開

380-400トン ダンプトラック
世界最大(当時)のORR「59/80R63 V-STEEL E-LUG S」開発

当社は2002年、ORタイヤ専門の販売会社としては豪州のBSEMに続き2番目となる「ブリヂストンORタイヤ ラテンアメリカ社」(BSORL)をチリに設立し、建設・鉱山車両用大型・超大型ORRの販売強化を図りました。
露天掘りの鉱山で使用される車両の大型化に対応すべく、超大型ORRの開発に取り組み、2001年には380-400トンを積載可能な次世代タイヤとして、「59/80R63 V-STEEL E-LUG S」ラジアルタイヤの開発に成功しました。それによりラジアルタイヤの世界最大タイヤサイズ(当時)を塗り替え、当時のギネスブックにも「世界最大のタイヤ」として掲載されました。

大型・超大型ORRの生産能力増強投資を決定

2004年以降、世界的に鉱物資源の生産が活況を呈し、鉱山や砕石場で使用する建設・鉱山車両用大型・超大型ORRの需要が全世界で急激に増加したため、当社は、下関工場、防府工場、佐賀工場の生産能力増強を実施しました。

ボーイング787
ボーイング社の次世代航空機「787」用タイヤの
単独サプライヤーに選定

当社は、安全性を格段に向上させると同時に、軽量化と耐摩耗性を向上させ、経済的にも優れたAPタイヤ「RRR((トリプルアール)=Revolutionarily Reinforced Radial)」を開発しました。
2002年に初めてエアバス社向けの納入が承認され、「RRR」はまずエアバス社の最新鋭大型機「A380」への納入承認取得に成功しました。
また2004年には、米国ボーイング社と、同社が開発中であった次世代航空機「787」にタイヤを供給する契約を締結しました。

第8話 原材料調達事業の展開

ブリヂストン メタルファ タイランド(BMT)の増強

BMTでは、タイのTBR専門工場であるBTMTの新設に伴い、BTMTにスチールコードを供給するため、生産量を年産9000トンから2万9000トンへと一挙に3倍以上に増大することが決定されました。この増強工事を行っている最中に、BTMT及びTBSCの増強が決定されたことから、生産能力は年産3万8000トンと更に増強され、2007年からその生産を開始しました。

中国にスチールコード工場を建設(BSSS、BSSH)

瀋陽工場(BSSY)でのTBR増産など、中国での旺盛な需要に対応するため、新たにスチールコード工場「普利司通(瀋陽)鋼絲簾線有限公司」(BSSS)を建設することが決定され、2005年より生産を開始しました。
また、TBRを生産する惠州工場(BSHZ)新設に対応するため、スチールコード工場「普利司通(惠州)鋼絲簾線有限公司」(以下、BSSH)、生産能力2万4000トン/年を惠州に建設することも決定され、2006年より生産を開始しました。

※BSSHは、2010年にベカルト社に譲渡しています。

タイにカーボンブラック工場を建設

2001年、タイのラヨーン県に「ブリヂストン カーボンブラック タイランド社」(以下、BSCB)を設立するとともに、年間約4万トンの生産能力を有するカーボンブラック工場、BSCBバンカイ工場を建設しました。2004年より生産を開始し、日本など海外のタイヤ工場へ輸出しています。

グッドイヤー社の天然ゴム農場買収

2004年、グッドイヤー・タイヤ&ラバー・カンパニーとの間において、同社が保有している農園、「グッドイヤー・スマトラ・プランテーション」の株式95%を購入することに合意しました。2005年に手続きが終了し、会社名を「ブリヂストン スマトラ ラバー エステイト社」(BSRE)としました。1917年に生産を開始したこの農園は、総面積約1万8000ヘクタールに及び、インドネシアの北スマトラにおいては、最も大きなゴム農園の一つです。

中国に合成ゴム工場を建設

2005年、工場の事業運営にあたる新会社「普利司通(惠州)合成橡胶有限公司」を設立し、中国広東省惠州市に合成ゴム工場の建設を開始、2008年より生産を開始しました。