社会|人的創造性

人的創造性の向上

事業戦略と連動した人財戦略の推進

ブリヂストンでは、事業戦略と連動した付加価値創造により企業価値向上を図るとともに、個人の成功・自信の波及を通じて多様な人財が輝けるようになることを人財戦略の軸とし、事業戦略と連動した人財戦略の推進に取り組んでいます。持続的な成長に向けては、

  • 企業理念体系とブリヂストンDNA(「品質」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」「挑戦」)に共感し、体現するブリヂストンらしい人財を基盤に、
  • 困難な状況を克服するレジリエンスと強い現場マインド、事業戦略を構築し実行するビジネス感覚を持ち合わせたグローバル経営リーダー人財
  • 当社グループがこれまで培ってきた現場力などの強いリアルに、デジタルを融合させ、価値創造を進化させるデジタル人財
  • 社会/お客様の困りごとをより深い理解によって解決し、断トツ商品と組み合わせた新たな価値を提案するソリューションエンジニア人財

など、多様な人財が必要であると考えています。

中期事業計画(2024-2026)においては、グローバルで現物現場を大切に、価値創造に、よりフォーカスすることで変革を加速させていくため、経営・業務品質の向上を最優先に、変革の原動力である人財一人ひとりの生産性・創造性の向上に向けて様々な取り組みを進めています。これらの取り組みを表す指標として、人的創造性を2024年からグローバル経営指標として導入し、生産性・創造性の向上を基本として、人財投資を強化し付加価値を上げ、価値創造の好循環を生むことを目指しています。グローバル共通の一本の軸として、人的創造性KPI(調整後営業利益(付加価値)を人財投資(労務費、教育訓練費、福利厚生費の和)で割ったもの)でグローバルの推移を把握しながら、地域別・国別の課題に取り組んでいます。なお、グローバル2025年実績は107(前年比+5)となっています。

※ 2019年を100とした場合のindex推移

人的創造性KPI

個人の成長を通じて会社が成長していくこと、会社の成長を通じて個人が成長していくこと、従業員一人ひとりが豊かで充実した人生を送ることなくして会社の持続的な成長はない、を基本的な考え方として、多様な人財が“輝く”、多様な挑戦の場や学びの機会を一人ひとりが最大限活用し、成果創出や価値創造に取り組むことを重視しています。それらを支えるべく、経営・業務品質向上の追求、人財一人ひとりの生産性・創造性向上を図り、事業戦略と連動した人財戦略を推進しています。

ブリヂストンらしい人事・組織変革(B-HRX)

経営・業務品質向上の追求

当社グループは、価値創造の基盤として、「良いビジネス体質を創る」ことを、中期事業計画(2024-2026)の最優先課題としています。1960年代に卓越した総合的品質管理を実施している企業に与えられる「デミング賞実施賞」の受賞に向けて策定した、「ブリヂストン独自のデミング・プラン」に沿って、イノベーションと継続的改善に取り組み、グローバルで経営・業務品質の向上を追求しています。このデミング・プランは、当社DNAを反映しているものです。当社グループは、この経営・業務品質の向上を図るため、当社DNAへの共感を育み、行動変革を促進する「デミング・プラン再浸透施策(経営・業務品質向上)」、「創業の地研修」、当社DNAを次世代につなぐ上で重要な次世代グローバル経営リーダー育成「Bridgestone NEXT100」プログラムを通じた経営人財の重点育成に取り組んでいます。

人財一人ひとりの生産性・創造性向上-多様な人財の挑戦・成長支援、多様な人財が輝く場づくり

当社グループは、激動の経営環境に対応するため、収益性や生産性の向上などを図るとともに、持続的な価値創造に取り組んでいます。これらの実現には、人財一人ひとりの生産性・創造性(人的創造性)の向上が必要であり、当社DNA強化を進めていくとともに、会社の成長と従業員一人ひとりの成長の実現が両輪をなすものであるよう、ブリヂストンらしい人財育成と職場環境整備に取り組んでいます。具体的には、多様な人財が自身のキャリアを自覚的に捉え、ブリヂストンの幅広い業務領域で現物現場を大切に、価値創造に主体的に挑戦する人財づくり(挑戦・成長支援)、働きがいと働きやすさを両立した職場環境づくり(多様な人財が輝く場づくり)を重視し、様々な取り組みを加速させています。また、当社グループは、断トツ商品を「創って売る」タイヤ事業を中核とし、お客様が使う段階で価値をさらに増幅させるソリューション事業を成長事業として価値創造を拡大しています。そのためには、当社の断トツ商品や現場力などの強いリアルにデジタルを組み合わせ、社会やお客様の困りごとに寄り添い、解決することが重要であると捉えています。そうした「リアル×デジタル」を加速させるブリヂストンらしいデジタル人財やソリューションエンジニア人財の育成に取り組み、新たな価値創造を支えていきます。これらの取り組みが、質を伴った成長への基盤となると考えております。当社グループの企業経営の基盤は、「安全宣言」に掲げている「安全はすべてに優先する」です。お客様をはじめとするステークホルダーの皆様からも期待されており、高い安全基準の適用により当社グループの従業員や協力会社の労働安全・衛生を確保する上で、一層重要となっている、この安全宣言に基づき、従業員一人ひとりが安全な職場で安心して働くための環境整備にも取り組んでいます。

自律的キャリア開発支援

当社グループは全ての事業所で従業員にキャリア計画や能力開発計画の策定を推奨し、従業員が上司や経営陣の協力・支援を得て意義とやりがいのある業務を完遂し、自律的なキャリア開発に取り組むことを支援します。具体的には適切かつオープンなフィードバック文化を推進し、定期的なキャリア開発面談や360度評価等の多面評価の導入を行っています。また、当社グループは従業員の成長を支援することを通じて組織成果を高めるため、目標による管理を実施しています。

定期的に業績評価やキャリア開発面談(評価)を受けている従業員の割合を以下の表に示します。

定期的に業績評価を受けている従業員の割合
2025
日本 合計 89%
株式会社ブリヂストン 100%
アジア・大洋州・インド・中国 99%
米州 58%
欧州・中近東・アフリカ 82%
スクロール

※ 当社では基幹職は年に1回、一般層は年に2回目標設定を行い、期中の上司との面談を経ながら、目標達成に向けたプロセスを推進しています。

キャリア開発面談(評価)を受けている従業員の割合
2025
日本 合計 71%
株式会社ブリヂストン 98%
アジア・大洋州・インド・中国 23%
米州 26%
欧州・中近東・アフリカ 52%
スクロール

幅広い層に対する学びの機会

当社グループで長期的に活躍してもらうべく、従業員の継続的な学習と成長文化の促進、学習する組織づくりを目指し、地域別・国別の状況を踏まえながら、グループ全体で人財育成投資の継続的強化に取り組んでいます。従業員の自発的な学びを促進する活動も地域別に開催しています。
2025年、グループ全社で合計316万9,464時間を従業員研修に投資しました。これは従業員1人あたり、年間平均29.7時間(4.0日)に相当します。

2022 2023 2024 2025
当社グループの従業員一人当たりの研修・能力開発の平均時間 16.8 19.6 27.7 29.7
スクロール

※ 1日あたり7.5時間を労働時間として換算。

自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援

「挑戦」に関しては、特に探索事業において、他社とのアライアンスに加え、社内ベンチャー「ソフトロボティクス ベンチャーズ」を立ち上げ、新しい事業をゼロから創り出したいという起業家精神を持った多様な人財が集結、「ゴムを極めたブリヂストンの新たな挑戦 – “いい感じ”にモノをつかむ、そしてゴムの力で、すべての人の生活を支えるソフトロボティクス事業の早期事業化に挑戦するなど、「多様な人財が“輝く”、多様な挑戦の場」づくりを進めています。当社グループには、タイヤ、ソリューション、化工品・多角化といった幅広い事業領域と川上(原材料)から川下(販売・サービス)までのバリューチェーンがありますが、どの事業領域・バリューチェーンにおいても、ステークホルダーにさらなる価値を提供すべく、主体的に行動を起こし、挑戦する姿勢は不可欠と考えています。また、自ら手を挙げて在籍国の内外の現場において、自分で立てた課題・仮説の現場での調査・検証、改善、解決に取り組む「現場100日チャレンジプログラム」は2023年に日本からスタートし、2024年よりBSAPIC(アジア・大洋州・インド・中国)へ拡大、今後も更なるグローバル展開を推進し、本プログラムを通じた挑戦の後押し、挑戦風土醸成に取り組んでいきます。

リーダーシップ開発

当社グループは、より進化させた「グローカル」経営体制の構築とともに、将来にわたり、持続的に成長し、企業価値向上を図っていくためには、単にビジネスに精通するだけでなく、異文化対応力を持つ次世代経営リーダーの育成が急務であると考えています。各地域・国別リーダー開発とともに、グローバルで毎年約100名(規模:日本 30名、米州 30名、欧州 20名、アジア 20名)を選抜し、3階層(Next / Advancing / Developing Executive)に分け、各地域経営陣とのタウンホールミーティングや各経営報告会議体への参画等を通じた重点育成を推進。これまで当プログラム参加者のうち5名を常務役員以上へ選任しています。

カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動

「Bridgestone E8 Commitment」と連動したグローバルカルチャーチェンジを推進するうえで、従業員エンゲージメントの向上を重要課題の一つと位置付け、地域毎にパルスサーベイ等を行ないながらPDCAを回すとともに、2023年には初めてグローバルで統一したエンゲージメントサーベイ※1,2を実施しています(第2回は2026年に実施)。各地域の文化、特性の違いを尊重しながらも、グローバル共通の強みや改善アイテムを確認し、各地域の事例を共有し合うなど、取り組みを深化・進化させています。

当社グローバル共通の強み及び更なる改善アイテム
  1. ※1“社員エンゲージメント(コミットメント、自発的な姿勢)”と“社員を活かす環境(適材適所、従業員をサポートする環境)”に関わる質問に対し、従業員一人ひとりに6段階評価(非常にそう思う/そう思う/どちらとも言えない/そう思わない/まったくそう思わない/わからない、または当てはまらない)で回答してもらい、組織単位での状況を測定するものです。質問は約90問で、業務へのやりがい、能力発揮機会などの業務意欲を促進する質問や仕事を進める上での阻害要因などの職場での改善度を把握する質問など、多岐にわたる内容で構成しています。
  2. ※22023年 グローバル調査回答率 89%

強いリアル×デジタルを加速させる人財強化

デジタルフリートソリューション事業を担うWebfleet、Azugaと当社グループ人財との融合を図りながら、社会価値・顧客価値の創造のために不可欠な、現物現場を重視するブリヂストンらしいデジタル人財の裾野を広げるべく、育成・獲得をグローバルで推進しています。また、当社グループの戦略の根幹である断トツ商品をコアに、「創って売る」から「使う」段階で価値を増幅させていくために、当社グループの強みである、現場に密着してお客様の困りごとを深く理解する技術サービス活動をさらにグローバルで強化しています。その実行を支える人財として、商品の価値とお客様のニーズ双方への深い理解を有するエンジニア育成に向けて、地域毎の市場特性やニーズに応じて必要なソリューションスキルの体系的習得を推進しています。
なお、中期事業計画(2024-2026)にて2026年にグローバルで2,000名レベルへ拡充することを目標としているデジタル人財に関しては、既に2025年で約2,200名となっています。「より大きなデータで、より早く、より容易に、より正確に」をコンセプトとして、当社のこれまで培ってきた現場力などの強いリアルに、デジタル力を融合させた価値創造を進化させるため、今後も各地域でデジタル人財の育成・獲得を推進していきます。

地域別の取り組み

<日本>

自律的キャリア開発支援

当社では、従業員が自律的なキャリア開発に取り組む支援として、「自ら深く考える機会」、「他者と対話する機会」、「行動・実践につなげる機会」を重視し、各種支援プログラムの整備、適切な機会の提供・支援を行なっています。

  • 自ら深く考える機会
    従業員一人ひとりが自身のキャリアを自覚的に捉えるキャリア意識醸成施策を展開しています。具体的には、定期新入社員研修時にキャリア形成の土台となる成果創出のための心構えを身に着け、入社3年目にはフォローアップとして入社からこれまでの業務や成長の棚卸をしたうえで今後のキャリアの築き方を考え、中長期的な視点で自身の行動やできることの幅を広げていくための目標設定を行ないます。2024年より、自律的キャリア形成サポート研修として、自身のキャリアをより自律的かつ主体的に考える機会を各世代へ順次、拡大しています。
  • 他者と対話する機会
    当社では、年に一度、従業員が上司との間で面談を持ち、キャリアや働き方、成長についての自身の考えを整理し、自分自身の理解を深め、キャリアの方向性や会社での価値実現のイメージの具体化、学びや挑戦に向けたアクションの具体化につなげられる対話の機会として、「キャリア開発(C&D)面接」を実施しています。
  • 行動・実践につなげる機会
    自ら挑戦・成長する意欲のある従業員の行動を後押しするため、2023年より、「現場100日チャレンジプログラム」「マネジメント・チャレンジ制度」「デジタル100日研修」といった人財育成投資策を継続実施するとともに、自ら挑戦したい職種、機能や業務への意欲がある従業員に対し、手挙げ式で異動・挑戦する機会も提供しています。
    • - オープンポスティング制度
      人員配置ニーズのあるポジションに対して、その内容や要件、期待レベルを明示して公募の上、意欲をもった従業員が応募し随時配置する仕組み
    • - ジョブマッチング制度
      従業員自身が社内外問わずに得た経験・固有スキルや今後挑戦したいことを登録し、その内容に合う/活かせるポジションに随時配置する仕組み
幅広い層に対する学びの機会

当社では、職種にかかわらず、全従業員に共通して必要な能力(職務遂行力・マネジメント力)を強化すること、自ら挑戦・成長する意欲のある従業員を支援することを目的とした研修体系「人財育成カレッジ」を構築・運営しており、「学ぶ機会」と「実践の場」を効果的に組み合わせることで、個人の成長と能力発揮、組織の活性化、事業戦略への貢献を図っています。また、受講者の声やニーズを把握し、PDCAをしっかり回しながら、毎年プログラムのレビューや拡充も行なっています。こうした全社研修に加えて、各部門で必要とされる「研究開発」「生産技術」「安全防災」「品質」「環境」「販売」「財務」「知的財産」「広報」などに関するスキルや知識を習得するために、各部門の職能専門研修担当部署による研修なども実施しています。

当社の主な研修機会の内容は以下の通りです(詳細については、本ウェブサイトの後段で表にて示しています)。

  • 入社時の育成
    • - 定期新入社員研修
      新卒採用者を対象に、入社してから各部署に配属されるまでに約7か月の研修を実施
    • - キャリア入社者研修
      入社初日のオリエンテーションに加え、約2週間の集合研修と継続的学習支援としてのeラーニングを約3か月の期間内で断続的に実施
  • 学ぶ意欲のある従業員の支援
    当社基幹職及び一般層を対象に以下複数の形態での学びの機会を整備。受講に際しては、上司とのコミュニケーションによって本人の意欲や能力を勘案した受講コースを決定し、受講後は業務に活用することで学びを定着
    • - 集合研修:他者との議論や対話、ロールプレイングを通じてキャリア形成やビジネススキルの習得を図るための対面及びオンライン研修を整備
    • - 自己啓発支援:自身のニーズ・タイミングに合わせ、専門知識習得や資格取得、語学力の養成など、能力開発に取り組めるよう、eラーニングを含めて多様なコースを用意
  • 各種eラーニング
    企業理念及び、「Bridgestone E8 Commitment」や中長期事業戦略構想の中核である「サステナビリティ」に ついて、基盤的かつ日々の行動規範となる内容を毎年全従業員が繰り返して学習することを目的として実施。この他、全従業員が把握すべきトピックを学ぶ機会として幅広くeラーニングを活用

※ 当社の基幹職とは、ライン長(幹部層・管理層)、スペシャリスト、主査等を指しています。

自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援

当社では、自ら手を挙げて各業務における国内外の現場において、自分で立てた課題・仮説の調査・検証、改善、解決に取り組む「現場100日チャレンジプログラム」やマネジメントへのチャレンジ意欲のある若手従業員が、マネジメント補佐としてマネジメント経験に挑戦する「マネジメント・チャレンジ制度」等を導入し、意識と行動変革を進めています。2023年導入以降、現場100日チャレンジプログラムに関しては、これまで32名が挑戦に取り組み、挑戦の場も、天然ゴム農園、欧州Webfleet Solutions、小売、物流などの現場から始まり、化工品、内製(スチールコード)などへと広がってきています。

リーダーシップ開発

当社では、マネジメント・ビヘイビア基盤強化支援として組織マネジメントを担うライン長(管理層)全員を対象に、以下連動した取り組みを進めています。

  • 360度評価
    多面評価を通じて、ライン長がリーダーシップ発揮に関する自身の特性を振り返り、チームの成果と成長へ導くためにマネジメント・ビヘイビア強化を図るプログラム
  • コーチング研修
    チームメンバー一人ひとりの成長に向けた効果的対話、動機づけの要諦として、「コーチング」スキルを学び、メンバーの行動・成長支援のための行動実践につなげるプログラム
カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動

日本においては、当社グループの海外拠点と比べ、エンゲージメントやDE&I (ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)領域でギャップがあり、その解消に向け、取り組んでいます。

