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山田宏の「2016鈴鹿8耐ここが見所!!」 Vol.5 「タイヤ開発の話」の巻

7月31日(日)に決勝を迎える「2016 FIM世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース」に向けて「ブリヂストンのモータースポーツ若大将」山田宏が、皆さまの観戦がもっともっと楽しくなる「見どころ」情報を連載記事として紹介します。

連載第5回は「タイヤ開発」の話! これまで鈴鹿8耐でブリヂストンタイヤ装着車が10連覇を成し遂げました。速く走るだけではなく、どうやったら8耐で勝てるか!といった試行錯誤を経て、2016年、未到の11連覇を目指します!

前回は8耐でのタイヤの使い方について説明しましたが、8耐用のタイヤ開発に関してもう少し詳しくお話ししましょう。



8耐用タイヤ開発の流れ
前回、8耐のタイヤは、スプリントレースに比べて、約1.4倍の距離を走ると言いましたが、当然耐久性が必要です。

マシンに関してもスプリント用とは違い、マシン重量・エンジンパワーの差がタイヤに影響を与えます。

昨年のヤマハや、今年のカワサキなどは、ベースマシンがモデルチェンジをしたので、マシンが大きく変わるとタイヤとのマッチングがかなり変わることもあります。

ただ8耐マシンは全日本ロードのJSB1000のマシンをベースにしているので、ベースマシンのモデルチェンジをした場合、まずJSB1000のマシンの開発を行い、全日本ロードの開幕に合わせます。そこから8耐マシンへのアジャストという事になります。

全日本ロードの第2戦、4月の鈴鹿2&4(200km)と、6月末のSUGOのセミ耐久(161km)では、レース中にタイヤ交換と給油を行うので、タイヤ交換を速く行うクイックチェンジの機構と、給油を速く行うガソリンタンクの給油口は、8耐と同じものを使いますが、夜間走行用のライトや、自光式ゼッケン等は付けないので、車重(規則の最低重量)も8耐マシンより10kg軽いのです。

したがって本当の8耐マシンでのテストというのは、7月の上旬に行われる8耐の公開合同テストが初というチームが多いのが、ここ数年の流れです。メーカーによっては、8耐マシンのテストをプライベートテストで行う所もあります。

いずれにしても8耐マシンでのテストの機会は少ないので、我々は7月上旬の公開テストの段階では、JSB1000の結果である程度合うタイヤのスペックを想定して、いくつかに絞って準備し、その中から本番に使うスペックをテストで選んでもらうという事になります。

しかし7月初のテスト時と温度条件などが変わってくると、テストの結果が変わってくるなんてこともあり得ます。



テストで行う事
上記のように、8耐マシンそのものでのテストは、多くのチームが7月上旬の公開合同テストが初となります。テストは3日間あるのですが、テスト項目が多いので、時間がもっと欲しい!というチームがほとんどだと思います。今年はその後に2日間のメーカーテストもあったので、主要チームは5日間のテストを実施しました。

メーカーによって違いますが、前年度からマシンが変わったり、パーツが部分的に改良される場合が多いのですが、まずは前年の8耐で使ったタイヤをベースに、マシンのセッティングや調整を行います。新たに組み上げたマシンの場合、昨年と同じスペックのマシンだとしても、ちゃんと走ってベストタイムが出る位のレベルに仕上げるのは、ある程度時間が掛かるのです。

そして新しいパーツや、マシンに改良を施した場合は、更にそれを生かすためのセッティングが必要です。

マシン側のテストのポイントは、エンジン出力を燃費仕様にした時の操安性と、燃費の確認ではないでしょうか?

優勝するために28周を24Lのガソリンで走りきる必要がありますが、スプリント仕様に比べると、かなりパワーを抑えないと燃費6.8km/Lを達成できません。エンジンのパワーが変わると、サスペンションのセッティングも変わるので、その状態でタイムの出る良いセッティングを探します。

ある程度マシンが良い状態になってから、いよいよタイヤテストが出来るのですが、タイヤテストも、レースで28周走る事を想定したロングランも必要なので、時間が掛かるのです。
そしていくつか準備したタイヤのスペックを、複数のライダーや色々な条件下の下、初期のタイヤ性能とロングランをした後の性能を確認し、レースに使うスペックを選定するのです。



タイヤへの要求性能と改良ポイント
タイヤテストのポイントは、ある程度速いラップタイムを約28周キープ出来るかという所です。

ラップタイム以外にも、8耐の場合遅いマシンを抜きながら走るので、ラインの自由度や、グリップダウンしてきた時に、楽に走り続けられるかというのも重要です。

また、ライダー2人か3人で、それぞれ好みがあります。ライディングスタイルの違いでタイヤスペックを分けることも可能ですが、マシンのセッティングはレース中には変更できないので、許容幅が広く、誰でも乗り易いタイヤが良いと考えています。

近年我々が力を入れて開発をしている点は、タイヤの作動温度を広くするという事です。

鈴鹿8耐では、路面温度が60℃近くと非常に高温下での使用が多い反面、突然の雨によって路面温度が40℃を切る状態になる事もあります。以前は路面温度が大きく変化すると数スペックのタイヤで対応していました。逆に言うと同じコンパウンドで、最適路面温度から20℃も変わると、ウォームアップ性やラップタイムの安定に少なからず影響がありました。

