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防災や災害支援に関する取り組み

ブリヂストンは、自然災害により被災された地域の方々への支援を使命の一つと考え、被災状況や被災地のニーズに応じて、様々な復興支援を行うと共に、被災された方々や地域の一日も早い復興を心より願っています。

2024年は、24の国と地域で41件※1の活動(うち34件は外部パートナーと連携※2、1,346人の従業員ボランティアが参加※3)を1,167人の地域の方々に対して実施※4しました。

  1. ※1活動数の集計方法は国や地域によって異なります。
  2. ※2外部パートナーとの連携集計方法は国や地域によって異なります。
  3. ※3従業員ボランティア数は延べ人数であり、一部活動では推計値を含みます。
  4. ※4活動による直接裨益人数を集計し、集計方法は国や地域によって異なり、確認できた活動のみを対象としています。

ブリヂストングループの主な支援内容

時期 案件 ブリヂストングループの支援内容
2024年 能登半島地震
  • 1,000万円
2023年 令和5年7月豪雨(日本・九州)
  • 1,000万円
2023年 トルコ・シリア地震
  • 100万ユーロ
2022年-2025年
(計4回)
ウクライナ避難民学生・留学生への支援
  • インターンシップ:29名
2022年 ウクライナへの人道支援
  • 約5億円※1
2020年 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
  • ブリヂストングループ:約1億3,800万円※2
2020年 令和2年7月豪雨(日本)
  • 800万円
2019年 令和元年台風第19号(日本)
  • 1,000万円
2018年 インドネシア スラウェシ島地震
  • ピーティー ブリヂストン タイヤ インドネシア、ピーティー ブリヂストン マイニング ソリューションズ インドネシア:2億8千万インドネシアルピア
2018年 インドネシア ロンボク島地震
  • ピーティー ブリヂストン タイヤ インドネシア:2億インドネシアルピア
  • ピーティー ブリヂストン マイニング ソリューションズ インドネシア:テント15張りを寄贈
2018年 平成30年7月豪雨(日本)
  • 1,000万円
  • 物資(寝具、水等)約400万円分を提供
2017年 米国ハリケーン
  • ブリヂストン、ブリヂストン アメリカス インク:100万ドル
2017年 九州北部豪雨
  • 1,500万円
2016年 熊本地震
  • 2,000万円
  • 被災地の皆様へ物資(食料等)を提供
2015年 東日本豪雨(台風第18号など大雨)
  • 1,000万円
スクロール
  1. ※11ユーロ=128円、1ドル=117円で換算
  2. ※21ドル=107円で換算

支援活動

リオ・グランデ・ド・スール州における洪水災害への支援(ブラジル)

2024年春、ブラジル南部では豪雨による大洪水が発生しました。最も被害が大きかったリオ・グランデ・ド・スール州の公式発表によると、2024年6月までに、死者173人、行方不明者38人、負傷者806人に加え、住むところがなくなった人の数は423,486人に上り、18,854人が避難所に身を寄せていました。サンパウロのブリヂストン従業員は、ペットボトル入りの飲料水や食料、衣類を集め、被害を受けたお取引先様に届けたほか、復興支援・清掃活動に向け、5万ブラジルレアルを寄付しました。

ハリケーン「Helene」被災地への支援(米国)

2024年9月26日、5段階中上から2段階目の強さのカテゴリー4の大型ハリケーン「Helene」がフロリダ州のメキシコ湾岸地域に上陸し、強風と豪雨で住宅や命が奪われ、多くのビジネスが営業停止を余儀なくされました。ブリヂストンの従業員は、停電中の生産工場を避難所として利用している同僚のために、電力を供給するための燃料を届けたほか、食料、ペットボトル入りの飲料水、衣類に加え、復興支援・清掃活動支援として3万ドルを寄付しました。

BSIDによるミチャウンサイクロン被災地への支援拡大(インド)

アーンドラプラデーシュ州に上陸した、先のミチャウンサイクロンによる大規模災害の発生を受け、ブリヂストン インディア プライベート リミテッド(BSID)は、地元NGOと協力し、被災地に緊急支援を行うために力を合わせました。この取り組みでは、資金援助だけにとどまらず、従業員による積極的・献身的な支援活動も実施されています。

救援対策活動は、サイクロンで深刻な被害のあったネロール地区とティルパティ地区に集中させており、最も被害の大きかった廃棄物回収員、衛生作業員、街路清掃員などを対象に、生活状況の改善を図るための支援を行いました。
これまでに12名以上の従業員ボランティアが積極的に救援活動に参加しました。

BSIDは、4,000人以上を支援の対象として1,000世帯にサバイバルキットを配付しました。キットの中には、被災者の当面のニーズにすぐに対処できる必需品が入っています。

水害救助チーム(インドネシア)

ブリヂストン タイヤ インドネシア(BSIN)の水害救助チームは、地域の防災団体であるSAGARA Karawangのチームと合同で災害に備えるための訓練を行いました。カラワン地区やブカシ地区での災害救助活動において、最も頻繁に必要とされるのが洪水対応であるため、こうした訓練は極めて重要となります。2日間に及んだ訓練では、災害管理、救急対応、水難救助、避難技術、応急処置の練習、救助の動作である「RTRGT(Reach、Throw、Row、Go、Tow/Carry)」、海上サバイバル、災害対応シミュレーションといった内容に取り組みました。現在、同チームが地域の人々の命を救うための準備は十分に整えられています。

ブカシ・カラワン洪水の被災世帯への支援(インドネシア)