  • エンゲージメント向上活動
    当社では、2020年より、労働環境の満足度を測る「満足度調査」から、自ら仕事に自発的に取り組もうとする意欲、及び会社とのつながりに対する意識を測る「エンゲージメントサーベイ」へ切り替えました。また、2022年には、頻度を上げてエンゲージメント向上活動のPDCAを回すべく、パルスサーベイを導入し、定期的に活動の効果や組織コンディションの兆候を確認する仕組みを取り入れています。こうしたサーベイ結果を全社・部門・職場単位で分析し、各組織の特徴も踏まえながら、課題抽出、改善実行のサイクルを回していくことで、多様な人財がさらに働きやすく、働きがいを持って取り組める職場づくりを進めています。
    • - 生産現場での職場改善活動
      当社工場では、現場からあがった困りごとや改善提案の声を基にスルラク生産に向けて、小集団やCFT(クロス・ファンクショナル・チーム)活動にて継続的に改善を進めています。生産現場でのモノづくりの進化とカルチャーチェンジ推進の取り組みの一つとして、“現場で裁量を持った予算を持ち、職場の困りごとを自ら改善する“といった改善活性化の取り組みがあり、現場の改善を通じた人財成長や活躍の機会としても強化を図っています。
    • - タウンホールミーティングの継続
      経営層と従業員が対話する機会(タウンホールミーティング)を継続し、一人ひとりの貢献と成長への意欲を引き出すとともに、従業員からの声を反映した取り組みへとつなげています。
  • DE&I推進の基盤構築への取り組み
    当社では、多様な人財が相互に尊重し合う職場環境の実現を目指すとともに、組織としての意思決定の多様化を進めるため、女性リーダーの育成・登用促進を推進するとともに、多様な人財の活躍基盤整備として、ライン長(全管理層:部長・課長)を対象としたDE&Iマネジメントワークショップの実施、女性特有の健康課題をテクノロジーを活用して解決するフェムテックプログラム導入等に取り組んでいます。概要については、「DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の尊重」にて公表しておりますのでご参考ください。

※ 良いモノを標準通りに作って、標準通りに流せる生産状態を実現する、或いは維持するための活動

強いリアル×デジタルを加速させる人財強化

当社では、2023年に、個々のデジタルスキルレベルにあわせてプログラムを選び、学びに挑戦できる、幅広いデジタルスキルレベルをカバーした「デジタル100日研修」を導入しました。デジタルリテラシー協議会がまとめたデジタル基本リテラシーを座学で学ぶ初級研修、自身の担当業務に関わるデジタル技術の演習をベースにより深く学ぶ演習研修などで構成しています。2023-2025年で延べ1,800名を超える従業員が自分に合ったレベルを組み合わせた本プログラムに参画し、デジタルスキル強化に取り組んでいます。また、中級・上級向けには、東北大学に社員を派遣する「ブリヂストン×東北大学共創ラボ」プロジェクトを2021年から開始し、AIやアルゴリズムの企画開発を通じてソリューションビジネスや研究開発の中核を担う「AI/アルゴリズムエキスパート」、ビジネスの現場で課題を抽出し、デジタル技術を用いたソリューションの提案につなげることができる「ソリューションフィールドエンジニア」の育成を進めています。

<アジア・大洋州・インド・中国地域>

自律的キャリア開発支援

ブリヂストン アジア パシフィック ピーティーイー リミテッド(BSAPIC)は、従業員一人ひとりの潜在能力が発揮され、チームの成功に貢献する高いパフォーマンスの文化を醸成する重要性を認識しています。この考え方の中心にあるのが、効果的なパフォーマンス開発システム(PDS: Performance Development System)であり、優れた成果・成長、及び個人の志向と組織の目標の一致を推進する基盤となっています。 PDSの過程では、マネージャーと従業員が個々の目標を組織の目的と調整するために対話し、組織目標達成のための必要な柔軟性と一体感を持って取り組みます。持続的な対話とフィードバックを通じて、BSAPICは建設的なコーチングとガイダンスを重視し、従業員がパフォーマンスを向上させ、最大限、潜在能力を発揮することを支援しています。

  • キャリアデベロップメント&ディスカッション(CD&D:Career Development and Discussion)
    BSAPICの年次でのCD&Dプロセスは、人財マネジメントにおける重要なツールであり、従業員のキャリア志向と会社の目標とが連動できるよう、従業員とマネージャーの間での対話を促進するものです。従業員は、マネージャーとの相談・対話を通じて、実行可能なキャリア開発目標を作成することができ、個人のキャリアと組織の成長の双方を推進しています。これは、マネージャーの支援の下、能力・スキルベースのキャリア開発に重点を置いた上で、従業員自身が主導していく継続的なプロセスです。 BSAPICは、このCD&Dプロセスを2025年に間接従業員全員へ提供し、2020年の開始以来、実施者数は500名から4,100名超となりました。

BSAPICの人財開発アプローチを具現化するため、マネージャーは従業員と連携して、「70:20:10学習モデル(70%:経験、20%:他者からの薫陶、10%:研修)」を活用した個別の人財開発計画の策定に取り組んでいます。経験学習の中で、従業員はストレッチ・アサイメントや組織横断プロジェクトなどの機会に取り組み、スキルの強化や視野の拡大を行なうことができます。さらに、ネットワーキング機会やエグゼクティブコーチングを含むコーチング/メンタリング・プログラムを通じて、持続的な学習とメンターシップの風土醸成を図っています。BSAPICでは人財開発への取り組みは不変の基盤であり、PDS、CD&D、人財開発アプローチを通じて、優れた風土醸成、個々の従業員の成長、組織全体の持続的成長と成功を推進することを目指しています。

幅広い層に対する学びの機会

BSAPICは、リーダーを継続的に育成する強固な仕組みを構築する上で、一連のマネジメントシステムの柱の一つとして、2021年に研修・人財開発KPIを導入し、間接従業員に対して、継続的な学習と成長の文化を促進するために、年間40時間以上の研修受講を奨励しています。2025年には、年間合計650,000時間の研修を実施しました。これは、従業員一人あたり年間35時間以上に相当し、前年比5%増加しました。地域別総時間では、中国で183,000時間超、タイで175,000時間超、インドで110,000時間超となりました。

  • - 「BE INSPIRED」キャンペーン 
    これまで各地域でPDCAを回しながら展開してきた、ソフトスキル強化機会の提供を中心とした「2-minute BE INSPIRED」について、人工知能(AI)や生成AI(GenAI)、データ可視化といったデジタルリテラシーに関するハードスキル面の強化プログラムを加えた「Learn it Forward」eラーニングキャンペーンを展開しました。また、管理職層を対象に、16のeラーニングからなる学習ロードマップを策定・展開しており、コース毎に行う自己評価においては自身のスキルレベルの到達度をグローバルベンチマークとの比較により確認できる仕組みとしています。
  • - SuccessFactors eラーニングシステム
    2023年に域内全体で間接従業員を対象にSuccessFactors(SF)を導入したことで、学習・成長機会の促進につながっています。2025年時点では、10,000以上のeラーニングコース(ソフトスキル、機能面及びデジタル面のハードスキルに関する)があること、そして多言語(音声・字幕)での学習が可能であることによって、個人のキャリア志向に沿ったスキルアップや自己啓発を積極的に実施することができます。なお、eラーニングコンテンツは継続的に最新コースへ更新しており、2025年には2,000コース以上を新たに追加しました。域内で展開する、製造、安全、品質、人事、法務・コンプライアンスなど様々な機能領域を網羅したeラーニングコースを受講することができ、この体系的なアプローチにより、より効果的な学習機会の展開と受講管理が可能になっています。2025年のBSAPIC地域内のeラーニング適用率は、前年比12%増加の74%となりました(インド事業のBSAPICへの再編含む)。
  • - コンピテンシーモデル
    社員一人ひとりの志向に沿って、専門領域における習熟度を継続的に高められるよう取り組みを進めています。2025年には従来の営業(Sales)コンピテンシーモデルに加え、小売(Retail)分野のコンピテンシーモデルを新たに策定しました。
自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援

BSAPICは、経験的な学びが人財能力開発に最も役立つと考えています。BSAPICでは、「挑戦」に焦点を当てた「現場100日チャレンジプログラム」を2024年に開始し、経営陣や域内グループ会社のリーダー層の支援を受けながら、若手従業員が成長に向けた新たな挑戦機会を獲得・活用することを促進しています。当社グループのDNAの一つである「現物現場」に基づき、挑戦する人財の、現場での経験による学習と成長を後押しすることを狙いにしており、BSAPIC域内及び日本での挑戦機会を提供しています。このプログラムを通じて、挑戦する人財はその学びを自身が所属する域内グループ会社や組織に還元し、事業や機能の「質を伴った成長」を加速させています。2025年には、多様な領域から選出された5名(製造、技術・研究開発(R&D)、営業、営業企画)が本プログラムに取り組み、ハードスキルとソフトスキルの双方を向上させています。また、BSAPICでは、小売タイヤ技術者のキャリアパス支援に注力しています。小売店舗運営やマネジメントをキャリア形成として目指す従業員に対し、必要なスキル向上やリスキルの機会提供を積極的に行うことで、小売タイヤ技術者のキャリアを技術者としての直線的なものから、目指すキャリアに基づくスキルベースのものへと充実させています。

リーダーシップ開発

BSAPICは、将来リーダーとなり得る人財の育成のため、効果的にリーダーとしての役割を果たす上で必要なソフトスキルとハードスキルの双方を習得できるよう、総合的な人財育成モデルを整備しています。

