Environment(環境) | 資源を大切に使う

アクション1:そもそもの原材料使用量を削減

考え方

ブリヂストングループでは、人口増加・経済成長と、資源消費・環境負荷の因果関係を切り離す「デカップリング」の実現に向けた取り組みが重要と考えており、これを実現するために、資源生産性の向上を図っています。また、各製品の原材料使用量を削減する新たなビジネスモデルや技術開発も進めています。

開発・研究事例

省資源化とCO2排出量削減に貢献するタイヤ軽量化の新技術「Enliten(エンライトン)」

車両のハンドリングなどの運動性能、タイヤライフにつながる摩耗性能を維持しながら、タイヤ重量を軽量化することで、タイヤの転がり抵抗を大幅に低減できる新技術「Enliten(エンライトン)」を開発しました。この技術は、3次元形状革新サイプによるパターンブロック挙動最適化及び、最新シミュレーション技術を活用した接地形状最適化により、運動性能、タイヤライフを維持しながら、タイヤに使用する部材を削減することで、従来の乗用車用タイヤに比べて、約20%の軽量化、転がり抵抗を約30%低減することを可能にするものです。

※日本自動車タイヤ協会(JATMA)『タイヤのLCCO2算定ガイドラインVer.2.0』に準じ比較したものです。また、「転がり抵抗係数」に関する詳細なデータはタイヤ公正取引協議会に届け出てあります。

ブリヂストングループは、サプライチェーンの上流から下流までを有する強みを活かして、タイヤの材料開発、商品設計、生産技術、それぞれの分野で研究を進めています。

ゴムと樹脂を分子レベルで結び付けた世界初のポリマー「SUSYM™(サシム)」

「SUSYM※1」は、ブリヂストンが2018年5月に発表した、「High Strength Rubber※2」をさらに進化させたものです。従来のゴムよりも高強度・高耐久であるとともに、(1)穴が開きにくい(耐突き刺し性)、(2)治る(再生・修復性)、(3)低温でも強い(低温耐衝撃性)などの性能が飛躍的に向上しています。

この3つの性能において、ゴムのしなやかさと樹脂の強さを両立しながら、それぞれの特性を自在に引き出すことができ、タイヤ以外の様々な分野への親和性が高く、実社会との共生(Symbiosis)可能な革新的な材料であると考えています。また、従来のゴムより高強度・高耐久のため、より少ない材料使用量でタイヤに求められる様々な性能を達成可能であることや、再生可能であるため、環境調和(Symphony)型の新素材として持続可能な社会(Sustainable)へ貢献していくことを期待しています。

当社は、今後この独自技術の成果を様々な分野、多くの企業・団体と連携しながら研究・開発を進め、「SUSYM」の素材としての無限の可能性を拡げていきたいと考えています。

  1. ※1「SUSYM」の名称は、これらの期待を込めて、Sustain(持続させる)、Symphony(調和)、Symbiosis(共生)より造られています。この素材が社会において期待されることと結び付けた名称とすることで、認知拡大を図っていきます。
  2. ※2詳細は当社ニュースリリース「高分子複合体の新合成技術により世界初のポリマー開発に成功」をご覧ください。

航空機用タイヤの最新ラジアル構造RRR(トリプルアール)

ラジアル構造の断面図

ブリヂストンは、最新ラジアル構造 (RRR (トリプルアール) =Revolutionarily Reinforced Radial) を航空機用タイヤに採用しています。内部に高弾性・高強力繊維を用いてより高い安全性を確保するとともに、高い弾性を持ち、より強力なコードを用いた新しいベルト構造により、7〜10%のタイヤの軽量化を実現し、燃料消費量を減少させることもできます。耐摩耗性の向上による着陸回数の増加や、省エネルギーに貢献しています。

タイヤの省資源化と低燃費性能向上を目指すゴム複合体の研究

タイヤの各部材をより薄くすることで、タイヤ重量を低減し、タイヤ使用時の低燃費性に貢献するとともに、使用する原材料の削減による省資源化にもつながります。しかし、部材を薄くするためには十分な耐久性能の確保が必要で、既存技術の枠を超えた強靭な材料の開発が必要です。ブリヂストンは、内閣府が主導する革新的研究開発推進プログラム「ImPACT」に参画し、「超薄膜化・強靭化『しなやかタフポリマー』の実現」の一環として取り組んだ研究成果を2018年に発表しました。

本研究により、タイヤの燃費特性に寄与する材料物性を15%向上するとともに強度を約5倍に向上した全く新しいゴム材料を実現できました。現在、新規ゴム材料を用いたタイヤの試作・評価を行っており、省資源化や低燃費性能の向上を通して、持続可能な社会の実現に貢献すべく、2020年代前半の実用化を目指しています。

同硬度異密度パッド

従来、シートパッドの軽量化を図るには、低密度原料を用いるのが一般的でしたが、それによって乗り心地や耐久性などとの両立が難しいケースがありました。ブリヂストンでは、自動車用シートパッドの乗り心地を保ちながら軽量化が図れる同硬度異密度パッド成型を初めて量産化しました。これはシートパッド全体を低密度化するのではなく、乗り心地を左右し、耐久性が求められる部分に高性能原料を、それ以外の部分には低密度原料を用いる新工法の開発により実現しました。また、この技術を応用して、ニーズに応じて太もも裏に触れる部分の硬さを尻下の部分の硬さと変えることにより、さらなる乗り心地の向上を図っています。

輸送での取り組み

保管期間中の品質確保や輸送中の外傷防止のため、輸出用タイヤには包装材が使用されています。ブリヂストンでは、これを無包装化、簡略化するなど、包装材の削減に取り組んでおり、包装する場合でもリサイクル可能な材料を使うなど環境に配慮しています。ブリヂストンは、今後も包装材の削減活動をお客様のご理解とご協力のもとで継続していきます。