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山田宏の「2016鈴鹿8耐ここが見所!!」 Vol.4 「2016鈴鹿8耐のタイヤの使い方」の巻

7月31日(日)に決勝を迎える「2016 FIM世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース」に向けて「ブリヂストンのモータースポーツ若大将」山田宏が、皆さまの観戦がもっともっと楽しくなる「見どころ」情報を連載記事として紹介します。

連載第4回となる今回はまさにタイヤマン山田の真骨頂!2016年レギュレーションによるタイヤ戦略について語ってもらいます!

8耐ではタイヤの使い方も非常に重要な要素なので、タイヤ規制と共に優勝を狙う為のタイヤの使い方、戦略について考えてみましょう。


8耐とスプリントレースのタイヤの使用距離の違い
鈴鹿8耐では、表彰台を狙うには7回ピットストップ(8スティント)の戦略が必須と言えるでしょう。
その場合1スティントで27-28周(28周で163km)を走る必要があります。昨年はセーフティーカーが6回も入る展開となったので、その間はスピードも遅く燃費も良いので30周以上走ったスティントもありましたが、それは例外として通常ドライコンディションが続いたとして考えてみます。

鈴鹿で開催される全日本ロードレースは、第2戦が200km耐久として行われました。
周回数は35周の予定でしたが、1回のピットインが義務付けられているので、上位チームは通常15~20周程度でピットインして、給油と前後タイヤ交換を行います。(20周で116km)

最終戦の鈴鹿のレースは、2ヒート制で行われ、第1ヒートが10周、第2ヒートが20周(116km)です。

スプリントレース116kmに対して、8耐は163km走行するので、1.4倍長く走る事になります。

当然1.4倍長い距離を走る事を想定したタイヤ開発を行っているのですが、改造範囲が限られているSSTクラスの場合では、8耐マシンの一つの特徴である、タイヤ交換を速く行えるようにするクイックシステムに改造する事が不可能なため、タイヤ交換に時間が掛かるので更にタイヤ交換の回数を少なくします。

昨年SSTクラスで優勝した、ブリヂストンユーザーの「#14 team R1&YAMALUBE」は、何と2回しかタイヤ交換をしなかったのです!

7回ピットインで、タイヤ1セットで3スティント、最大72周(418km!)を走りました。



今年の8耐のタイヤ規則
近年では、2014年から予選とレースで使用出来るタイヤの使用本数規制が出来ました。

2014年に8時間耐久の場合、レースで使用出来る本数は15本となりました。2015年もレースでの使用可能本数は継続されましたが、今年は変更されます。

昨年と今年の規則を比較してみます。なお昨年も今年も、登録したウェットタイヤについてはタイヤ使用本数規制に含まれません。

<2015年>
決勝レース:最大15本使用可能
予選:2人チーム:6本、3人チーム:9本(トップ10トライアルは除く)

<2016年>
決勝、予選合わせて最大20本使用可能(ライダー数によらず。トップ10トライアルは除く。)
SSTクラスに関しては、決勝、予選合わせて最大13本使用可能となります。

タイヤ規制のコントロールの方法は、予選前までに各チームにタイヤステッカーが20枚配られ(EWCの場合)、それを使用時にタイヤに貼付け、オフィシャルが走行前後にステッカーの有無を確認します。
タイヤ使用本数規定を超えた場合、1本に付き1回のストップ&ゴーのペナルティが課せられます。
ちなみにウェットタイヤは、各社パターンを登録して、そのタイヤに関しては規制外となります。



決勝、予選でのタイヤの使用方法概略
各チームは、タイヤ規制に合った戦略を立ててレースに臨むわけです。

昨年は予選と決勝で別々に使用本数が決まっていたので、予選ではアタックをするライダーとタイミングで新品タイヤを投入していたと思いますし、レースではどこか1スティントで、Usedタイヤを継続して使用する(7回ピットの場合)という戦略で、通常は気温もペースも下がるゴールの最終スティントでUsedタイヤの継続使用という戦略だったと思います。

今年は予選、決勝を合わせての本数(20本)なので、決勝で8スティント全てNewタイヤ使用も可能なのです。

但しその場合は予選で4本しか使えず、予選最初のライダーはNewで出るので、もう1セットしかNewタイヤを使う事が出来ません。
3人ライダーがいるチームは、各ライダー2回で合計20分6回の予選があるので、2セットのタイヤでタイムアタックと決勝へ向けてのマシンセッティングは、かなり厳しいと思います。

ただトップ10に入るタイムを楽々マーク出来る上位チームは、決勝に8セット/16本を残して、公式予選では2セットで回して決勝のセッティングをメインにして、トップ10トライアルで上位を目指す作戦かもしれません。

トップ10ギリギリのチームは、タイムアタックをして何とか10位以内に残りたいので、予選で6本/3セットを使い、レースでは最終スティントは、前後Usedタイヤを使用してレースで7セット/14本を使うという戦略もあるのではないかと予想します。

または中間的に、予選ではフロント2本、リア3本を使い、レースの最終スティントでフロントのみUsedタイヤ使用も有り得ます。 レースでのUsedタイヤの使用は、予選でタイムアタックしたタイヤを使う戦略もありそうです。

なお、金曜日に行われる、朝のフリー走行(8:30~10:30)、夜間走行(18:00~19:30)、土曜日のフリー走行(14:15~15:00)、決勝日のウォームアップ走行(8:30~9:15)はタイヤ規制外なので、使用タイヤは自由です。