新任マネージャー向け研修:域内全体で新たに採用された、或いは昇進したマネージャーを対象に、ビジネス戦略、組織構造、主要な域内共通の取り組みについての理解深化を図るプログラム

  • 新任マネージャー向け研修
    域内全体で新たに採用された、或いは昇進したマネージャーを対象に、組織風土や域内共通の取り組みについての理解深化を通じて、ブリヂストンの顧客志向・事業戦略への洞察を獲得するプログラム
  • ハイポテンシャル部長層向けマネジメント研修(GMP : High-Potential General Management Program)
    域内リーダー層を対象に、集中的なビジネス・シミュレーション機会を通じて、自身の主管領域を超え、横断的な見識を身につけることで、戦略的思考や意思決定力など、高いビジネス感覚を必要とするマネジメント力の強化を図るプログラム。なお、2023年以降、(株)ブリヂストンのリーダー人財も受講対象にする等、Bridgestone EASTとしてのリーダーシップ開発の連携・拡大を図っています。
  • ハイポテンシャル中堅マネジメント育成研修(MDP : High-Potential Management Development Program)
    中堅マネージャー層や専門職人財に対して、自身やチームの効果を高め、戦略的な連携とコミュニケーションを行うリーダーシップスタイルの実践を通じて、高品質の事業運営力に対する自信や基盤力を強化するプログラム。2025年にはバーチャルリアリティー(VR)を活用した戦略・マネジメントモジュール「Managing Growth with Agility」を追加しました。なお、 (株)ブリヂストンの課長層人財も受講対象にする等、Bridgestone EASTとしてのリーダーシップ開発の拡大を進めています。
  • 地域リーダーシップ会議
    域内トップ100のリーダー人財を対象に、ビジョンと戦略のアライン、BSAPIC経営陣との信頼構築、戦略的ビジネス感覚の強化、組織の成功へ導く能力向上を図るための機会
  • トップエグゼクティブ研修
    域内経営陣を対象に、経営陣としての自身の継続的学習・成長を促すことを目的とし、自身の実行力と多様性とやりがいのある組織づくりができるリーダーシップ開発を主要学習領域としたプログラム。2025年にはバーチャルリアリティー(VR)を活用した「Growth with Quality: Level up Ability to Deal with Crisis」を追加しました。これはグローバルな不確実性や地政学リスクが高まる中、限られた情報と高いプレッシャー下で、迅速な判断と意思決定、ステークホルダー連携を通じた危機対応力を実践的に高める1日完結型の研修です。
  • 360度評価ツール
    組織を率いるためのリーダーシップ行動の改善を図ることを目的に、他者からの評価に基づいてリーダーシップ発揮度を測るプログラム。高い戦略性と優れた実行力とマネジメント力、組織の人財間連携を図る認知力と行動力等を総合的に測定
カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動

BSAPICは、エンゲージメントサーベイを通じて、従業員のエンゲージメントと組織文化を評価し、向上させることで企業の風土変革を積極的に推し進めています。2018年以降、このサーベイを通じて着実な進展が見られています。

直近の調査結果においては、BSAPIC従業員が高いエンゲージメントと能力を持ち、組織に対する誇りと貢献度が高く、自身のスキルと能力を活かすことができる環境が整備されていると受け止めていることが示されています。BSAPICでは、「最高の品質で社会に貢献」を使命とするブリヂストングループで働く従業員経験をさらに高めるべく、これらのサーベイを、従業員の視点を理解し、組織全体での継続的改善の取り組みを推進するための貴重なツールとして活用していきます。具体的には、各域内グループ会社のリーダーはサーベイ結果に基づき、強みと改善領域を反映したアクションプランを策定し、現物現場の観点で、機能横断のグループディスカッション等も行ないながら、改善を推し進めています。

BSAPICは、域内全体でアクションプランの好事例を共有し活動上の工夫に活かす「Check」に重点を置いた、エンゲージメント向上に向けたアジャイルなPDCA改善を採用し、域内グループ会社間での相互の学びと活動推進を図っています。
また、域内は地理的・文化的にも多様であることから、カルチャー醸成やエンゲージメント向上の取り組みは各地域の特性に基づいて推進されています。それらの取り組みの一例として、デジタルアプリケーションを活用し、危機発生時には従業員へ迅速な情報の一斉配信、エンゲージメントのパルスチェックによる心理状態の分析、従業員からのフィードバック収集が挙げられます。

強いリアル×デジタルを加速させる人財強化

BSAPICは、あらゆる階層の従業員がデジタル技術、技術的リテラシー、AIやビッグデータの重要性を認識し、データに基づく自身のパフォーマンス向上、各組織での業務や貢献における組織的成功の推進につなげられるよう、後押しする取り組みを進めています。BSAPICでは、デジタル関連ハードスキルを従業員が身につけられるよう支援しており、2025年には、生成AIやデータ可視化スキル・マインドセット、データ基盤・分析、Microsoft Officeアプリケーション、Power BI / 生産性ツールといったデジタル領域に、合計13,000時間以上の研修を実施しました。

<米州地域>

自律的キャリア開発支援

ブリヂストン アメリカス インク(BSAM)においては、自身の業務やプロジェクト、チーム、組織のリーダーであるか否かに関わらず、従業員全員がそれぞれリーダーであり、各持ち場や立場において、誰もがポジティブな影響を与えることができると考えています。そのため、2024年、West region(BSAM及びBSEMEA)として新しい「LEAD」フレームワークと人財ポータルを導入しました。「LEAD」は、BSAMのリーダーとして重視すべきことを定義し、組織の目標を達成するための行動を促進し導くものです。「LEAD」フレームワークは、従業員自身がやりがいあるビジョンを描き、イノベーションを推進し、十分な情報に基づき、意思決定を行うことを推奨しています。また、前向きな職場環境を醸成し、人財を惹きつけ、育成し、高いパフォーマンスを発揮するチームを構築することにも役立てています。さらに2025年には、「LEAD」フレームワークの定着と実践力強化を目的に、WEST region全リーダーを対象とした四半期ごとのワークショップを実施し、リーダーシップと従業員の成長支援強化を図っています。

BSAMは、従業員こそが企業の成功の鍵であると考えています。従業員が優れた成果を出せるよう、年間を通じて数多くの人財開発機会を提供し、パフォーマンスへの継続的なフィードバックを実施しています。進化する事業ニーズに合わせ、従業員の評価と最も重要なビジネスの優先事項について透明性と信頼性を提供することを目的にパフォーマンスマネジメントフレームワーク(AMP:Accelerating My Performance)を導入し、従業員が目標の達成に必要なフィードバックやサポートを継続的に受けられるようにしています。

AMPを通じて、従業員と上司が継続的にコミュニケーションをとり、フィードバックを共有することで、従業員が優れた成果をあげ、キャリアの目標に向けた進捗を確認できる環境を整備しています。目標が必要に応じて定期的に見直される中、マネージャーと従業員は四半期ごとにAMPチェックインを行い、優先順位の見直しを議論するとともに、個人のパフォーマンス・成長目標も見直しを行います。

  • 地域横断的な人財の流動を目指すキャリア開発
    BSAMは、マネージャーと従業員がより効果的なキャリアに関するコミュニケーションを行えるよう支援すると同時に、より地域横断的に人財配置・交流を進めることに継続して注力しています。また、後継者計画・育成、社内での最適な人財配置、能力開発のための短期アサイメントにも力を入れるとともに、一人ひとりの意欲や関心と、ビジネス上必要な能力の双方に対応する幅広い学習プログラムを引き続き提供していきます。2023年には、より地域横断の人財配置・交流をさらに促進するために、BSAM内及びBSEMEAも対象に含めた地域間短期アサインメントポリシーを策定しました。
幅広い層に対する学びの機会

BSAMは、従業員が継続的に能力を高め、キャリアの目標に向けて前進し、長期的に当社グループで活躍してもらうためには、人財への投資が非常に重要であると考えています。この目標に向け、BSAMは様々な学びと挑戦の機会を提供するよう努めています。

  • LinkedInラーニングの適用
    BSAMは、LinkedInラーニングを展開し、BSAM全体での人財開発とキャリア開発を促進し、従業員が事業に貢献する上で必要となるスキルを確実に獲得できるようにしました。丁寧なコミュニケーションに加え、学習しやすくしたことで、2022年に、BSAMの従業員は65,000以上のオンライン学習コースを修了しました。LinkedInラーニングを広く導入したことで、BSAMの従業員が個人と事業の目標に貢献する能力を向上するためのさらなる人財開発を求めていることが実証されました。そして、2023年には、「LinkedIn to Win」という学習キャンペーンを開始し、従業員にLinkedIn Learning内で毎月推奨されるコースの中から1つずつ修了するよう促す仕組みを設けました。24時間365日利用可能で、モバイル端末からも簡単にアクセスできるこれらのコースには、2025年には4,600名以上の従業員が300,000以上の研修動画を閲覧し、43,000以上のLinkedIn Learningコース(約12,000時間に相当)を修了しました。
自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援