この点はここ数年改良進み、レースで使うメインのスペック1種で日中の高温から路面温度の下がる夜間走行までカバー出来ています。作動温度が広くなると、チームにとっても準備するタイヤが少なくて済み、ミスやトラブルのリスクを減らす事にもつながっています。



マシンの変化によるタイヤへの要求性能の変化
最新のマシンは、スロットルがフライ・バイ・ワイヤ(アクセルとスロットルがケーブルで結ばれてなく、アクセル開度を電気信号に変えてスロットルを開閉するシステム)になっているので、トラクションコントロールをはじめとした、電子制御が進んできています。その為にリアタイヤの無駄なスピンが少なくなり、タイヤの耐久性には有利になってくるので、より柔らかいコンパウンドや構造が好まれる(使える)傾向にあります。またアクセルの動きと、パワー(トラクション)の掛かり方が一致していないので、ライダーは接地状態が判り易い柔らかい構造のタイヤを好むようになってきました。

今年持ち込むメインスペックはフロント2種、リア3種で、チーム毎にライダーやマシンの方向性を確認し、タイヤの使用戦略を加味し、スペックが絞りこまれていきます。



ウェットタイヤについて
8耐で使用するウェットタイヤは、目的に合わせ2つのパターンを持ちこんでいます。

いずれのウェットタイヤも、フルウェット状態でのグリップと耐久性を重視して開発してきました。前回タイヤの使い方で、決勝中に雨が降ってきた場合でも説明していますが、8耐では途中で雨が降る事が多く、にわか雨で止んだ場合、路面温度も高いので比較的早く路面は乾きます。

ウェットタイヤで乾いた路面を走ると、タイヤはボロボロになってラップタイムが下がります。この点に着目して、ウェット性能も考慮し、かつ、乾いてきた路面を走る場合に耐久性を向上させた、新しいタイヤを持ち込みます。



ブリヂストンの開発技術者の仕事
我々は15チームに対して、現場での担当技術者をチーム毎に割り振っています。

大体一人で2~3チームを担当しています。基本は毎年全日本のチーム担当者が、そのまま同じチームの8耐を担当します。チームとのコミュニケーションが重要だからです。

技術者はタイヤテストをした時に、ライダーのコメントを聞いてどういう問題があるかを記録します。その時には気温や路面温度、タイヤ温度などを測定し、さらにタイヤ性能を発揮するのに影響の大きいマシンの状態(車高やサスペンションの状態等)も把握しておきます。

マシンの挙動に問題が出たり、改善の要求があった時には、タイヤのキャラクターを勘案して、チームに対して例えばサスペンションのセッティングのアドバイスをする事もあります。タイヤの特性に合ったマシンセッティングもあるからです。それらタイヤ評価の情報を、各エンジニアでシェアして、タイヤ開発を進めて行くのです。

我々現場のエンジニアで重要なのは、チーム、ライダーとのコミュニケーションを良くし、信頼関係を築く事なのです。 ライダーがタイヤに不安を持たずに、ライディングに集中出来て安全に走れるようにするのが目標です。

近年ではマシンの挙動を計測、記録しているので、解析はそのデータを見ながら行うのですが、ライダーのフィーリングコメントはやはり重要です。ライダーによって表現の仕方は違うので、各ライダーの個性を把握する事も大事です。上手く表現の出来ないライダーもいるので、時にはライダーの顔色や表情で判断する事もあります!8耐では普段一緒に仕事をしないライダーもいるので、その点はやや苦労しますね。



タイヤ準備本数
今年は合計約1,700本のタイヤを、4台のトラックで搬入します。

今年ブリヂストンタイヤ装着チームは、市販タイヤを使用してくれているチームを含め25チームあります。

これらのチームに対して、今年はドライタイヤ約1,200本、WETタイヤ約500本を準備しています。単純に予選、決勝で使えるタイヤは20本/1チームなので、25チームだと500本。それに練習で使うタイヤと、WETタイヤ、結果的にはチョイスされないが準備しておくスペックを合わせると1,700本になるのです。

2013年までは、タイヤの使用本数制限が無かったので、レースで使うのは難しいレベルのソフトコンパウンドも準備して予選で使用したりしていましたが、今年は予選、決勝合わせての本数規制で厳しいので、ほぼレーススペックに限定して準備しています。(文:山田宏)



山田 宏 (やまだ ひろし)
株式会社ブリヂストン
Jリージョンモータースポーツ推進ユニット 課長

1980年にブリヂストン入社。東京、小平にある技術センターでタイヤの性能を評価する試験部に配属される。
1990年に2輪ロードレース部門が強化されたときに異動し、全日本選手権の開発者となる。
1991年、開発者として世界GPに派遣される。
1992年より本社へ異動し、2015年まで世界GPのレース活動を担当。
また、趣味の枠を超えた「料理研究家」として、レースやイベントなどで手料理を振る舞っていることでも有名。

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