予選でのタイヤの使い方と戦略
いずれにしても、昨年より予選で使うタイヤの数は少なくなると思うので、予選ではどのライダーにNewタイヤを与えてアタックするのか、そのタイミングも重要になると思います。金曜日の公式予選で、10位以内に入ったチームは、土曜日のトップ10トライアルに進みますが、この時のタイヤは規制外です。

金曜日の公式予選は、1回が20分間で、11:30~13:00までが予選1回目で第1ライダーから第3ライダーの順、15:10~16:40までが予選2回目で同じく第1ライダーから第3ライダーまでの順となります。

昨年まではエントリーが多かったので、予選を2グループに分けた為、2グループ×ライダー3人×2回の予選で、12回の予選セッションが行われました。

今年はエントリーを事前に70チームに絞った為、1グループでの予選となりましたが、それでも予選時刻により気温/路面温度が結構変わるので、この辺りでアタックライダーと、メインにセッティングを行うライダーをどこに入れるか、ライダー登録時点から戦略が重要となるでしょう。

普通の天気であれば、予選2回目の方が路面温度は下がると思うので、2回目の最後第3ライダーの時が最もタイムが出易い条件となる可能性があります。



決勝でのタイヤの使い方と戦略
決勝ではピットインのタイミングが、非常に重要なポイントとなります。

前にもお話ししましたが、雨も降らずに安定した条件の場合、勝つ為の条件としては7回ピットインに抑える事が必須です。

ピットインに要する時間は、ピット作業の時間と、ピットロードでの減速を含めて、トップチームでも最低1分は余計に掛ります。

この1分を取り返すのは大変な上、タイヤ規制が無かった時には、毎回Newタイヤでラップタイムを上げる事は可能だったかも知れませんが、現在ではそれもできないので、タイヤ規制も含めると7回ピットに抑えることが勝つための条件といえます。

その場合は上記の通り、スタートから6回目のピットインまで、毎回前後のタイヤを交換するでしょう。

予選でのタイヤの使用本数との兼ね合いですが、1スティントをUsedタイヤで通さなければならない場合、路面温度も下がり最後30分位は日没後で暗くなりペースも落ちるので、最終スティントはUsedタイヤのまま給油のみしてピットアウトすることになるでしょう。

従来の最高周回数の優勝記録は、2011年の217周(F.C.C. TSR Honda秋吉/伊藤/清成組)が最高ですが、217周を8スティントで割ると、27.25周となり、27-28周/1スティントを走る必要があります。

スタートはサイティングラップとウォームアップラップで合計3周あるので、25-26周で入るチームも多いと思います。

但しこれは雨も降らず、セーフティーカーも入らなかった時の周回数で、昨年は雨こそ降りませんでしたが、セーフティーカーが6回も入った関係で、優勝チームの周回数は204周となりました。セーフティーカー導入時は、ラップタイムも3分半程度とかなり遅くなるので、低燃費走行が可能で、32~34周/1スティントで走ったところもあり、結果的に2位、3位のチームは6回ピットで走り切りました。

ちなみに優勝したヤマハファクトリーは、ピットスルーペナルティを受けた為に、8回ピットをしましたが、アベレージラップタイムの速さで2位を寄せ付けませんでした!

また途中で雨が降ってきた場合も同様で、戦略は大きく変更しなければなりません。

ウェットタイヤはタイヤ本数規制外ですから、ウェットタイヤを使う時間が長くなれば、それだけドライタイヤを使う時間が少なくなり、結果的に予定数は不要となる事もあります。とは言っても、最初からそれは予定に入れる訳にはいかず、その時々でチームは臨機応変に対応するしかありません。



決勝で雨が降ってきた場合
昨年は決勝中全く雨が降りませんでしたが、過去のレースを振り返ると8時間のレース中、一度でも雨が降る事の方が多いのです。

レース中に雨が降ってウェットタイヤに替えるタイミングは非常に難しく、勝負を左右する事も多いです。

強い雨が降ったとしても、止んだ場合は路面温度も高い場合は乾くのも早く、また東コースではまだドライだけど、西コースでは完全にウェットという事もあります。

ウェットタイヤに替えた後、路面が乾いてくるとすぐにタイヤがボロボロになってしまうので、雨が降ってもすぐ止む事が予想される場合は、スリックタイヤのまま我慢して走る事が多いのです。

ライダーとしては転倒してはいけないので、ウェットタイヤに交換したいと思うのですが、乾いた時の事を知っているので我慢するのです。

完全ウェット路面での、ウェットタイヤとスリックタイヤのタイム差は大きいですが、路面が乾いた時のウェットタイヤとスリックタイヤのタイム差も大きいので、その条件での走行時間がどの位続くかを予想して判断するのです。

ウェット路面をスリックタイヤで走るのは、転倒のリスクも大きいですが、タイム差が出易くチャンスとなるライダー/チームもあるのです。

途中で雨が降ってきた場合は、予定外のピットインと交換するタイヤにも注目です。(文:山田宏)



山田 宏 (やまだ ひろし)
株式会社ブリヂストン
Jリージョンモータースポーツ推進ユニット 課長

1980年にブリヂストン入社。東京、小平にある技術センターでタイヤの性能を評価する試験部に配属される。
1990年に2輪ロードレース部門が強化されたときに異動し、全日本選手権の開発者となる。
1991年、開発者として世界GPに派遣される。
1992年より本社へ異動し、2015年まで世界GPのレース活動を担当。
また、趣味の枠を超えた「料理研究家」として、レースやイベントなどで手料理を振る舞っていることでも有名。

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