BSAMは、事業の成果の実現に必要な能力を従業員が備えるべく、スキルに基づいた人財能力開発を実施しています。そして、事業遂行上必要かつ重要な労働力のギャップを埋めるために必要な能力開発、ビジネス上の課題を協力して解決するための地域間での人財配置・交流の候補となる重要ポジションの特定も進めるとともに、従業員の経験機会を広げ、キャリア開発を促進することにも取り組んでいます。

リーダーシップ開発

BSAMは、従業員が成功するためのスキル、能力を開発し、自信を培うことに焦点を当てています。BSAMには、ビジネスに直接関連する経験をトップタレントに提供する人財育成プログラムがあります。2025年には、「SEAL」「Navigation」「Ignition」「Shift」「Edge」「Communicate with Impact」「Women Unlimited」の5つの主要なリーダーシップ開発プログラムに400名以上の従業員が受講しました。

  • - SEAL(Strategic Excellence and Agile Leadership):リーダー経験が10年以上のシニアレベル向けカリキュラム
  • - Navigation:リーダー経験が5~10年のミッドキャリア向けカリキュラム
  • - Ignition:リーダー経験が5年未満の初期キャリア向けカリキュラム
  • - Communicate with Impact:入社後1〜2年の個人の知見や経験で組織に貢献する専門職人財向けコアカリキュラム
  • - Women Unlimited:中堅~シニアレベルの幹部までの女性リーダー向けカリキュラム

※ 上記3つのプログラムはWEST regionとしての統一プログラムです

カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動

BSAMでは、何年にもわたり、様々な取り組みを通じて従業員のエンゲージメント向上活動を支援・強化しています。2024年には、定期的かつタイムリーに職場環境を把握することを目的として、Bridgestone WEST パルスサーベイを開始し、2025年も継続的に実施しています。本サーベイは域内で定期的且つランダムに選ばれた従業員を対象とし、その結果はダッシュボードを通じて各リーダーに共有されます。各リーダーはこのサーベイ結果を通じて従業員の声に積極的に耳を傾けながら、エンゲージメントに関する課題が何かを把握し、効果が期待されるアクションプランとその実行につなげています。

強いリアル×デジタルを加速させる人財強化

BSAMのデータ分析チームのビジョンは、データドリブンでソリューションに取り組む文化を社内に築き、社会価値、顧客価値、ビジネス価値を引き出すことと考えています。2023年には、クラス型とオンライン型の研修組み合わせによるプログラムを開始し、データリテラシーワークショップやオンラインでの101個のデータリテラシー学習コースを実施し、2024年にも継続しました。2025年には、ITチームが、デジタルスキルおよび知識の強化を目的として、多岐にわたる研修や簡易ガイドを整備しました。これらは、人工知能、Power BI、Threads、SharePointの効率的な活用などを含む、幅広い分野を対象としています。
2026年以降も従業員がデジタル関連知識と能力向上を加速させる機会を継続的に拡大していきます。

<欧州・中近東・アフリカ地域>

自律的キャリア開発支援

ブリヂストン ヨーロッパ エヌヴィー エスエー(BSEMEA)においては、役割を問わず、すべての従業員が自らの業務とキャリア形成に主体的に取り組み、会社の変革に貢献することができる文化の醸成に、継続的に取り組んでいます。自身の業務やプロジェクト、チーム、組織のリーダーであるか否かに関わらず、従業員全員がそれぞれリーダーであり、各持ち場や立場において、誰もがポジティブな影響を与えることができると考えています。そのため、2024年、West region(BSAM及びBSEMEA)として新しい「LEAD」フレームワークを導入し、BSAMと連動した人財ポータルを整備しました。「LEAD」は、BSEMEAのリーダーとして重視すべきことを定義し、組織の目標を達成するための行動を促進し導くものです。「LEAD」フレームワークは、従業員自身がやりがいあるビジョンを描き、イノベーションを推進し、十分な情報に基づき、意思決定を行うことを推奨しています。また、前向きな職場環境を醸成し、人財を惹きつけ、育成し、高いパフォーマンスを発揮するチームを構築することにも役立てています。
BSEMEAは、成功の鍵は従業員にあることを認識しており、そのため、チームの組織開発に投資及び支援することが重要だと捉えています。私たちのアプローチは、「70:20:10学習モデル(70%:経験、20%:他者からの薫陶、10%:研修)」に基づいています。そして、能力開発・成長、キャリア機会の強化、定着率の向上に重点を置き、様々な学習と育成機会を以下の通り整備しています。

LEAD ― リーダーシップ行動の定着
2024年にBSEMEAおよびBSAM全体へ「LEAD」フレームワークを導入した後、2025年は組織のあらゆる層への定着を最優先に、評価・育成に関する対話や各種施策(AMP:Accelerating My Performance、キャリアパス、リーダーシッププログラム、人財マネジメントプロセス)と連動させながら取り組んでいます。また、「LEAD」フレームワークの定着と実践力強化を目的に、WEST regionの全リーダーを対象とした四半期ごとのワークショップを実施し、リーダーシップと従業員の成長支援強化を図っています。

AMP:Accelerating My Performanceによるパフォーマンスおよび成長の促進
AMP(Accelerating My Performance)は、評価の透明性と信頼性を高め、継続的なフィードバックを通じて従業員の成長を支援するパフォーマンスマネジメントフレームワークです。2025年は、育成を目的とした対話の質的向上、定期的なフィードバックサイクルの定着、そして従業員が自身の育成計画により主体的に取り組むための支援に注力しています。社員一人ひとりの成果、成長と定着につながる仕組みとしてAMPを活用し、従業員とマネージャー間の継続的対話や、フィードバックの共有を通して、成果の創出とキャリア目標の達成に向けた進捗を確認する環境を整えています。具体的には、四半期ごとのAMPチェックインを通じて、業務の優先順位や環境の変化を踏まえ、個人のパフォーマンスやキャリア目標を振返る機会としています。

幅広い層に対する学びの機会

BSEMEAは学習する組織を目指しています。そのため、BSEMEAでは、全ての従業員があらゆる事業領域で学び、成長する機会を提供し、組織やチームのニーズに基づいた学習ソリューションを拡大することを推進しています。あわせて、各拠点の取り組みと、CoEチームが主導する地域横断型のソリューションを組み合わせることで、すべての従業員に対して包括的な学習機会を継続的に提供しています。

  • LinkedInラーニング
    BSEMEAは4年以上にわたり外部学習コンテンツとしてLinkedIn Learningを活用しています。2025年は、BSAMとBSEMEAを統合したLinkedIn Learningポータルの運用を本格的に始め、従業員に対して、WEST regionで統一された学習体験、24,000以上の学習コース、モバイル端末によるアクセス、AIロールプレイおよびAIコーチング機能が活用できるようにしています。その結果、WEST regionで学習時間は12,000時間を超え、1人当たりの平均学習時間2.5時間、動画の完了数220,000本、並びにAIを活用した対話は2,000件となりました。
  • 「GoFluent」プログラム
    BSEMEAは2023年2月に「GoFluent」という無料オンライン言語コースを導入しました。すべての従業員(現場従事者や契約社員を含む)が19の異なる言語で語学スキルを学ぶことができるようにしており、2025年には従業員において、合計4,100時間以上の言語学習が実施されました。
自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援

BSEMEAは将来を見据えた人財能力開発に取り組むとともに、必要なスキルやリソース、適切な能力開発を確保することで従業員のエンゲージメント向上を図ることを重視しています。また、BSEMEAでは、経験学習が最も効果的な成長機会であると考えており、従業員が新しいスキルを身につけ、多様なメンバーやチームと協働し、自身のキャリアを前進させ、自身と会社双方にとって意義のあるキャリアを築くことができるよう、さまざまな経験とチャレンジの機会を提供しています。

リーダーシップ開発

BSEMEAでは、WEST regionにおけるAccelerated Development(AD)プログラムを活用し、人財に対して地域横断での成長や経験の幅を広げる機会を整備しています

  • - SEAL(Strategic Excellence and Agile Leadership):リーダー経験が10年以上のシニアレベル向けカリキュラム
  • - Navigation:リーダー経験が5~10年のミッドキャリア向けカリキュラム
  • - Ignition:リーダー経験が5年未満の初期キャリア向けカリキュラム

今後も、WEST regionでリーダーシッププログラムの統合を進め、域内で共有・展開可能なリーダー育成の枠組みを構築し、Bridgestoneの変革を牽引するリーダーを育成していきます。なお、2025年にも以下のプログラムを導入し、各リーダーの学習機会の幅を広げています。

  • LEADに連動した新たなプログラム
  • 多様なリーダー向けのスキル習得プログラム
  • LinkedIn Learning上のリーダーシッププログラム

社内の女性リーダー育成プログラムであるWomen in Motionに関しては、2025年も引き続き実施し、ビジネス課題の解決にジェンダー多様性の視点を取り入れ、事業成果の向上を図っています。

カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動

BSEMEAでは、何年にもわたり、様々な取り組みを通じて従業員のエンゲージメント向上活動を支援・強化しています。2025年、地域社会への貢献を目指すCSRの観点も含む様々な活動を通じて、従業員エンゲージメント強化に体系的に取り組んでいます。また、より簡潔な形式且つ年間を通じて複数回実施するBridgestone WEST パルスサーベイを実施しています。このサーベイを通じて従業員が自身の役割、社内コミュニケーション、職場における人間関係、ならびに職場環境についてどのように感じているかを、より的確に把握することが可能となっています。従業員の意見に耳を傾けることで、リーダーは重視すべきこと、そして最も効果的なことに集中してエンゲージメント向上活動に取り組むことができます。さらに、全社タウンホールミーティングやリーダー主導のコミュニケーションを通じて、すべての従業員に対する透明性の高い情報発信を行っています。

強いリアル×デジタルを加速させる人財強化

BSEMEAはデジタルトランスフォーメーションを推進し、デジタル技術・ツールをより効果的に活用していく組織文化を作り出すことを目指しています。2024年には、生産性向上や業務効率化のためのOffice365や生成AIの活用などの取り組みに注力しました。刻々と変わり続けるデジタル領域の中でデジタル能力の適用・強化を今後も続けていきます。その一つの事例として、BSEMEAでは、オンラインのeラーニング作成ツール「Flowsparks」を継続的に活用し、各領域の専門人財が様々な拠点から独自のオンラインコンテンツを作成することを推進しています。各拠点のニーズに基づき、それぞれ必要なコンテンツを作成できるとともに、各拠点での活用事例共有から学び合うことも進めています。また、この取り組みは「B-ME」プログラムや各拠点の入社時研修、会社方針・ガイドライン変更時の従業員周知、DE&Iやサステナビリティに関する気づきや理解度を高めるための情報共有などでも活用が進んでいます。

デジタルスキル強化への注力(2025年)
2025年は、BSEMEA全体におけるデジタルスキルの強化に以下の通り注力しています。

  • Office 365、AIを活用した生産性向上、AI活用に関する学習
  • デジタルリテラシー向上を目的とした学習キャンペーンの実施
  • パフォーマンスや連携強化に向けた、チーム内でのデジタルツール活用の拡大

さらに2025年には、ITチームが、デジタルスキルおよび知識の強化を目的として、多岐にわたる研修や簡易ガイドを整備しました。これらは、人工知能、Power BI、Threads、SharePointの効率的な活用などを含む、幅広い分野を対象としています。

当社グループ全体でのモノづくり人財育成

当社グループは世界に105の生産拠点(2025年12月時点)を展開しており、そのすべての生産拠点で製品の質を維持・向上することが重要と考えています。そのため、日本にある 「グローバル・モノづくり教育センター(G-MEC: Global Manufacturing Education Center)」では、各地域のSBU/事業所の人づくりの推進組織(日本:J-MEC、北米:NA-MEC、南米:LA-MEC、欧州:E-MEC、中国:C-MEC、アジア:APIC-MEC、トルコ:BRISA-MEC)と連携し、そのSBU、事業所ごとに「マスター」と呼ばれるモノづくり人財育成のキーパーソンを育成することで、「ブリヂストン流モノづくりを実践できる人財育成」をグローバルに展開しています。

マスターの人数(2025年12月時点)(単位:人)
地域種別 日本 アジア・大洋州・インド・中国 米州 欧州・中近東・アフリカ 合計
製造マネジメント 11 33 3 4 51
標準技能インストラクター 25 34 - 23 82
保全マネジメント 24 40 11 15 90
合計 60 107 14 42 223
スクロール

多様な人財が輝く場づくりに向けたその他の取り組み

地域別の取り組み

<日本>

当社は、個人の充実した人生と、会社の企業理念それぞれを実現するための方針として、2020年に「健康経営方針」を策定しました。セルフケアや執務環境など、個人の健康管理への働きかけや支援をこれまで以上に積極的に実施していくため、従業員の「心」と「身体」の健康維持・増進を図る取り組みを推進しています

当社は、従業員が心身共にいきいきと働ける職場づくりと健康の維持・増進を目指し、生活習慣病、がん、喫煙、メンタルヘルスへの対応をはじめとした健康経営施策を推進しています。2026年に改定した新・健康経営方針の下、策定した健康経営戦略マップに基づく施策の実践を通じて心身の不調による業務パフォーマンス低下の低減や傷病による欠勤・休職の低減、仕事に対する働きがいの向上を目指すとともに、人財のパフォーマンス最大化に向けて取り組みを進めています。

※ 詳細は、「労働安全・衛生」にて公表しております。

<アジア・大洋州・インド・中国地域>

BSAPICでは、「Safety First, Show Care and Stay Connected」という共通の考えに基づき、域内12の拠点すべてにおいて、従業員の健康とWell-beingを最優先に、取り組んでいます。今後も従業員のパフォーマンス強化とワークライフバランス向上の両立を図っていきます。具体的に、BSAPICは2022年にハイブリッドワークを導入し、柔軟な働き方を継続的に改善しています。急速に変化する域内の労働市場においても、その体系下で、各グループ会社はそれぞれの国や拠点の状況やニーズに応じた取り組みを実施することが出来ています。2025年には、BSAPICは「Flexi-Place(働く場所の柔軟性)」および「Flexi-Time(働く時間の柔軟性)」を含む、新たな域内共通のフレキシブル・ワーク・アレンジメント・ポリシーを導入しました。オフィス勤務を基本としつつも、マネージャーと従業員が、業務を行う場所や時間について柔軟に調整できる仕組みとすることで、職務上の責任と個人のニーズとのより良いバランスを可能にしています。BSAPICは、従業員が多様な経験、働き方、ライフステージを有していることが重要であると認識し、従業員一人ひとりが最大限の力を発揮するために支援されていると実感できる、よりインクルーシブな職場環境づくりを進めています。これにより、多様な人財が活躍でき、異なる視点を活かした協働やイノベーションの強化につなげています。さらに、「Meeting Management and After Working Hours Communications」というガイドラインを域内全体に発行し、従業員のWell-being重視と、仕事と私生活の健全なバランスを推進しています。

従業員のエンゲージメントを高め、Well-beingを支援する上でのハイブリッドトワークモデルの価値を認識し、各グループ会社はこのワークモデルを継続しています。テレワークとオフィスでの柔軟な働き方を提供することで、BSAPICは、一人ひとりの成功を後押しする、インクルーシブな職場文化を醸成することに引き続き取り組んでいます。

<米州地域>

BSAMは、チームの価値創造活動への支援、多様なニーズへの対応など、Well-beingを重視した風土醸成に取り組んでいます。従業員の心理的、身体的、経済的なWell-beingを支援するため、従業員の声に耳を傾け、コミュニケーションの頻度を増やし、戦略的協力体制を構築することを継続的に進めることで、十分なリソースを整備し、福利厚生プログラムの充実化、教育機会の提供を図っています。
2022年から更なるプログラム強化につなげるため、BSAMの全部門で選任しているWell-being推進者から意見を聞くことを目的とした「Well-beingタスクフォース」を立ち上げました。従業員リソースグループ(ERG)や外部ベンダーと連携し、女性の健康とウェルネス、家族形成、軍人や退役軍人の自殺予防などのトピックに関するウェビナーを提供し、さらに、BSAMでは、従業員のWell-beingを支援するための新しい福利厚生プログラム「Well-being Space」を拡大してきました。

  • - Physical Well-being
    医療・歯科・視力に関する包括的なプログラムに加え、医療費に備えた貯蓄制度、予防医療に関する支援手段、その他従業員が自身の健康全般を適切に管理するための各種ツールなどの制度を通じての支援
  • - Emotional Well-being
    メンタルヘルス支援、カウンセリング、依存症支援、家族・対人関係の相談、危機対応、ストレスマネジメント、法的支援などを含む、幅広い従業員支援プログラム(EAP)サービスを提供
  • - Financial Well-being:
    退職後の資金計画、市場動向の理解と投資方針、貯蓄目標の設定、不動産資産に関する計画、ならびに医療費の管理などのツールを活用した医療費管理に関するガイダンスを提供し、従業員の将来設計を支援

具体的には、四半期ごとに、様々なWell-beingに関するトピック(レジリエンス、変化への対処、ストレスに対する心身の反応の理解、メンタル構築)を取り上げ、従業員のウェルネスを改善するための一連のツールやリソース(多言語対応)を提供しています。また、BSAM本社では、「ウォーキング・ウェンズデー(Walking Wednesdays)」と名付けた週次の取り組みを開始し、歩くことを通じて、従業員がリフレッシュし、人とのつながりを深め、活力を増進することを推進しています。
BSAMにおけるその他取り組みとして以下が挙げられます。

  • 有給育児休暇の増加
  • 会社負担での長期障害福利厚生制度の拡大
  • 医療保険プランの見直し
  • 外部ベンダーとの連携による健康増進セッションの実施
  • がんケアプログラム及び循環器サポートアプリの導入
  • 従業員支援プログラム(EAP)の拡充
  • 育児・介護・ペットケアに対する支援オプションの拡大
  • 退職関連の税制優遇制度の見直し