洪水が多発するインドネシアのカラワン地区やブカシ地区では、BSINの水害救助チームによる訓練が重要な役割を果たしています。2022年1月14日、マグニチュード6.6の地震がインドネシアのパンデグラン県を襲い、約15の校舎、14の医療センター、1,699の家屋が被害を受けました。

さらに同年3月の豪雨で発生した洪水により、パンデグランでの復旧作業が難航し、多くの世帯が影響を受けました。BSINは、捜索・救助隊を出動させ、総務・CSRチームと共に、100食分の食料、ボート2隻、船外機2台、安全ジャケットのほか、避難ルートや避難所を示す表示板60枚を地方防災局(BPBD)に提供し、地域の方々への支援を行いました。食料品は、政府などによる支援がまだ届いていない被災者の方々に提供されました。BSINは、この洪水への救済金として総額7,681万8,000ルピア(約4,886ドル)の寄付を行いました。

2023年2月のブカシ・カラワン洪水の発生を受けて、BSINは、2月から3月にかけて地域の人々、そして被災した従業員メンバーのために進んで支援を行いました。BSINの救助隊と労働組合が出動し、食料の供給と洪水が引いた後の清掃作業を支援しました。

BSINは、過去2度にわたる自然災害に迅速に対応し、地域社会が危機的な状況に陥ったときには支援に名乗り出るのはもちろんのこと、従業員たちにも配慮を行き届かせるなど、名実相伴った活動を行っています。2月にこの2地区で洪水が発生したのち、地域工場で働く150人以上の従業員たちに対しても、BSIN救助隊と労働組合が現地NGOとの協力のもと、食料供給や洪水後の清掃などの支援を行き届かせました。

ブカシ工場周辺地域において洪水被害を減らすための予防策として、BSINは、年に2回、地域コミュニティと協力して河川の清掃活動を行っています。

「We Move to Help Valencia」支援プロジェクト(スペイン)

2024年10月末にバレンシア州に住む多くの人と地域のインフラに多大な被害をもたらした「DANA」の豪雨による被災者・地域を支援するため、ブリヂストンの従業員は、「We Move to Help Valencia」と名付けたプロジェクトを開始しました。同プロジェクトの実施においては、迅速な対応を提供するためにアジャイルマネジメント(機動的な運営)が活用されました。具体的な取り組みは以下のとおりです。

・緊急に必要とされる農業用及びオフロードタイヤの寄付:ブリヂストンはHnos. Andújar y Navarro SL Paterna、Transexcava SL Loriguilla、Emilio Giménez e Hijos Requenaに対し、14本のオフロードタイヤと12本の農業用タイヤを提供しました。

 
 

・赤十字社と協力した寄付サイト経由の資金援助:従業員とブリヂストンからの資金援助として、合計で50,962ユーロを寄付しました。赤十字社は、この寄付金を使って、豪雨「DANA」の被災地支援を行いました。

 

・ブリヂストン ヨーロッパ エヌヴィー エスエー(BSEMEA)のマドリード事務所は、顧客企業であるONTIMEと協力して、長靴、暖かい衣類、ミルクなどの必需品を集めました。従業員からの寄付品の輸送については、ONTIMEに担当いただきました。従業員からの寄付のほか、BSEMEA本社も長靴80足を寄付しました。

 
 

・地域と深いつながりを持つ4人のブリヂストン従業員が、泥の清掃や被災地に必需品を配付する物流支援を行いました。

 
 

令和6年能登半島地震による被災者・被災地への支援(日本)

2024年1月、石川県能登地方を震源とする最大震度7(マグニチュード7.6)の大地震が発生し、5メートルを超える津波が襲いました。この地震により、甚大な被害がもたらされました。
ブリヂストンは、被災者への支援及び被災地の復旧・復興に向けて、迅速に多様な支援活動を展開しました。日本赤十字社をはじめとする団体に対して、ブリヂストンは1,000万円、従業員募金制度「BSmile募金」から50万円、さらに労使合同募金として約300万円を寄付しました。

また、ブリヂストンが保有する災害備蓄品を被災地域に提供するとともに、「タイヤは生命を乗せている」という理念のもと、移動支援の一環としてスタッドレスタイヤ及びホイールセットを提供しました。さらに、救急車や消防指揮車用にパンク対応タイヤを寄贈し、被害を受けたタイヤショップには、復旧・復興に欠かせないパンク修理に対応できるサービスカーを貸与しました。

また、今回の地震では、ブリヂストンの免震ゴムが医療継続に大きく貢献しました。震源地に近い能登半島地域の基幹病院の一部ではブリヂストンの免震ゴムが採用されており、免震構造の建物は被害を受けることなく医療機能を維持しました。その結果、地震発生後の緊急手術にも対応でき、地域の命を守る一助となりました。

このように、ブリヂストンは保有する様々な強みを活かし、今後とも、地域社会に貢献するための取り組みを続けていきます。

ウクライナ避難民学生・留学生支援(日本)

ブリヂストンは、日本経済大学が実施するウクライナ避難民学生・留学生支援プログラムに賛同し、人道支援と就業経験の機会提供を目的としたインターンシップを実施しています。このプログラムは2022年に開始され、ウクライナ情勢が長期化する中で、2025年2月に4回目を迎えました。これまでの4年間で、延べ29名の学生が職場体験に参加しています。

この取り組みは、学生にキャリア形成の基盤や将来設計のきっかけを提供するとともに、学生たちにより新しい視点や気づきがブリヂストンにもたらされました。

一刻も早く平和で安全な日々が戻ることを心より願っています。