2025年10月に世界メンタルヘルスデーを迎えるにあたり、Emotional Well-beingに対する理解促進と支援を目的としたグローバルな取り組みとして、WEST regionは、専用の社内サイトを通じて、各種ツール、リソースおよび学習機会を共有しました。
世界メンタルヘルスデーは、当社のLEADフレームワークとも高い親和性を有しており、長期的なサステナビリティを重視する将来志向のリーダーシップを体現するものです。従業員一人ひとりが自身のWell-beingを優先できるよう後押しすることで、集中力の改善や燃え尽きの抑制につながり、より良い成果の創出を促進しています。こうした取り組みは効果的なリーダーシップの核となる要素である共感と支援を通じたチームワークの強化にも寄与しています。
2024年に立ち上げた「Well-being ツールキット」は、2025年において利便性をさらに高め、仕事上のパートナーや従業員のWell-beingを支援するとともに、会社の福利厚生制度への理解を深め、健康的な生活や経済的な安定につながる適切な選択を行うことを目的に整備しています。

<欧州・中近東・アフリカ地域>

BSEMEAは、従業員と会社の双方にとってWell-beingの重要性を認識し、2025年には、心身の健康、経済的Well-being、労働安全衛生、社会的つながりの5つを軸とした包括的なWell-beingプログラムを展開しています。これらの取り組みは、生産性の向上やエンゲージメントの強化を図るとともに、すべての従業員が仕事と私生活双方で充実できるよう支援することを目的としています。

  • - 身体的健康
    アフリカ・中東地域では、従業員一人ひとりが自身の健康状態について理解を深め、健康リスクが危機へと発展する前の早い段階から適切に管理できるよう、年次の健康診断を実施しています。これにより、会社にとって最も重要な資産である「人」を守ることにつなげています。本取り組みは、日々の業務にとどまらず、従業員の長期的な健康とWell-beingを大切にしているという当社の考え方を示すものです。匿名化・集計された健康データを活用し、従業員全体に共通する健康リスクを把握するとともに、外部機関と連携しながら、予防に重点を置いた施策を積極的に展開していきます。
  • - 精神的健康
    BSEMEAは、メンタルヘルスを事業継続における重要なリスク要因の一つと認識しており、適切な管理が不可欠であると考えています。こうした考えのもと、EAPの提供元である外部機関と連携し、レジリエンスの強化、生産性の維持、リスク管理を目的としたWell-beingに関する研修を年間を通じて実施し、以下の観点で組織文化の醸成を図っています。
  • - 偏見の解消と理解促進:
    メンタルヘルスに対する偏見を取り除き、理解を深めるとともに、従業員が自分自身や同僚の変化の兆候を早期に認識できるよう支援
  • - 実践的なツールの提供:
    ストレス管理、レジリエンス向上、適切なワークライフバランスの設定など、日常で活用できる具体的な手法を提供し、従業員が自身のメンタルヘルスを主体的に管理できるよう支援
  • - インクルーシビティ(包摂性):
    域内の拠点を超えたすべての従業員がアクセスできるオンライン研修環境を整備
  • - 管理職のマネジメント支援:
    リーダーやマネージャーが従業員の燃え尽きの兆候の早期見極めや、それに対する支援手法の学習促進
  • - 帰属意識の醸成:
    オープンな対話を促進し、社会的なつながりを高め、従業員が安心して働ける支援的な文化の醸成

従業員支援プログラム(EAP)
BSEMEAの人事戦略は、成果の達成だけでなく、従業員一人ひとりのレジリエンスとWell-beingを重要視しています。2025年には、域内全体で統一の外部機関を用い、従業員およびその家族に対して支援サービスを提供する体制を整え、勤務地にかかわらず、一貫した支援環境を整備しています。外部機関を通じて提供されるBSEMEAの従業員支援プログラム(EAP)は、すべての従業員およびその家族を対象に、精神面の支援、メンタルヘルスカウンセリング、金融・法律面の助言、日常生活に関する実務的支援など、幅広い課題に対して無料かつ機密性の高い支援を提供しています。2025年8月から10月までの間だけでも、1,200名の従業員がこれらを積極的に利用し、メンタルヘルス、経済的Well-being、生産性向上、トラウマ支援など、さまざまなテーマのコンテンツを活用しました。

健康・安全マネジメントポリシー
BSEMEAの健康・安全マネジメントポリシーは、域内の従業員、請負業者、来客者、事業活動、またM&A(合併・買収)に伴う新規事業の検討におけるデューデリジェンス手続きにも適用しています。
本ポリシーを基に、労働安全衛生に関する法令遵守、職場のリスクを特定・低減するためのリスクアセスメント、再発防止に向けた原因調査および対策の実施、安全意識と安全行動を促進するための教育・研修、ならびに内部・外部監査を通じて継続的な改善を行っています。

WESTパルスサーベイ
エンゲージメントに関して、BSEMEAでは「Well-being」「エンゲージメント」「企業文化」「協力体制」の4つの区分を設定し、パルスサーベイを通じて、組織風土のキードライバーを定量的に測定し、スコアから改善が必要な項目に対するアクションにつなげています。このアプローチを始めてから2年経過し、様々な従業員グループにおいて、Well-beingに関するプラスの効果が見られています。具体的な事例の一つとして、パルスサーベイを通じて集められたフィードバックに基づき、心理的、社会的、そして身体的Well-beingと職場環境整備に力点を置いたアクションプランを立てて、取り組みを進めていることが挙げられます。2024年には、社内外の専門家を招いての対面型及びオンライン型の対話イベントに数百人の従業員が参加し、高い満足度を得ることができました。その他にも、社内のイントラネットに幅広い書籍や映像コンテンツを格納したバーチャル図書室を設け、全従業員がアクセスできるようにしています。

働き方変革の取り組み

当社は労働基準法を遵守し、時間外労働の削減に取り組むとともに、従業員の年次有給休暇の取得を促進しています。また、柔軟な働き方を実現すべく、フレックスタイム制、裁量労働制、テレワーク、時間単位の有給休暇など各種制度の充実を図っています。ブリヂストンのDNA である「品質へのこだわり」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」をベースに、人財育成の促進、更なる業務品質の向上を図るため、対面コミュニケーションの充実化を行なっています。当社は今後も生産性の向上と価値創造の両立を目指し、柔軟かつ効果的、多様な働き方の追求と実現を推進していきます。

2025年の日本国内における当社従業員の年次有給休暇取得率は89.4%、平均取得日数は17.9日となりました。

(2024年は年次有給休暇取得率:88.1%、平均取得日数:17.6日)。

また、当社では、一定時間以上の長時間労働を行った従業員を対象に産業医による面接指導を実施し、過重労働による健康障害発生の防止、従業員の健康維持を図っています。
なお、所定時間外労働、深夜勤務、休日労働に関しては、法定を上回る割増賃金を支給するとともに(法定の割増率:時間外25%、深夜25%、休日35%に対し、当社では時間外30%、深夜35%、休日40%の割増賃金を支給。深夜勤務については、法定では午後10時から午前5時までの時間帯に対し、当社では午後9時から午前6時までの時間帯を深夜勤務時間として設定)、休日に労働した場合には代休を付与しています。

平均年間総実労働時間 1,939時間(2025年度) (2024年度は1,922時間)
平均年間所定外労働時間  221時間(2025年度) (2024年度は196時間)

※ (年間総実労働時間)=(年間所定内労働時間)+(年間所定外労働時間)−(年次有給休暇取得分)−(その他の休暇取得分)

過重労働防止・柔軟な働き方を実現すべく、以下取り組みを行っています。

  • 労働時間委員会や他の委員会の活動を通じて、現状の課題や改善に向けた取り組みについて労使で情報を共有
  • 年次有給休暇の取得目標の設定、及び結果に関するモニタリング
  • 2011年より、在宅勤務制度(現テレワーク制度)を導入
  • 2017年4月以降、総労働時間の削減措置として、規定の勤務時間(日中)で働く従業員の所定労働時間を8時間から7時間半に短縮
  • 2021年より、年次有給休暇を年間5日(40時間)まで1時間単位で取得できる制度を導入
  • 2024年より、フレックスタイム制におけるコアタイムを廃止

福利厚生

当社グループは、多くの事業拠点で、法律上の最低要件を超える福利厚生(「ハイブリッドワーク(オフィス勤務とテレワークの併用)」、保育施設の設置、有給の出産休暇、介護休暇やボランティア休暇など)を提供し、柔軟な働き方を尊重・奨励しています。日本では、以下の通り、従業員の多様化するライフスタイルやニーズに応じた支援を実施し、計画的に改善にも取り組んでいます

社宅・独身寮 従業員が自身で住宅を準備するまでの一時的な居住の場としての住環境。会社規定に応じて入居可能
保養所 奥多摩と軽井沢(2ヶ所)の合計3施設を保有。従業員の研修施設として、あるいは家族とリフレッシュできる施設として利用可能
団体生命保険 団体割引料金で各種生命保険への加入が可能
財産形成支援 従業員の貯蓄や持家取得促進を目的として、従業員が希望する金額を給与や賞与から控除し、財産形成を図ることのできる制度
共済会 会員間の相互扶助を目的として、慶弔や持家取得、育児、自然災害時の生活支援給付を行う制度。労使での共同運営を実施
従業員持株会 従業員が当社の株式を定期的に購入することで、資産形成を図ることのできる制度

また、各事業所において従業員の活動に応じた福利厚生施設を設置しており、たとえばスポーツ施設では体育館やグランド、テニスコート、ジム、それ以外では食堂、コンビニや売店、娯楽室、集会室、和室などを利用することも可能です。なお、保養所や集会室、和室など一部施設は退職後も含めて活用できるようになっています。

特許報奨制度

当社は、従業員の開発意欲を高めるとともに、技術戦略の進展に寄与する発明を奨励するために「特許報奨制度」を設けています。会社が従業員から特許などを受ける権利を取得した場合の相当の利益として、また発明の奨励のために、この制度に基づき従業員を適切に報奨することとしています。

給与の公平性の確保

当社グループは、人財戦略の軸である「多様な人財が輝ける場所の提供」を進める上で、その基盤として、給与の公平性を確保するとともに、その報酬制度は、地域別・国別の労働市場動向を踏まえ、各市場での競争力のあるものとなるよう設計しています。

当社の報酬制度は、「役割や職務」「能力」「成果や成長」に応じて設計されており、従業員の属性による報酬制度上の違いはありません。報酬水準は、日本の社会動向等を踏まえ、人財確保・獲得の競争優位性を確保するため外部の市場データを活用し、毎年給与改定をその要否を含めて検討、労働組合に所属する従業員の給与については、毎年春にブリヂストン労働組合と労使交渉を行い、その妥結に基づき給与改定を行なっています。生産性・創造性の向上を基本とした当社給与水準の市場競争力の維持確保、個々人の挑戦意欲・成長を支える人事給与制度・体系に向け、 労使での対話を通じて取り組んでいます。なお、男女間の賃金差異に関しては、職種間や基幹職比率等において人財ポートフォリオの偏りに男女差があり、それに伴う差異が生じていますが、女性基幹職比率の向上、生産現場における働きやすい環境整備と合わせた女性採用強化など、人財ポートフォリオの偏りの改善に取り組んでいきます。

当社労働者の男女の賃金の差異 (%)※1,2,3
全労働者 うち正規雇用労働者 うちパート・有期労働者
83.9 85.2 71.2
  1. ※1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、当事業年度における男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を算出したものであります。平均年間賃金は「総賃金÷人員数」としており、総賃金には、基本給・基準外賃金・賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除いております。
  2. ※2出向者は出向元の従業員として集計しております。
  3. ※3正規雇用労働者には、正社員及び無期契約社員を含んでおり、パート・有期労働者は、有期契約社員(定年再雇用社員を含む)を含んでおります。また、海外赴任者の賃金、休業期間中(育児休業、私傷病による病休等)の賃金はそれぞれ除いて算出しております。

BSAPICの報酬制度は、適財適所の人財を惹きつけ、モチベーションを高め、定着させることを目指しています。主要な報酬制度は、基本報酬及び短期・長期のインセンティブで構成され、個人及び会社の業績達成に向けて従業員のインセンティブとモチベーションを高め、パフォーマンス志向の文化を醸成するよう設計されています。年次の市場レビューを実施し、報酬制度の競争力を確保しています。また、本制度は、BSAPICの取締役で構成する指名・報酬委員会により毎年見直され、承認を受けています。BSAPICは、報酬ポリシーに基づき、公正かつ公平な報酬の提供に取り組んでいます。報酬の決定にあたっては、性別を含むいかなる要素による差別も行わず、従業員の経験、スキル、市場環境、現地法令および個人の成果などを総合的に考慮し、組織への貢献に見合った報酬が支払われるよう努めています。また、定期的に賃金差異の分析を実施し、潜在的な格差の有無や関連法令を確認しながら、報酬の公平性を推進しています。加えて、BSAPICは労働組合との合意に基づく労働条件を遵守し、適切に報酬制度を性別その他に関係なく、従業員の経験、スキル、市場競争力、市場特有の条件、現地法令、成果などの要素を考慮することで、従業員の報酬の公平性を確保しています。また、定期的に賃金差異の分析を実施し、潜在的な格差の有無や関連法令を確認しながら、報酬の公平性を推進しています。加えて、労働組合の組合員である従業員については、労働協約に記載されているその他の条件が適用され、公平性のある報酬を確保しています。

BSAMの報酬制度では、短期・長期の事業目標の達成を可能にする従業員を引き付け、モチベーション向上を促し、雇用の維持を図っています。個人および会社のパフォーマンスの双方を適切に評価する柔軟な報酬の提供、市場競争力の維持、ならびにシンプルで公平な制度運用を基本的な考え方としています。また、国及び州や地域の法的要件を遵守し、報酬決定の公平性、一貫性と透明性を確保しています。さらに報酬制度の全体像や基本原則をまとめた「Compensation Playbook」を従業員に提供することで、制度への理解と透明性の向上を図っています。BSAMは、求人プロセス、年次報酬の設計・手続き、及び定期的な社内レビューを通じて、給与の公平性を確保しています。外部の市場データを活用して、競争力のある給与体系を評価・設計し、毎年更新しています。さらに、短期・長期のインセンティブについては、ビジネスニーズを満たし、競争力のある総直接報酬を提供するために活用されます。これらの制度は、BSAMの取締役会の指名・報酬委員会により毎年見直されたうえで、承認されます。給与及び手続は、時間給従業員の労働団体と団体交渉協定によって規定・運用されています。加えて、BSAMとして大切にしている価値、人財戦略、組織ニーズ、そして従業員のfinancial well-beingを実現するという観点で、定期的に報酬制度を評価しています。

BSEMEAの報酬制度では、市場原理に基づく業績連動型報酬制度を採用しています。この制度は、ブリヂストングループが将来の成長に向けて必要な優秀な人財を採用し育成することを目的とし、基本給、短期・長期の変動給、適切な福利厚生制度等が含まれます。外部の市場データを収集し現地での参考値を取得することで、適切なプログラムを提供できるようにしています。公平性については、BSEMEAの従業員からなる労働組合との対話を行い労働協約を締結し、BSEMEAが事業を行う国の規制を遵守しており、さらに報酬チームが毎年行っている公平性検査によって確保されています。検査の結果は、BSEMEAの取締役会の指名・報酬委員会で共有されます。BSEMEAは、世界最大の企業サステナビリティ機関である「国連グローバル・コンパクト(United Nations Global Compact)」の原則を支持し、2024年3月に国際労働機関(ILO)が定めた生活賃金の定義を採用しています。この生活賃金とは、「(通常の労働時間に換算した上で)各国・地域の状況を踏まえ、労働者およびその家族が人間らしい生活を維持するために必要な賃金水準」を指します。この枠組みに基づき、BSEMEAでは、2022年以降、2年ごと生活賃金評価を実施しています。その評価にあたっては、適切な生活水準を実現・維持するために必要な要素(食料、水、住居、教育、医療、交通、衣料、その他必需品、予期せぬ支出への備え)を考慮した算定手法を採用しています。

人財能力開発 – 日本の取り組み補足情報

(当社の主な研修機会)
入社時の育成
  • 定期新入社員研修
    新卒採用者を対象に、入社してから各部署に配属されるまでに約7か月の研修を実施しています。最初の1か月の集合研修では、企業理念や会社概況などブリヂストングループについての基本知識と、ビジネスマナーや社会人としての心構え、基礎的なビジネススキルを学ぶとともに、配属後に各自の持ち場・立場で役割・行動を発揮してもらうため、2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)、中長期事業戦略など、全従業員が深く理解すべき内容の認知・理解にも取り組みます。また、当社の「極限」への「挑戦」の原点ともいえる、モータースポーツ活動に対する理解を深め、楽しみ、感動を共有する場も設けています。その後、工場実習では実際の生産業務や改善活動を体験し、また、販売実習では、グループ販売会社が運営する店舗にてお客様との接点を含めた販売第一線を体験し、「モノをつくって売る」ことを現物現場で学びます。さらに、2023年からは約2か月間のデジタル研修も導入し、データを読む・使う・分析する、データに基づいて論じる力、を身に付け、基礎的なプログラミングを学びます。これらを通じ、仕事におけるデータ活用に関して基礎的なスキルを習得します。また、期間中には当社創業の地である久留米地区を訪問し、企業理念への理解を一層深めています。
  • キャリア入社者研修
    入社初日にブリヂストングループについての基本知識を学ぶオリエンテーションを実施しています。また、ブリヂストングループの企業理念や会社概況の理解促進、創業の地である久留米訪問、工場や販売の現場体験など、新しい環境へ適応し即戦力として活躍してもらうことを支援する約2週間の集合研修と継続的学習支援としてのeラーニングを実施しています。
新入社員・若手社員の研修体系 新入社員・若手社員の研修体系図